概要・あらすじ
瀬奈弓彦と篠崎梨生は夢の世界のフロイトから買った1組の提灯を分け合ったことで互いの夢が繋がるようになる。多大な借金を背負って自己中心的な守銭奴と化した瀬奈は自分の提灯を焼いてしまい梨生との夢の繋がりが切れてしまう。個性的な2人と2人にかかわる人々の人間模様を描いたハートフルファンタジー。
登場人物・キャラクター
篠崎 梨生 (しのざき りお)
『フロイト1/2』の主人公の1人。10月6日生まれの18歳。母親が死亡したために叔母夫婦に育てられる。優秀ではないが与えられた仕事は全力でこなそうとするおひとよしののんき者。8歳のときにフロイトの1対の提灯を瀬奈弓彦と共同で買い、西の提灯を持ったことで瀬奈と夢が繋がっている。守銭奴と化した瀬奈の心のわだかまりを解くきっかけを作る。
瀬奈 弓彦 (せな ゆみひこ)
『フロイト1/2』の主人公の1人。パニックス社長。大学1年生のときにフロイトから1対の提灯を篠崎梨生と共同で買い、東の提灯を持ったことで梨生と夢が繋がっている。多重債務返済の過労で母親を亡くしたことから強欲な守銭奴となっているが本来の性格は素直で優しくおもいやりがある。東の提灯を燃やして梨生との夢の繋がりが切れてしまったことをきっかけに反省して守銭奴から解放される。 薀蓄好き。
八木沢 省悟 (やぎさわ しょうご)
瀬奈弓彦の大学時代からの友人。瀬奈とともに冬山で遭難して膨大な借金をつくり貧乏な学生生活を送るが、瀬奈とパニックスを立ち上げ、今はパニックスの大黒柱の1人。瀬奈があまりにも強欲な守銭奴に変わってしまったため、心が壊れて出社できなくなってしまう。
ジークムント・フロイト (じーくむんとふろいと)
実在の人物ジークムント・フロイトがモデル。作中では夢の世界の住人。精神分析学、深層心理学の創始者。1939年死亡。現在は魂だけの存在となっていて夢の世界で良い夢を呼ぶ提灯を販売する風呂糸屋を営んでいる。自分で作った2つで1つの東と西の提灯を瀬奈と梨生にばら売りしたことで瀬奈と梨生の夢の世界が繋がるようになる。 駄洒落好き。
滝杷 祐一 (たきえ ゆういち)
篠崎梨生の父親。恋人だった梨生の母親を捨てて勤務先商社の重役の娘と結婚したが、社内の派閥抗争に敗れて失脚、離婚することになる。篠崎梨生のことは当初から自分の子供として認知していて養育費を払っている。優秀なエリート商社マンだったが派閥抗争の末に窓際に追いやられたためパニックスの営業に転職して18歳となった梨生と出会う。
集団・組織
パニックス
『フロイト1/2』の組織。瀬奈弓彦と八木沢省悟が立ち上げたファミコンゲームソフトハウス。小さいが良質なゲームを多数開発、販売している。
システム・クヴェルティ (しすてむくゔぇるてぃ)
『フロイト1/2』の組織。強引な経営をする大手ゲームソフトハウス。略称は「シスク」。学生時代の瀬奈と八木沢が作ったゲームソフトを安く買い上げて大儲けした。パニックス立ち上げ後にも営業を引き抜いており、瀬奈から嫌われている。