概要・あらすじ
ミュリンは、魔界に住む多くの悪魔を従える万魔殿の主、ベルゼブブの新人近侍になった。ベルゼブブに対して、大悪魔らしい威厳と冷徹で気高い姿をイメージしていたミュリンだったが、実際の彼女はモフモフしたものを愛する、ゆるふわ系の少女だった。イメージとは違うその姿に一度は幻滅しながらも、かわいらしいベルゼブブの言動に萌えを抱き、ミュリンは次第に惹かれていく。こうしてミュリンは、ベルゼブブに振り回されながらも、アザゼルなど他の悪魔を巻き込みながら、賑やかな日常を過ごしていく。
テレビアニメ
2018年テレビアニメ化。10月10日よりABCテレビ、TOKYO MXほかにて放送。アニメーション制作はライデンフィルム。主人公のベルゼブブを大西沙織が演じる。
登場人物・キャラクター
ベルゼブブ
不在のサタンに代わって万魔殿の主を務める、元・熾天使の悪魔少女。愛称は「ベル」で、ミュリンをはじめとした部下からは「閣下」と呼ばれている。仕事はきっちりこなせるタイプだが、ゆるふわ系の性格で、天然な一面もある。ケサランパサランやアルパカのセーターをはじめとした、モフモフ・ふわふわしたものが大好き。また全身でモフモフを感じるために、寝る時などに全裸になることもある。 かつて勃発した天界戦争では、サタンの右腕として獅子奮迅の活躍をした過去を持つ。部下のミュリンには次第に恋心のような感情を抱くようになり、彼の隣に住んでいるシェムハザに嫉妬して、時おり不機嫌になる。
ミュリン
ベルゼブブの新人近侍となった悪魔の青年。近侍となる前は、ベルゼブブに対して知的でクールなイメージを持ち、憧れを抱いていた。イメージとは違って、ゆるふわな性格のベルゼブブに最初は幻滅するものの、彼女の言動や行動に萌えたり、彼女の奇行に振り回される日々を送っている。男性だが、乙女のように純情な性格で、ベルゼブブの裸を見たりすると顔を真っ赤にしたり、手で顔を覆ったりする。
アザゼル
万魔殿で働いている、元・智天使の悪魔の青年。ベルゼブブとは古くからの友人で、万魔殿の悪魔の中でも古参に入る。筋肉質な上に目つきも鋭く、いかつい見た目なため、最初はミュリンから怖がられていた。しかし実際はシャイで恥ずかしがり屋な性格で、刺繡や編み物をしたり、ファンシーなぬいぐるみを自室に置くなど、乙女のような一面もある。 極端な無口で、台詞の代わりにボードに文字を書いて会話や感情表現をする。ミュリンと親しくなった後は、彼から「兄貴」と呼ばれている。
ベルフェゴール
ベルゼブブの友人の悪魔少女で、元・権天使。ベルゼブブからは「ごっちん」の愛称で呼ばれている。上がり症で極端な恥ずかしがり屋、引っ込み思案な性格。緊張したり感情が昂ぶると、尿意が強まって頻尿になるため、ことあるごとにしょっちゅうトイレに駆け込んでいる。初対面の相手には、恥ずかしさや緊張から、唐突に腹にパンチを食らわせることがある。 アザゼルには特別な感情を抱いており、彼を前にすると極度の緊張で逃げ出してしまう。
アスタロト
ベルゼブブを実の妹のように溺愛する、元・熾天使の悪魔の青年。「ベルのお兄ちゃん」を自称してベルゼブブを可愛がっているが、本人からは嫌がられたり、冷たくされることが多い。ナンパのために、作り物の天使の羽をつけて現れることもある。仕事をサボってベルゼブブの執務室に遊びに来たり、他の女性と遊ぶことが多く、そのたびに部下のサルガタナスに強制的に連れ戻されている。
サルガタナス
アスタロトの近侍をしている悪魔の女性。愛称は「さっちゃん」。ドSで冷徹な性格で、上司のアスタロトには厳しい態度を取ることが多い。このためアスタロトからは怖がられることも多く、彼から「クレイジーサイコ保護者」と言われることもある。普段は無表情だが、実はかわいいものが大好き。純情でウブな一面もあり、アスタロトの言葉や態度にときめいたり、赤面することもある。 アスタロトいわく「スレンダーな体型」だが、子供の頃から胸が小さいことを密かに気にしている。
ケサランパサラン
ふわふわした白い毛玉のような、謎の多い生き物。モフモフ好きのベルゼブブがこよなく愛する至高の生物で、よく彼女の肩に乗っている。また、ベルゼブブによって大量増殖させられることもある。別名は「ゴッサマー・エンゼルヘア」。人間界でも時おり発見され、UMA(ユーマ)扱いされている。
エウリノーム
万魔殿で働く悪魔の女性。ミュリンいわく「眼鏡美人」だが、実は美少年をこよなく愛するショタコン。美少年以外を視界に入れると、苦い表情の変顔になる。ただし美少年に害を加えるつもりはなく、美少年の周りの空気になって陰から見守りつつ愛でたり、慈しみたいと思っている。ミュリンからはショタコン扱いされるたびに否定し、「意識が高い美少年愛好家」を自称している。 ダンタリオンのことを溺愛しており、彼の職場である万魔殿の図書館によく出入りしている。
ダンタリオン
万魔殿内にある図書館の館長をしている悪魔。黒いうさ耳が生えた少年の姿をしている。そのため、ショタコンのエウリノームからは、「きゅん」付けで呼ばれて溺愛されている。クールな性格だが読書が好きで、絶版本などをはじめレアな本をよく集めている。職場では寝ていることが多いが、本を借りに来た者には適切な本をおすすめしてくれる。 街で不良にからまれているところをモレクに救われたことがあり、それ以来彼とは友人となり、「先輩」と呼んでいる。
モレク
万魔殿で働いている悪魔の青年。ダンタリオンの友人。ベルゼブブやアザゼルに並ぶ古参悪魔を自称している。常にテンションが高く、楽天的な性格で、無駄に声が大きい。街で不良にからまれているダンタリオンを助けたことがあり、それ以来彼からは「先輩」と呼ばれるようになる。よくダンタリオンにハイテンションで絡んでいるが、クールな性格の彼からは、冷たくあしらわれることも多い。
シェムハザ
万魔殿で働いている悪魔の青年。アザゼルの部下。アザゼルからは「シェム」と呼ばれている。ミュリンのアパートの隣の部屋に住んでいるため、よく彼の部屋に遊びに行ったり食べ物を分け合ったりしている。筋肉に強いこだわりを持つ筋肉マニアで、筋トレが趣味の肉体派。このためミュリンに、「脳筋なのでは」と疑われている。 実はエウリノームの幼なじみで、同じ幼稚園や学校に通っていた。また高校生の頃、エウリノームに「ちゃんと付き合わないか」と持ち掛けたものの、少年にしか興味がない彼女から振られてしまった過去を持つ。
場所
万魔殿 (ぱんでもにうむ)
魔界にある巨大な城。数十万を超える悪魔の軍勢を抱えている。またベルゼブブやアザゼルなど、天界から墜ちて悪魔となった元・天使達(堕天使)の職場となっている。本来の君主であるサタンは不在中なため、彼に代わりベルゼブブが君主となり、悪魔たちをまとめている。ベルゼブブなど一部の悪魔は城内に住んでいるが、ほとんどの職員は自宅や寮から通っている。