作品の概要
基本情報
matobaの代表作の一つ。4コマ形式が中心だが、時に通常のコマ割りで物語が描かれることもある。
要旨と舞台設定
魔界を舞台に、大悪魔のベルゼブブとその近侍、ミュリンの日常を描いた物語。魔界には、天界から堕(お)ちた元天使である悪魔たちが暮らしており、行政機関「万魔殿」を中心とした世界が構築されている。物語は、数十万の悪魔の軍勢を統べる万魔殿の主であるベルゼブブに、近侍として仕えることになったミュリンの視点から展開される。
ストーリー展開
ミュリンはベルゼブブのことを、大悪魔の威厳を持つ気高く冷徹な姿だと想像していたが、実際にはモフモフが大好きで、ゆるふわな性格の少女だった。ミュリンは、公務中のクールな態度とは正反対のベルゼブブの性格につねに振り回されながらも、周囲の個性的な悪魔たちと共に行動する中で、彼女との仲を深めていく。
ジャンル的特徴と位置づけ
本作は、魔界における主従関係を軸に、恋愛要素を融合させた日常系ラブコメディ。大悪魔という威厳ある立場でありながら、実際はゆるふわな性格のベルゼブブのギャップをはじめ、個性的なキャラクターばかりの魔界で起こる日常的な出来事が、コメディタッチで描かれている。
作品固有の表現技法と特徴
作中では、ベルゼブブの内面が「ゆるゆるでフワフワ」と表現されており、大悪魔の威厳を持つ気高く冷徹な姿とは正反対にゆるふわ美少女としての魅力が前面に押し出されている。さらに、主従関係におけるベルゼブブとミュリンの身分の違いが恋愛関係の障壁となっており、ラブコメディとしての要素も含まれている。
世界観の構築と設定
本作における魔界には、歴史的背景として天界から堕ちた元天使が悪魔になったという設定が構築されている。世界設定には、行政機関である万魔殿、神の意志の下で最後の審判に備えるという宗教的背景、そして数十万の悪魔の軍勢という組織構造が存在する。魔界の社会システムとしては、万魔殿を中心とした階層的な制度が設定されており、これらは厳格な主従関係や身分の違いという形で明確に区別されている。
連載状況
スクウェア・エニックス「月刊少年ガンガン」2015年8月号から2020年6月号まで連載。
メディアミックス情報
テレビアニメ
第1期:2018年10月から12月まで放送。ABCテレビ、TOKYO MXほかにて放送。アニメーション制作はライデンフィルム。主人公のベルゼブブを大西沙織が演じる。
あらすじ
登場人物・キャラクター
ベルゼブブ
不在のサタンに代わって万魔殿の主を務める、元・熾天使の悪魔少女。愛称は「ベル」で、ミュリンをはじめとした部下からは「閣下」と呼ばれている。仕事はきっちりこなせるタイプだが、ゆるふわ系の性格で、天然な一面もある。ケサランパサランやアルパカのセーターをはじめとした、モフモフ・ふわふわしたものが大好き。また全身でモフモフを感じるために、寝る時などに全裸になることもある。 かつて勃発した天界戦争では、サタンの右腕として獅子奮迅の活躍をした過去を持つ。部下のミュリンには次第に恋心のような感情を抱くようになり、彼の隣に住んでいるシェムハザに嫉妬して、時おり不機嫌になる。
ミュリン
ベルゼブブの新人近侍となった悪魔の青年。近侍となる前は、ベルゼブブに対して知的でクールなイメージを持ち、憧れを抱いていた。イメージとは違って、ゆるふわな性格のベルゼブブに最初は幻滅するものの、彼女の言動や行動に萌えたり、彼女の奇行に振り回される日々を送っている。男性だが、乙女のように純情な性格で、ベルゼブブの裸を見たりすると顔を真っ赤にしたり、手で顔を覆ったりする。
アザゼル
万魔殿で働いている、元・智天使の悪魔の青年。ベルゼブブとは古くからの友人で、万魔殿の悪魔の中でも古参に入る。筋肉質な上に目つきも鋭く、いかつい見た目なため、最初はミュリンから怖がられていた。しかし実際はシャイで恥ずかしがり屋な性格で、刺繡や編み物をしたり、ファンシーなぬいぐるみを自室に置くなど、乙女のような一面もある。 極端な無口で、台詞の代わりにボードに文字を書いて会話や感情表現をする。ミュリンと親しくなった後は、彼から「兄貴」と呼ばれている。
ベルフェゴール
ベルゼブブの友人の悪魔少女で、元・権天使。ベルゼブブからは「ごっちん」の愛称で呼ばれている。上がり症で極端な恥ずかしがり屋、引っ込み思案な性格。緊張したり感情が昂ぶると、尿意が強まって頻尿になるため、ことあるごとにしょっちゅうトイレに駆け込んでいる。初対面の相手には、恥ずかしさや緊張から、唐突に腹にパンチを食らわせることがある。 アザゼルには特別な感情を抱いており、彼を前にすると極度の緊張で逃げ出してしまう。
アスタロト
ベルゼブブを実の妹のように溺愛する、元・熾天使の悪魔の青年。「ベルのお兄ちゃん」を自称してベルゼブブを可愛がっているが、本人からは嫌がられたり、冷たくされることが多い。ナンパのために、作り物の天使の羽をつけて現れることもある。仕事をサボってベルゼブブの執務室に遊びに来たり、他の女性と遊ぶことが多く、そのたびに部下のサルガタナスに強制的に連れ戻されている。
サルガタナス
アスタロトの近侍をしている悪魔の女性。愛称は「さっちゃん」。ドSで冷徹な性格で、上司のアスタロトには厳しい態度を取ることが多い。このためアスタロトからは怖がられることも多く、彼から「クレイジーサイコ保護者」と言われることもある。普段は無表情だが、実はかわいいものが大好き。純情でウブな一面もあり、アスタロトの言葉や態度にときめいたり、赤面することもある。 アスタロトいわく「スレンダーな体型」だが、子供の頃から胸が小さいことを密かに気にしている。
ケサランパサラン
ふわふわした白い毛玉のような、謎の多い生き物。モフモフ好きのベルゼブブがこよなく愛する至高の生物で、よく彼女の肩に乗っている。また、ベルゼブブによって大量増殖させられることもある。別名は「ゴッサマー・エンゼルヘア」。人間界でも時おり発見され、UMA(ユーマ)扱いされている。
エウリノーム
万魔殿で働く悪魔の女性。ミュリンいわく「眼鏡美人」だが、実は美少年をこよなく愛するショタコン。美少年以外を視界に入れると、苦い表情の変顔になる。ただし美少年に害を加えるつもりはなく、美少年の周りの空気になって陰から見守りつつ愛でたり、慈しみたいと思っている。ミュリンからはショタコン扱いされるたびに否定し、「意識が高い美少年愛好家」を自称している。 ダンタリオンのことを溺愛しており、彼の職場である万魔殿の図書館によく出入りしている。
ダンタリオン
万魔殿内にある図書館の館長をしている悪魔。黒いうさ耳が生えた少年の姿をしている。そのため、ショタコンのエウリノームからは、「きゅん」付けで呼ばれて溺愛されている。クールな性格だが読書が好きで、絶版本などをはじめレアな本をよく集めている。職場では寝ていることが多いが、本を借りに来た者には適切な本をおすすめしてくれる。 街で不良にからまれているところをモレクに救われたことがあり、それ以来彼とは友人となり、「先輩」と呼んでいる。
モレク
万魔殿で働いている悪魔の青年。ダンタリオンの友人。ベルゼブブやアザゼルに並ぶ古参悪魔を自称している。常にテンションが高く、楽天的な性格で、無駄に声が大きい。街で不良にからまれているダンタリオンを助けたことがあり、それ以来彼からは「先輩」と呼ばれるようになる。よくダンタリオンにハイテンションで絡んでいるが、クールな性格の彼からは、冷たくあしらわれることも多い。
シェムハザ
万魔殿で働いている悪魔の青年。アザゼルの部下。アザゼルからは「シェム」と呼ばれている。ミュリンのアパートの隣の部屋に住んでいるため、よく彼の部屋に遊びに行ったり食べ物を分け合ったりしている。筋肉に強いこだわりを持つ筋肉マニアで、筋トレが趣味の肉体派。このためミュリンに、「脳筋なのでは」と疑われている。 実はエウリノームの幼なじみで、同じ幼稚園や学校に通っていた。また高校生の頃、エウリノームに「ちゃんと付き合わないか」と持ち掛けたものの、少年にしか興味がない彼女から振られてしまった過去を持つ。
場所
万魔殿 (ぱんでもにうむ)
魔界にある巨大な城。数十万を超える悪魔の軍勢を抱えている。またベルゼブブやアザゼルなど、天界から墜ちて悪魔となった元・天使達(堕天使)の職場となっている。本来の君主であるサタンは不在中なため、彼に代わりベルゼブブが君主となり、悪魔たちをまとめている。ベルゼブブなど一部の悪魔は城内に住んでいるが、ほとんどの職員は自宅や寮から通っている。
書誌情報
ベルゼブブ嬢のお気に召すまま。 スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックス〉
volume 1
(2016-03-01発行、978-4757549029)
volume 2
(2016-08-01発行、978-4757550742)
volume 3
(2016-11-01発行、978-4757551510)
volume 4
(2017-03-01発行、978-4757552722)
volume 5
(2017-08-01発行、978-4757554375)
volume 6
(2017-12-01発行、978-4757555501)
volume 7
(2018-04-01発行、978-4757556911)
volume 8
(2018-09-01発行、978-4757558441)
volume 9
(2018-12-01発行、978-4757559301)
volume 9
(2018-12-01発行、978-4757559318)
volume 10
(2019-05-01発行、978-4757561144)
volume 11
(2019-11-01発行、978-4757563384)
volume 12
(2020-07-01発行、978-4757567405)







