概要・あらすじ
第二次世界大戦下のスイス。6歳以前の記憶を失っているジュディは、幼馴染のランディと共に、自身の記憶と、両親の消息を求めて旅立つ。手掛かりは、昔からジュデイに飼われていたらしいオウムの言うアルペンローゼという言葉。ジュディにこだわり、後を追いかけるフランスのジョルジュ・ド・グールモン伯爵の魔手を躱しながら、波乱の末に、家族の下にたどり着く。
束の間の幸せな生活。しかしジュディは、兄のジャン・ジャックを助けるためにパリに赴いたランディを追って、再び、激動の時代に飛び込むのだった。
登場人物・キャラクター
ジュディ
本名、アリシア・ブレンデル。6歳以前の記憶を失い、スイスのたんぽぽ畑で倒れていたところを、ランディ・コルトーに救われる。木曜日に発見されたことから、ランディによってフランス語で木曜を意味するジュディと名付けられた。たまたまジュデイを見かけたフランスのジョルジュ・ド・グールモン伯爵に捕われるが、ランディの協力によって脱出。 失われた記憶と、両親の消息を求めて、ジョンルジュの執拗な追及を躱しながら、第二次世界大戦下のヨーロッパを旅する。その過程で、ランディとは恋人関係になる。また、幾人もの友人を得た。波乱の末に、家族と暮らすようになるが、兄のジャン・ジャックを助けるためにパリに赴いたランデイを追って、再び、激動の時代に飛びんで行った。
ランディ・コルトー
名前のランディは、フランス語で月曜を意味する。幼い頃に両親を失い、強欲な叔母夫婦にこき使われながら成長する。両親との思い出の品である横笛を巧みに吹く。高潔な人格で、常に他人を助けようとする。たんぽぽ畑で、六歳以前の記憶を失った少女を発見すると、ジュディと名付け、共に成長した。 フランスのジョルジュ・ド・グールモン伯爵に捕われたジュディを救出し、ふたりで旅にでる。途中、爆弾騒ぎで行方不明になるが、後にジュディと再会した。旅の過程でジュディと恋人関係になり、ジュデイが家族と再会してからも、一緒に暮らしている。しかし兄のジャン・ジャックの手紙を発見したことから、パリに赴く。 その後、ナチスの殺し屋で、「タランチュラ」と呼ばれるジャンを助けようと、後を追ってきたジュディと共に奮闘した。
レオンハルト・アッシェンバッハ
モーツアルトの再来と言われる天才音楽家。反ナチス運動をしていた両親を殺したナチスを嫌っている。両親同士が知り合いだったため、記憶を失う前のジュデイと会ったことがある。両親の消息を求めてやって来たジュデイを助けるうちに、好意を抱くようになった。しかしジュディとランディの強い絆を目の当たりにして、良き友人に徹しようとしている。 ナチスに屈したように見せながら、ジュディの父親のフリードリヒ・ブレンデルが作詞した反ナチスの歌アルペンローゼを演奏し、以後、ジュデイたちと行動を共にした。
ジョルジュ・ド・グールモン
フランスの伯爵。かつて許嫁だった、ジュディの母親のエレーヌに振られたことから、母親似のジュデイを手に入れようとする。そのために殺人まで犯した。ナチスに協力している。夫の乱行に絶望した妻のフランソアーズによって殺されたと思われたが、一命を取り留め、さらなる計略を巡らせる。
アンリ・ギザン
スイスの軍人。938年に、軍の最高司令官になる。第二次世界大戦中、武装中立を貫くスイスを、実質的に指揮した。たまたま見かけたジュディを気にかけ、なにかと手助けした。後にジュディの祖父と友人であったことが判明する。
ジャン・ジャック
ランデイ・コルトーの兄。数奇な人生を歩み、ジョルジュ・ド・グールモン伯爵の薫陶を受け、ナチスの殺し屋「タランチュラ」として、パリで暗躍する。兄のことを助けようと、パリにやって来たランディと愛憎劇を演じた。
フリードリヒ・ブレンデル
『アルペンローゼ』の登場用人物。ジュディの父親。政治家で、反ナチス活動をしていた。反ナチスの歌アルペンローゼの作詞者。ナチスから逃げる途中の飛行機事故により、ジュディたちと離れ離れになる。それにより自暴自棄になり、ポーランドの戦場に赴き、重症を負った。行方を突き止めたジュディと再会するも、すぐに死去した。
エレーヌ・ブレンデル
ジュディの母親。ジョルジュ・ド・グールモン伯爵の許嫁だったが、伯爵を振り、フリードリッヒ・ブレンデルと結婚した。ナチスから逃れる途中の飛行機事故により、盲目になった。ジュデイたちと離れ離れになり、ひとり実家に戻って暮らす。養女になった武器商人ミシェル・トロンシャンの娘マチルダ・トロンシャンをジュディと勘違いしていたが、本人が現れたことにより、今までの事情を知る。
ロバート・ルイス
カメラマン。列車の中でジュディとランディ・コルトーと出会い、なにかと協力する。たまたま撮った写真が、ジョルジュ・ド・グールモン伯爵の殺人の証拠となった。後にパリで出会った、マドゥレーヌ・トロンシャンと恋人関係になり、戦場での大怪我を乗り越え、結婚した。
マドゥレーヌ・トロンシャン
武器商人ミシェル・トロンシャンの娘。マチルダ・トロンシャンの姉。父親に反発して、反ナチス活動に身を投じた。パリでランディ・コルトーやジュディと知り合う。同じく知り合いとなったロバート・ルイスと恋人関係になり、後に結婚した。
プランタン
『アルペンローゼ』に登場する動物。ジュディの飼っている白いオウム。名前はフランス語で、春を意味する。ジュディが記憶を失う前から飼っていたらしく、プランタンの喋るアルペンローゼという言葉が、ジュディの両親を捜す手掛かりとなる。
集団・組織
ナチス
『アルペンローゼ』に登場する組織。ドイツの政党、国家社会主義ドイツ労働者党の略称。アドルフ・ヒトラーを党首として、独裁政治を敷く。特定の思想や人種を弾圧する姿勢に反発する人は多い。ジュディやレオンハルト・アッシェンバッハの両親も、反ナチス活動をしていた。
場所
スイス
ヨーロッパにある国。第二次世界大戦中は、ドイツの圧力に耐え、武装中立を貫いた。ジュディやランディ・コルトーが暮らしている。
その他キーワード
アルペンローゼ
『アルペンローゼ』に登場する歌。花の名前。ドイツ語で、「アルプスの薔薇」を意味する。これをタイトルにした反ナチスの歌の作詞を、ジュディの父親のフリードリヒ・ブレンデルがした。一番と二番があり、それがジュディが両親を捜す手掛かりとなる。ナチスに抵抗する、多くの人に愛された名曲である。
アニメ
炎のアルペンローゼ ジュディ＆ランディ
1930年代末のスイス。幼い頃、少年ランディ・コルトーに助けられた記憶喪失の少女ジュディ・コルトーは、謎の男グールモン伯爵に狙われるようになった事から、自分の出生の秘密を求めて、旅に出る。 ジュディ・... 関連ページ：炎のアルペンローゼ ジュディ＆ランディ
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