cocoon

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島の少女サンの視点から、戦争の悲惨さを描いた戦争漫画。ひめゆり学徒隊をモチーフとした作品。沖縄と思われる島が舞台だが、はっきり明言されていない。作者・今日マチ子は、この物語を「時代も場所もあやふやな、夢の中で再生される戦争の話」と、あとがきで語っている。文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品。

正式名称
cocoon
作者
ジャンル
第二次世界大戦
レーベル
秋田書店
巻数
全1巻
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概要

戦時中のとある島。多感な少女サンは、親友のマユ達とともに島一番の女学校に通っている。戦況の悪化により、サン達は看護隊として軍事活動に協力することになった。しかし、敵軍が上陸し、攻撃は激化。ひとり、またひとりと仲間を失っていく。凄惨な状況に心がくじけそうになる中、サンは親友のマユのみずみずしい言葉に包まれることで、かろうじて現実に折り合いをつけていく。

しかし、戦局が極限の状況を迎えた時、マユサンを守るため、同朋の兵士を殺してしまう。

登場人物・キャラクター

サン

島一番の女学校に通っている多感な女の子。戦況が悪化する中、クラスメイト達とともに看護隊として戦地に赴くことになる。男性が苦手であったが、親友のマユの「ここに男の人なんかいない。男の人は影法師」という言葉により、現実に折り合いをつけていく。

マユ

サンの親友。東京からの転校生。島の名家の出で、背が高くて整った顔立ちをしている。後輩女子の憧れの存在だが、大きな秘密を抱えている。戦局が悪化し、事態が悲惨化する中、サンの世界を守るため、おまじないの言葉をやさしくかけていく。

サンやマユの女学校の後輩。双子の女の子で、マリという姉妹がいる。空襲で逃げ遅れ、背中に大やけどを負っているが、「これで双子を間違われないで済む」と、明るく笑いとばして見せた。看護隊に加わって働くが、「... 関連ページ:ユリ

マリ

サンやマユの女学校の後輩。ユリという双子の姉妹がいる。看護隊解散後、サンとマユと行動を共にするが、双子のユリとウージ(サトウキビ)を分け合って食べたのち、ふたり一緒に死んでいく。その際、サンにふたりだけでウージを食べたことを謝罪する。

エツ子

サンの女学校の同級生。生真面目なメガネをかけた少女。サンたちと共に看護隊に加わる。看護隊解散後、南の岬に向けて移動する途中、銃撃を受けて左足を負傷する。ケガの激痛から、「もう頑張れない」との言葉を残し、石で自分の頭を割り自決する。

タマキ

サンの女学校の同級生。サンたちと共に看護隊に加わる。おしゃれが好きな美少女で、面倒な仕事はすぐさぼろうとする。兵士の足を切断する処置の助手をつとめたことで嘔吐した。砲弾の爆発を受け、はらわたをまき散らして死亡する。

ひな

サンの女学校の同級生。絵を描くことが好きな少女。サンたちと共に看護隊に加わるが、体が弱く、栄養失調になり、実作業を休むようになる。最後は目が見えなくなり、壕の奥でひっそり死んでいく。

兵隊たち

少女たちが克明な姿で描かれるのに対し、兵隊たちは皆、白い影で描かれる。作者今日マチ子はあとがきで、この理由を「少女時代のわたしが、潔癖さをつきつめるうちに、男性の存在がないようにふるまっていた思い出からです」と語っている。

書誌情報

Cocoon 全1巻 秋田書店〈〉 完結

第1巻

(2010年8月発行、 978-4253104906)

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