フラレガール

フラレガール

高校生離れした美貌を持ちながら失恋してしまった女子高校生と、そんな彼女に恋する男子高校生とのラブコメディ。互いに大切な存在と思いながらも、失うことへの恐怖から勇気を出せずにいる二人の関係を描く。「花とゆめ」2018年7号から連載の作品。

正式名称
フラレガール
ふりがな
ふられがーる
作者
ジャンル
ラブコメ
レーベル
花とゆめコミックス(白泉社)
巻数
既刊14巻
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あらすじ

第1巻

交際していた彼氏に突然別れを切り出された赤坂響は、失恋のショックから立ち直れない日々を過ごしていた。そんなある日、彼女の前に男子高校生の青山大地が現れ、「愛人になってほしい」と告白される。高校生離れした美貌を持つ響は男子生徒からの人気が高く、その容姿から愛人と揶揄されていた。失恋したばかりの響は、大地の思いに応じられないと答えるが、それでもあきらめない大地はまっすぐな思いを響に伝える。そんな大地と接するうちに、大地といるあいだだけは自然体でいられることに響は気づき、少しずつ大地に惹かれていくようになる。しかし響は、大切な存在から拒絶されることを恐れ、大地との距離を縮めることができない。そんな響に対して大地は、とりあえず1か月だけ付き合ってほしいと提案する。

第2巻

お試し期間と称して青山大地と付き合い始めた赤坂響は、大地の優しさに徐々に惹かれていく。しかし周囲の男子生徒からは、自分たちのあこがれの的である響が大地と付き合っていることを認めることができず、さまざまな妨害を仕掛けてくる。それでも響のことを一途に思い続ける大地の姿に周囲の態度も少しずつ変わっていく。そんな中、響は大地に誘われて彼が出演するバンドのライブを見に行き、大地の共演者であるYAYAと出会う。実はYAYAは響たちと同じ高校の生徒で、一学年下の後輩だった。大地に思いを寄せるYAYAは響を前に、彼女がいても絶対あきらめないと宣言する。響はYAYAの存在によって、初めて嫉妬という感情を覚えるのだった。

第3巻

卒業後の進路を考える時期となった赤坂響は、青山大地に大学へ進学するつもりであることを打ち明ける。響と同じ大学に進学したい大地は、響の提案で彼女の家で勉強会をすることになる。そして訪れた家で大地は響の弟の赤坂艶と、母親の赤坂紅蘭と出会う。小学生ながら大人びた風貌をした艶と、二人の子供がいるとは思えない妖艶な雰囲気の紅蘭を見て、大地は赤坂家の血筋の濃さに驚く。そんな中、悪天候のために赤坂家に泊まることになった大地は、その夜幽霊を目撃して響に助けを求める。幽霊を見ることのできない響だったが、大地が何かにおびえていることを察し、彼を安心させるために朝まで抱き合って過ごす。実は紅蘭は霊能力者であり、さまざまな霊を家に呼び寄せる体質だったのだ。そのことを知らない響だったが、結果的に大地との仲が少し進展したことを喜ぶ。

第4巻

赤坂響は、友人の桜ノ宮豆子から昔の写真を見せられる。その写真には不良の服装で座っている響の姿があった。響の過去に興味を持った青山大地は、その写真が撮られた経緯を豆子に尋ねる。響が豆子と出会ったのは5年前のことであり、その当時からすでに多くの男子を無自覚に虜にしてきた響は、自分の考えと周囲とのギャップに悩んでいた。どうしても目立ってしまう響は、豆子の提案でいっそのこと不良になってしまえば周囲からの見る目も変わるのではないかと思い始める。しかし結局は何も変わらなかったため、不良のまね事はその時限りでやめてしまったという。これまで知らなかった響の過去の一端を知った大地は、そんなところも含めて響のことが好きだと思うようになる。

登場人物・キャラクター

赤坂 響 (あかさか ひびき)

高校生離れした美貌とプロポーションを誇る高校3年生の女子。これまで交際していた男性に突然別れを切り出された直後に青山大地から告白され、とまどいながらも期間限定で大地と付き合うことになる。そして次第に大地の優しさに惹かれるようになり、正式に大地の彼女となる。年齢を問わず男性を無自覚に虜にしており、その大人びた風貌から周囲からは畏敬の念も込めて「愛人」と呼ばれている。赤坂響の通う高校の男子生徒たちからも絶大なる人気を集め、大地と付き合うことになってからも彼女を狙う者はあとを絶たない。

青山 大地 (あおやま だいち)

赤坂響と同じ高校に通う3年生の男子。高校生離れした美貌の持ち主である響とは対照的に、幼い風貌をしている。バンドを組んで定期的にライブを行っており、ギターとボーカルを担当している。高校に入学した当時から響に思いを寄せており、彼女が失恋したことを知って思い切って告白した。響のことが大好きで、体に触れられただけで興奮のあまり理性を失ってしまうほど。これまで女子と付き合ったことがなく、響が初めての彼女。しかしYAYAのように、青山大地に好意を抱いている女子は多い。

桜ノ宮 豆子 (さくらのみや まめこ)

赤坂響と同じ高校に通う女子。響とは中学生の頃からの無二の親友で、男子生徒から絶大な人気を誇る響のマネージャー的な存在でもある。ふだんは変な髪形と言動で周囲からは奇異な目で見られることが多いが、実は響に勝るとも劣らない美少女で、中学時代は男子生徒たちの注目の的だった。周囲から注目される日々に嫌気が差したことで、桜ノ宮豆子自身の美しさを封印し、あえて奇妙な振る舞いをして周囲の視線をかわしている。響と青山大地との恋愛を応援しており、アドバイスを送ることも多い。

後藤 彩文 (ごとう あやふみ)

赤坂響と同じ高校に通う男子。関西出身のため、ふだんから関西弁でしゃべる。友人の青山大地とはバンド仲間でもあり、バンドではベースを担当している。大地が響と付き合うようになってからは、響や彼女の友人である桜ノ宮豆子ともなかよくなり、豆子と行動を共にすることが多くなる。豆子と同様に響と大地の恋愛を応援しており、二人の距離を縮めるためにサポートしている。

YAYA (やや)

赤坂響と同じ高校に通う女子。学年は響たちよりも一学年下で、青山大地と同じくバンド活動をしている。大地とは違うバンドに所属しているが、演奏テクニックをほめてくれた大地に思いを寄せるようになり、大地が響と付き合っていることを知って響に勝負を挑む。結果的に二人が、自分の想像を超えたカップルであることを知って身を引いた。

赤坂 艶 (あかさか えん)

赤坂響の弟。まだ小学生ながら、その風貌は青年そのもので高校生の響と並んでも遜色がないほど大人びている。ゲームが好きという年相応の趣味を持っているが、その風貌のために思い切り好きなことができずにいた。響と付き合っている青山大地を当初は警戒していたがすぐになかよくなり、響の知らないところで連絡先を交換して、二人で遊びに出掛けたりしている。

赤坂 紅蘭 (あかさか こうらん)

赤坂響と赤坂艶の母親。二人の子供がいるとは思えないほどの若々しい美貌の持ち主で、カウンセラーとして働いている。霊能力者でもあり、響に内緒でカウンセリングと称してお祓いなども行っている。響の彼氏となった青山大地のことを気に入り、初めて家に来たその日に泊まっていくように勧めるなど、娘の恋愛には寛容な一面を見せる。

青山 沢 (あおやま さわ)

青山大地の姉。両親とも健在ながら二人とも多忙なため、幼い頃から大地の面倒を見ていた。社会人となった今も大地の保護者のように接している。これまで女性と付き合ったことがなかった大地が、赤坂響を連れてきたために最初は警戒していたが、すぐに打ち解ける。その後は大地との仲を認め、関係が進展するように見守っている。

書誌情報

フラレガール 14巻 白泉社〈花とゆめコミックス〉

第13巻

(2022-08-19発行、 978-4592223634)

第14巻

(2022-08-19発行、 978-4592223641)

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