彼女と彼氏の明るい未来

彼女と彼氏の明るい未来

どんな過去も再現できるVRタイムマシーンの存在を知り、恋人の過去を知りたいという欲求に取りつかれてしまった超ネガティブな男性、青山一郎の恋愛模様を描いたラブコメディ。「月刊コミックビーム」2018年9月号から2020年3月号にかけて掲載された作品。

正式名称
彼女と彼氏の明るい未来
ふりがな
かのじょとかれしのあかるいみらい
作者
ジャンル
ラブコメ
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あらすじ

超ネガティブ思考の男性、青山一郎は、小学生の頃からさえない人生を送ってきたが、そんな彼に佐々木雪歌という彼女ができた。一郎にとって雪歌は理想的な女性で、彼女と幸せな同棲生活を送っていた。ところがある時、雪歌が乱交経験を持つ超ヤリマン女だったという疑惑が持ち上がる。一郎は雪歌の過去が気になってウジウジと悩んでいると、友人の洋平から誰のどんな過去も再現できるVRタイムマシーンの存在を聞かされる。彼女と付き合っている今が大事で過去は関係ないと、頭では理解している一郎だったが、ネガティブな妄想を止めることができず、雪歌の過去を知るべくVRタイムマシーンを使用する。そして一郎は、アパートで知らない男といっしょにいる雪歌を目撃することとなる。これ以上、のぞき見するべきではないと考えた一郎は、その場を立ち去ろうとするが、よろめいて雪歌の部屋に転がり込んでしまう。そこには男たちと乱交している雪歌の姿があった。決定的な場面を目の当たりにして、一郎は激しいショックを受ける。だが、同時に雪歌の過去を見る行為に歯止めがかからなくなり、VRタイムマシーンで彼女の男性遍歴を繰り返しのぞき見る。しかしある日、ついにVRタイムマシーンのことを雪歌に知られてしまう。

登場人物・キャラクター

青山 一郎 (あおやま いちろう)

小学校の教師を務める独身男性。年齢は28歳。26歳の時に飲み会を兼ねた合コンで佐々木雪歌と出会い、彼女との交際を開始する。1年前から雪歌と同棲しており、雪歌には「いっくん」と呼ばれている。ネガティブ思考で被害妄想が強く、小学生の時は目立つグループの腰巾着だった。高校、大学時代には北方紗南と付き合っていたが、散々振り回されたあげくに振られ、さえない青春時代を過ごしてきた。紗南のことはまったく好きではなかったが、高校の化学室でせまられ、欲望に負けて彼女と行為に及んでしまう。これが初体験だったため、一郎にとって最低最悪の童貞喪失の記憶となっている。こうした過去を持つことから、異性に対してまったく自信が持てず、雪歌との交際で幸せの絶頂にありながら、一方でこの幸福が突然終わるのではないかという妄想に襲われ続けている。そんな時、たまたま出会った男から雪歌が超ヤリマン女で、彼女と乱交したことがあると聞かされ、嫉妬と不安のあまり、悪友である洋平の開発したVRタイムマシーンで彼女の過去をのぞき見てしまう。

佐々木 雪歌 (ささき ゆきか)

雑貨屋の店長を務める独身女性。年齢は28歳。中学1年の時に父親を亡くしており、母一人子一人の家庭で育った。26歳の時に飲み会を兼ねた合コンで青山一郎と出会って交際を開始し、1年前から一郎と同棲している。男好きするタイプの美女で、一郎からは理想の女性として神聖視されているが、実は一郎に劣らず自虐的かつネガティブ思考の持ち主。自らを傷つけるかのように、さまざまな男性の欲望を受け入れてきたという暗い過去があり、そうした自分に強い嫌悪感を抱いている。その反動か、純情そうな一郎を脳内で異常に美化しており、彼に強い癒しと救いを覚えている。一郎に嫌われたくないという思いも強く、初体験は23歳と偽るなど佐々木雪歌自身のドロドロとした部分は隠して、一郎にとっての理想の彼女を演じている。

青山一郎の友人の女性。居酒屋「世界料理まんぼう」で働いており、この店は一郎や洋平のたまり場になっている。姉御肌のさっぱりとした性格で、佐々木雪歌がヤリマン女だったのかと悩む一郎に、今目の前にあることが真実ではないのかとアドバイスを送る。一郎が過去の世界で雪歌の処女を奪いたいと言い出した時には、面と向かって気持ち悪いと吐き捨てるが、その後も彼のよき相談役であり続ける。

洋平

青山一郎の友人の男性。一郎とは高校時代からの付き合いで、性格は一郎とは正反対でポジティブ思考の陽気なリア充。頭脳明晰ながら、人間性はペラペラと秋に評されており、一郎のことも少し見下しているところがある。VRソフトなどを開発する会社に勤めていて、あらゆる過去を再現するVRタイムマシーンを開発した。佐々木雪歌がヤリマン女だったかもしれないという疑惑に囚われる一郎を見かねて、彼にVRタイムマシーンのコピーソフトを渡した。

コト

佐々木雪歌が店長を務める雑貨店の女性店員。金髪ショートカットの快活な性格ながら、付き合う相手はダメ男ばかりで、男運が悪いと愚痴をこぼしている。雪歌のことを慕っており、よく恋愛について相談したり、いっしょに飲みに行ったりしている。

北方 紗南

青山一郎が高校、大学時代に付き合っていたぽっちゃり体型の女性。高校1年の時、化学室で強引に一郎にせまり、そのまま彼の童貞を奪った。わがままかつ自己中心的な性格で、上から目線で何かと一郎につらく当たり、挙句の果てには一方的に彼を振ったため、一郎にとって最低最悪の思い出となっている。実は態度の悪さは自信のなさの裏返しで、一郎をこき下ろすことで安心感を得ようとしていた。現在は結婚して妊娠中で、精神的にも大人になっており、たまたま再会した一郎に、かつての身勝手さを謝罪した。

佐々木 さやか (ささき さやか)

佐々木雪歌の母親。夫とは死別しており、現在は一人で生活している。夫の病気が発覚した際、残りの時間を別の女性と過ごしたいと夫に告白され深く傷つくこととなる。その後は、雪歌のこともほぼ放置して自堕落な日々を送っていたが、重度のアイドルオタクになったことで精神的に落ち着きを取り戻す。推しの男性アイドルのライブを見るため、たびたび上京しているが、雪歌には同行を拒否されている。そのため、青山一郎を案内役として連れていくが、一郎に雪歌の過去の男関係をうっかり漏らしてしまう。

雪歌の父 (ゆきかのちち)

佐々木雪歌の父親で故人。家庭的なことから雪歌に慕われていたが、不治の病で余命いくばくもないことがわかった際、最後の時間を愛人と過ごしたいと、妻の佐々木さやかに告白。さやかと雪歌を置いて家を出たあと、まもなく病死した。

タカヒロ

23歳の時に佐々木雪歌と付き合っていた男性。感じの悪い典型的なチャラ男で、雪歌の部屋に自分の仲間たちを勝手に呼び、そのまま彼女を乱交に参加させた。この出来事を青山一郎がVRタイムマシーンで目の当たりにしたことから、雪歌と一郎の関係性が決定的に変わることとなる。

森川 タクト

佐々木雪歌と幼なじみの男性。中学生の時、隣町の中学に転校して来た雪歌と偶然再会。両親のことで思い悩んでいた雪歌の相談相手となった。雪歌は子供時代の感覚のまま接していたが、タクトは彼女を異性として強く意識しており、レイプに近い形で雪歌と強引に関係を持った。雪歌にとって最低最悪の思い出となっているが、森川タクト自身はまったく気づいておらず、スタッフとして参加していたクラフトフェアで雪歌と再会した際、また会えたことを無邪気に喜んでいた。

その他キーワード

VRタイムマシーン (ぶいあーるたいむましーん)

洋平が開発した過去を再現するバーチャルソフト。ヘッドマウントディスプレイを装着することで、あらゆる過去の世界を体験できる。また、体験者の見ている映像を外部に映し出す機能も搭載されている。過去の世界では透明人間となり、あらゆる場所を見ることが可能。実体化して過去の世界に干渉することもできるが、あくまで仮想世界での出来事で、過去が改変されるわけではない。非常に画期的なマシンだが、過去の世界を精巧に再現するため、各所の電子機器をハッキングしまくるなど開発の際に非合法的な手段が取られた。他者の秘密を簡単に暴けるという倫理上の問題もあり、最終的に開発中止となった。

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