概要・あらすじ
大学進学のため上京後、友人たちとバンドを組んで遊んでいる今時の若者塩野陽平。ライブを見に来るクールな女子大生赤石真朱の心を射止め、ようやく付き合い始められることになった頃、実家の寺を継ぐため明軽寺へと修行に行かなくてはならなくなってしまう。
登場人物・キャラクター
塩野 陽平 (しおの ようへい)
アツシを始めとした友人たちと組んだバンドでボーカルをやっている青年。片思いをしていた赤石真朱と付き合うことになったが、特に何もできないうちに実家の寺を継ぐため明軽寺へ修行に行かなくてはならなくなってしまう。今時の若者であり、飄々とした性格。何事もとことん楽しもうというポリシーゆえ、お寺での生活にも様々な意味でのめりこんでしまう。 上山2年目には、修行僧のトップを三ヶ月間務める首座の大役を果たすこととなる。
赤石 真朱 (あかし まそほ)
塩野陽平の恋人。ライブハウスに通ううち、陽平と知り合う。復縁を迫る元恋人硫一から助けられた形で陽平と付き合うことになった。初登場時は女子大生だったが、陽平が明軽寺に修行へ行っている間に就職し、OLとなる。クールな性格の美人。レズビアンの気も多少ある。
塩野 郁生 (しおの いくお)
塩野陽平の弟。陽平と共に東京で暮らしていたが、陽平同様、明軽寺に修行へ行くことになってしまう。顔が可愛いことから、女性のファンクラブができたり、男色趣味の先輩に狙われたりしてしまう。出家すると名前が音読みになるため、明軽寺では「いくしょう」と呼ばれている。
アツシ
塩野陽平の友人であり、バンドメンバーでもある。いわゆる悪友で、明軽寺修行中の陽平がやっとの思いで恋人赤石真朱にかけた電話の邪魔をするなどのいたずらをしかけたりする。
ミチコ
赤石真朱の友人。塩野陽平と共通の友人でもある。美意識が高く、わが道を行くタイプの女性で、あまり浮いた話がなかった。後に高校の英語教師となる。
英峻 (えいしゅん)
塩野陽平と同期で明軽寺に入門した修行僧。真っ直ぐな感覚を持った常識人。明軽寺における陽平の相棒的な存在。
珍来 (ちんらい)
塩野陽平と同期で明軽寺に入門した修行僧。食い意地の張った巨漢。陽平が首座を務めたとき、補佐役の弁事となる。
春燕 (しゅんえん)
塩野陽平の先輩にあたる明軽寺の修行僧。真面目な性格のキレ者。陽平が首座を務めたとき、補佐役の書記となる。
晶慧 (しょうえい)
塩野陽平の先輩にあたる明軽寺の修行僧。真面目で潔癖症的な性格や、女性的な容姿から「明軽寺のロスマリネ」というあだ名をつけられている。(ロスマリネは竹宮恵子『風と木の詩』に登場する美形で厳しい性格の生徒会長的キャラクター)。
悟明 (ごみょう)
塩野陽平が修行するために入門した明軽寺の貫主。気まぐれでわがままだが、非常にパワフルな性格。禅師、猊下と呼ばれる。
南 拓然 (みなみ たくぜん)
塩野陽平が修行するために入門した明軽寺の常春殿の責任者となっている僧。陽平の精神的な師のひとり。老師とよばれている。
硫一 (りゅういち)
赤石真朱の元恋人。真朱と別れた後、ロンドンに行っていたが帰国。真朱と復縁を望む。
塩野 厳生 (しおの げんせい)
塩野陽平、塩野郁生の父親。僧侶。陽気な性格で、陽平に寺を継いでもらうことを期待している。
塩野 静子 (しおの しずこ)
塩野陽平、塩野郁生の母親。見目麗しい女性だが、性格はかなりエキセントリックかつパワフル。
書誌情報
ファンシィダンス 5巻 小学館〈コミック文庫(女性)〉
第1巻
(1999-10-16発行、 978-4091912916)
第2巻
(1999-10-16発行、 978-4091912923)
第3巻
(1999-11-16発行、 978-4091912930)
第4巻
(1999-11-16発行、 978-4091912947)
第5巻
(1999-11-16発行、 978-4091912954)