ピンクなきみにブルーなぼく

ピンクなきみにブルーなぼく

野々原なずなと稲刈一俉の純朴な初恋をベースに、2人を取り巻く個性的なキャラクターたちを描いたギャグコメディ。「ちゃお」1984年4月号と5月号に『愛して糸井センセ』『いとしの糸井センセ』というタイトルで読み切りが掲載された後、『ピンクなきみにブルーなぼく』とタイトルを変えて1984年9月号から連載された。

正式名称
ピンクなきみにブルーなぼく
ふりがな
ぴんくなきみにぶるーなぼく
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

聖カリスマ女学園に通う野々原なずなは、純朴で天然ボケの箱入り娘。なずなの家に下宿しているいとこで担任教師の糸井元春にほのかな憧れを抱いている。ある日街に出かけたなずなは友達とはぐれてしまい、迷子になったところを稲刈一俉という少年に助けられる。一俉は聖カリスマ女学園の裏手にある男子校の私立畜産農業学校の生徒だった。

これをきっかけになずなと一俉はお互いのことを意識し始めるようになるが、ちょっとした誤解がもとですれ違ってしまう。そんな傷心のなずなに元春が突然プロポーズしたことで、なずなの心は大きく揺れるのだった。

登場人物・キャラクター

野々原 なずな (ののはら なずな)

聖カリスマ女学園に通う高校1年生の女子生徒。天然ボケでチビでトロくて成績も悪いが、どこか憎めない優しい少女。いとこの糸井元春がなずなの家に下宿しているため1つ屋根の下に住んでいるが、それは学校では秘密にしている。

稲刈 一俉 (いねかり いちご)

私立畜産農業学校に通う高校1年生の男子生徒。農業が大好きで超真面目な優等生。シャイで無口だが、優しい性格。農業のことで頭がいっぱいで異性にまったく興味がなかったが、野々原なずなに対して特別な気持ちを抱くようになる。

糸井 元春 (いとい もとはる)

聖カリスマ女学園で数学教師を務める青年。野々原なずなのクラス担任。なずなとはいとこ同士で、彼女の家に下宿しているが、その事実は学校には秘密にしている。感情的になるとつい九州のお国言葉が出てしまうが、ハンサムな若い男性教師ということもあり、女子生徒や同僚の女性教師たちからは人気がある。何かとボケるキャラクターばかりの中、作中では唯一のツッコミ役を担う。

木ノ元 ぐみ (きのもと ぐみ)

聖カリスマ女学園に通う高校1年生の女子生徒で、野々原なずなのクラスメイト。言いたいことはハッキリ言うサバサバした性格。素敵な男の子と恋をしたいと常々考えており、想いを寄せていた稲刈一俉に告白するも、すぐに振られてしまう。

森林 くるみ (もりばやし くるみ)

聖カリスマ女学園に通う高校1年生の女子生徒で、野々原なずなのクラスメイト。つややかな黒髪を持つ、とても真面目で几帳面な性格の清楚な女の子。幼稚園から女子校育ちなため、男性に免疫がない。素敵な男の子と恋をしたいという憧れを抱いている。

玄米 八作 (げんまい はっさく)

私立畜産農業学校に通う男子生徒。高校1年生ながら、サングラスをかけている。独りよがりな性格で、常に自分の世界に入り込み、他人の話を聞いていない。稲刈一俉に振られて傷心状態にあった木ノ元ぐみに優しく声をかけ、意気投合する。

麦踏 (むぎふみ)

私立畜産農業学校に通う高校1年生の男子。軽い性格で、可愛い女の子を見つけてはすぐにナンパする。野々原なずなに好意を寄せるが、振られてしまう。

梅実 桃子 (うめざね ももこ)

聖カリスマ女学園で家庭科を担当する25歳の女性教師。ファッションや髪形にもこだわりを持つ美人で、いつもスーツ姿でビシッと決めている。だが、糸井元春に想いを寄せるうちにキャラクターが崩壊し、どんどん幼児化していく。

キャロット

ロサンゼルスから日本にやって来たハーフの女の子で、父親が日本人。聖カリスマ女学園に編入し、野々原なずなのクラスメイトになる。生まれつき身体が弱いが、周囲の関心を引くためにわざと仮病を使うなど、計算高い性格。稲刈一俉に好意を抱き、なずながガールフレンドであることを知りながら、見せつけるようにベタベタしている。

宝図 薫 (たからず かおる)

私立畜産農業学校の校長を務める女性。縦ロールの長髪に長いまつげをした、りりしい顔立ちで上半身はフリルの付いたブラウスに下半身はモンペと、アンバランスな容姿が特徴。完璧主義者で、教育においては厳しいスパルタ方針を徹底している。

ヤクボ校長先生 (やくぼこうちょうせんせい)

聖カリスマ女学園の校長を務める、オールバックの髪形に口髭を生やした男性。シャレや冗談が大好きで、校則にも厳しくなく、自分もコスプレをするほどくだけた性格だが、熱がある時だけまともなことを言う。

森田 (もりた)

聖カリスマ女学園で1年松組のクラス担任を務める、眼鏡をかけた男性教師。担当教科は国語。一部からは、その調子に乗りやすい性格から「決して沈まぬ1円玉教師」とあだ名されている。

福留 (ふくとめ)

聖カリスマ女学園で1年桜組のクラス担任を務める初老の男性教師で、定年まであとわずか。内気で人見知りが激しいが、実は乗せられやすい性格。女子生徒たちに好かれたい一心から、奇抜なファッションをしている。

なずなの母 (なずなのはは)

野々原なずなの母親。糸井元春の母親とは姉妹。料理上手で美人だが、いつもなずなの父親とケンカしている。ちょっぴり派手好きなところがあり、なずなの男女交際にも理解がある。

糸井 元之進 (いとい もとのしん)

糸井元春の父親で、白髪に白い口髭を生やしている。一見すると厳しい男性のようだが、着ぐるみを着て元春の職場を訪ねるほどくだけた性格。ポルシェを買ったことで金がなくなったため、元春を成金の娘である米茄子夏美と結婚させようと企む。

糸井 りえ (いとい りえ)

糸井元春の妹。九州の元春の実家に住んでいる。ミーハーなところがあり、東京に住めば芸能人に会えると考え、東京に強く憧れている。

法連寺 草子 (ほうれんじ そうこ)

聖カリスマ女学園に通う女子生徒。テニス部のエースで、「白鳥夫人」とあだ名されている。テニスの試合にはバレエのチュチュを着て、トゥシューズを履いて臨む。一見お嬢さま風だが、実はミーハーなところもある。

浦島 いるか (うらしま いるか)

水産高校に通う高校2年生の女子。ボーイッシュな美人で、しっかり者。稲刈一俉とは幼なじみで、昔はよく一緒に土いじりをして遊んだ。一緒に農業をやっていくことを約束したが、引っ越したことで、その後水産に興味を持つようになる。帆立のことが好き。

帆立 (ほたて)

水産高校に通う高校2年生の男子で容姿端麗。「ステファニー」と名前を付けて可愛がっていたフグが波にさらわれて以来、ずっと忘れられないでいる。野々原なずなが「ステファニー」と瓜二つであることから、彼女をさらおうと試みる。

笹錦 京一郎 (ささにしき きょういちろう)

芸能プロダクションのマネージャーをしている青年。野々原なずなにスター性を感じ、スカウトするために現われた。その際、芸能界にデビューした後のなずなの将来のため、彼女と別れるよう稲刈一俉を説得する。

大根 弥生 (おおね やよい)

聖カリスマ女学園に通う、黒縁の眼鏡をかけた女子生徒。幼稚園からずっと女子校育ちなために男性慣れしておらず、担任である糸井元春に肩を触れられただけで卒倒してしまう。

白菜 けい子 (しらさい けいこ)

聖カリスマ女学園に通う女子生徒。「不細工」「目つきが悪い」と罵られてきたことで、自然と性格がネクラになってしまった。明るい場所が苦手で、暗い場所からのっそり現れる。糸井元春に想いを寄せている。

南瓜 レイ子 (みなみうり れいこ)

聖カリスマ女学園に通う女子生徒。縦ロールの髪形とキラキラした瞳で、いつも背中に花を背負っている。自意識過剰な性格で人の話を一切聞かず、糸井元春に対してぐいぐい迫ってくる。家はとてつもない資産家。

米茄子 夏美 (べいなす なつみ)

糸井元春のお見合いの相手。元春の実家のとなり村の農協組合会長の孫娘。元春の幼なじみで、子供の頃に元春をさんざん酷い目に合わせた張本人でもある。

場所

聖カリスマ女学園 (せんとかりすまじょがくえん)

野々原なずな、木ノ元ぐみ、森林くるみらが通っている私立の女子高。外観はお城のようだが、中は普通の学校で、制服はセーラー服。女子高だが塀を1枚隔てたすぐ裏手に私立畜産農業学校があり、男子との出会いは意外に多い。のちに塀が崩壊したことをきっかけに、両校が合併して共学の農業高校になる。

私立畜産農業学校 (しりつちくさんのうぎょうがっこう)

稲刈一俉、玄米八作、麦踏らが通っている私立の畜産農業学校。校内には広大な畑があり、動物も飼育されている。男子校だが、塀を1枚隔てたすぐ裏手に聖カリスマ女学園があるので、女子との出会いは意外に多い。のちに塀が崩壊したことをきっかけに、両校が合併して共学の農業高校になる。

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