概要・あらすじ
新宿の超高層ビルの間にある骨董品店の変奇堂。そこに住む変奇郎はごく普通の中学生だが、悪人に請求書を突きつけ、恐喝するという裏の顔があった。請求書を無視をして払わない輩には、変奇郎の不思議な魔力で恐ろしい運命が待ち受けていた。
登場人物・キャラクター
変奇郎 (へんきろう)
祖父が骨董品店を営んでおり、たまに店番の手伝いをする。表向きは普通の中学生だが、裏の顔は悪人に請求書を渡しお金を要求し、応じない者には不思議な魔力を使って制裁を与える。魔力を使用する時は髪の毛が逆立ち、マスク、マント、ペンダントを着用。人差し指を突き出して「ドーン!」と叫ぶポーズをとる。
変奇左エ門 (へんきざえもん)
変奇郎の祖父で変奇堂の主人である。骨董品についての博識もあり、また宝石の鑑定資格も持っている。本当に価値のあるものしか店で取り扱わない主義で、目のある人にはよだれを流して欲しがるものばかり置いてある。パチンコが好きで、変奇郎に店番を頼みちょくちょくパチンコ屋に出掛ける。
変奇一郎 (へんきいちろう)
変奇郎の父で変奇左エ門の息子。店は継がず、会社に勤務する平凡なサラリーマン。
変奇郎のママ (へんきろうのまま)
変奇郎の母親でごく普通の専業主婦。変奇郎の裏の顔は知らない。
満賀 道夫 (まが みちお)
変奇郎の友達で、漫画家志望の少年。『少年ハエ男』や『フクロウの森』などホラー漫画を描いている。骨董品に興味を持っており、度々変奇堂を訪れ漫画の資料になるものをプレゼントされたり借りたりしている。手塚治虫の貴重な初期の単行本を集めるコレクターでもある。
星 光 (ほし ひかる)
新曲「魔弾の射手」で女性に大人気の歌手。無免許で運転中に人をはねて逃走。その現場を変奇郎に見られてしまう。
麻見田 (まみだ)
ひき逃げをした星光のマネージャー。金銭を請求した変奇郎に星光に代わって応対し、2度と脅迫できないように用心棒を雇い痛めつけ、請求額より低い金額で解決しようとした。
伊達専務 (だてせんむ)
変奇一郎の会社の専務で、社長の息子。やり手だが強引な性格で、奇一郎に新宿の家の土地を売るように願い出るも、断われると違法な手段を使ってでも手に入れようとする。万引き癖があり、その現場を変奇郎に見られ、金銭を請求される。
木取 映子 (きどり えいこ)
人気女優でアンティーク特集の番組リポーターとして変奇堂を訪れる。生放送中に600万円のペルシアの古代の壺を誤って壊してしまい、その場でダイヤの指輪で弁償するが、実はガラス玉であった。変奇郎から弁償金を請求されるが、逆ギレして週刊誌に変奇堂の悪口を吹き込む。
達也 (たつや)
カオルとテニスをした後、変奇堂によるが、そこで懐中時計を万引きしたのを変奇郎に指摘され逆恨みする。またカオルにプレゼントした人形も壊してしまったため、変奇郎に49万円を請求される。
百合 カオル (ゆり かおる)
変奇郎の中学の先輩の3年生で、達也とは家が隣同士なのでわりと付き合う間柄。人形のコレクションをしており変奇郎からフランス人形をプレゼントされるが、嫉妬した達也に壊されてしまう。
影裏 竜也 (かげうら たつや)
変奇郎の同級生で、満賀が骨董市で欲しがっていた自動ハエとり機を強引に買い取った。また奇左エ門が満賀にプレゼントしたハエとりガンを奪い取り、学校に持ってきて先生に見つかったら満賀に責任を押し付けたため、変奇郎の怒りを買い請求書を送りつけられる。
恐山 怪児 (おそれやま かいじ)
満賀が大ファンの恐怖漫画を描く漫画家。満賀が恐山に原稿を見てもらうため仕事場を訪れるが、アイデアに詰まっていた恐山は満賀の漫画を盗作してしまう。
鮫島 (さめじま)
私立探偵と名乗る男で、変奇郎の裏の顔を探るため周囲の人達を調べまくっている。変奇堂を訪れ、ピラニアの剥製を買い取ってもらうよう変奇郎に90万円の請求書を突きつける。
マダム・クリスタル
水晶玉占いを50年続けてきたが、お金が必要となったので大事な商売道具である運命の目と呼ばれる水晶玉を変奇堂に売りに来る。変奇郎のことを占ったらマスクを付けた姿が浮かび上がり、変奇郎を慌てさせる。
魔木 妖介 (まき ようすけ)
マダム・クリスタルのライバル占い師で、拝金主義で高額な占い料を取ることで有名な男。偶然入った変奇堂で運命の目を見つけ100万円で購入し、競馬予想で金儲けしようとする。
場所
変奇堂 (へんきどう)
新宿の超高層ビルの間にある骨董品店。変奇左エ門が経営しており、時々変奇郎も店番をする。店主の趣味で、もの好き以外買わないような不思議で奇妙なものが数多く置いてある。