あらすじ
第1巻
紀元前30年、エジプトのプトレマイオス王朝の女王であるクレオパトラ7世はローマ軍に追い詰められ、毒ヘビを使って自害する。しかし、古代エジプトの神であるアヌビスによって永遠の若さと美貌を得て復活し、北アフリカの地下に身を潜めていた。それから約2000年が経過した西暦1942年。世界は第二次世界大戦が勃発し、エジプトの地ではドイツ、イタリア、アフリカの連合軍とイギリス軍が激しい戦闘を繰り広げていた。そんな中、眠りから目覚めたクレオパトラ7世は、エジプト王国の復興を目指して行動を開始するが、地上に出た直後に戦車同士の戦闘に巻き込まれてしまう。絶体絶命のピンチに陥ったクレオパトラ7世はイタリア軍将校のマーカス・アントニオに助けられ、イタリア軍のベースキャンプに保護されるのだった。
登場人物・キャラクター
クレオパトラ7世
紀元前30年、エジプトのプトレマイオス王朝で女王だった女性。勝気な性格でカリスマ性があり、放埓(ほうらつ)な性欲を好む。ローマ軍に攻められて自害したが、古代エジプトの神であるアヌビスによって復活を遂げ、エジプト王朝の復興を目指す。行動を開始する1942年まで地下に身を潜めて惰眠をむさぼっていたため、時代の移り変わりに疎い。実在の人物、クレオパトラ7世がモデル。
アヌビス
古代エジプトの神々の一柱。エジプト王朝を復興させるために、亡くなったクレオパトラ7世を永遠の若さと美貌を与えて復活させた存在。2000年の時の流れで、エジプトが単一神の信仰に変わったことで信仰心がなくなり、神通力を失ったために人型を保てなくなり、今は小型犬の姿となっている。
マーカス・アントニオ
戦車同士の戦いに巻き込まれたクレオパトラ7世を助けたイタリア軍人の男性。階級は中尉。古代ローマの英雄「マーカス・アントニオ」にあやかって両親に名づけられただけだが、クレオパトラ7世はその名に運命的なものを感じていた。責任感が強い性格ながら、自由奔放に行動するクレオパトラ7世に振り回されることが多い。
エーリック・フォン・カイゼル
ドイツ砂漠艦隊の司令官を務めるドイツ軍人の男性。「砂漠のハゲ鷲」という異名を持つ。クレオパトラ7世からエジプト王朝復興の協力を要請されても、最初は小娘の戯れと相手にしなかったが、話しているうちにクレオパトラ7世の迫力に圧倒され、最後はひざまずく。