概要・あらすじ
グランベル王国内にあるシアルフィ家の公子、シグルドは、ヴェルダン王国にさらわれた幼馴染であるユングヴィ家公女エーディンを助けるために、わずかな手勢を率いて救出に向かう。この事件を皮切りとして、他国の内乱の平定や武装勢力の鎮圧に向かうことになる。
登場人物・キャラクター
シグルド
グランベル王国随一の剣の使い手で知られるシアルフィ家の公子。騎士道精神を体現したかのように真っ直ぐな性格をしており、軍を束ねる立場でありながら常に最前線で戦う。ヴェルダン、アグストリアと各地を転戦していたが、後にグランベル王国の内部争いの煽りを受け、反逆者の烙印を押されてしまうことになる。
キュアン
南東の大国レンスター王国の王子。シグルド、エルトシャンの親友で、王国有数の槍の使い手。エーディン救出のためにヴェルダン王国に戦いを挑むシグルドを助けるため、シアルフィに向かい、合流。心強い味方として、共に戦い続けた。
エスリン
シアルフィ家の公女でシグルドの妹。キュアンの妻でもあり、嫁ぎ先のレンスター王国で暮らしていたが、兄が兵を挙げたことを聞きつけ、救援のため夫と共に駆け付けた。兄譲りの剣の腕と、治療の杖を使い、シグルドたちをサポートする。
エーディン
長く波打つ金髪で誰もが認める美貌の持ち主。シスターとしての修行を積んでおり、傷を癒す杖を使いこなす。グランベル王国の公国のひとつ、ユングヴィ公国の公女で、ヴェルダン王国に拉致されるが、後にシグルドによって救助された。以降、生き別れになった姉を探すため、軍に同行する。
ディアドラ
ヴェルダン王国の奥地に存在する精霊の森で暮らしている少女。シグルドと出会いがしらにお互い一目惚れをする。人と深く関わってはいけないという掟があったために出会った事実を忘れようとするが、シグルドの情熱的なアプローチにほだされ、共に生きることを決意、彼の妻となる。
エルトシャン
アグストリア諸侯の一人でノディオンの城主。シグルド、キュアンとは親友同士で、所属する国こそ異なるがよい関係を築いていた。しかし、彼をうとんじる諸侯連合の盟主シャガールの罠にかかり、シグルドの軍と一戦交えることとなる。
レヴィン
旅の吟遊詩人を自称する謎の男。風の魔法の心得があり、アグストリアで出会ったシグルドを気に入り、彼の軍の協力者となる。実はシレジア王国の王子で、内乱に嫌気が差して出奔していた。しかしシグルドのひたむきな姿勢を見て考えを改め、後にシレジアのために立ち上がることになる。
場所
グランベル王国 (ぐらんべるおうこく)
首都であるバーハラ王領と、6つの公国で構成されている大陸一の強国。現在は病気の国王の代わりに王子のクルトが政治を取り仕切っている。
ヴェルダン王国 (ゔぇるだんおうこく)
大陸の南西に位置する。森と湖に囲まれた国で、たびたび国境を荒らすことから蛮族とみなされていた。長らく本格的な戦争には発展していなかったが、突如としてグランベルに対して侵攻を開始。ユングヴィを制圧し、次いでシアルフィを領土に加えるべく襲撃する。
アグストリア諸侯連合 (あぐすとりあしょこうれんごう)
首都であるアグスティを中心に、各都市の代表に治められている連合国家。盟主のイムカは平和を愛する名君として知られていたが、彼が急死し息子のシャガールが跡を継ぐと、グランベル王国に対して強硬な姿勢をとるようになっていく。