あらすじ
第1巻
社交場で働いていたエンペラーペンギンの擬人のエンペラーは、ペンギンでもあるにもかかわらず、エンペラーペンギンとキングペンギンが別種であることを知らなかった。そのため、キングペンギンの擬人である社長のキングから、二種の簡単な見分け方をレクチャーされることになる。体の大きさ、顔の横にある模様の違い、背中の羽毛の色で二種の見分けがつくことを教えられたエンペラーだったが、その説明に今一つ納得できなかったため、キングをイラつかせてしまう。(#001「アプテノディティス属を見分けよう」。ほか、62エピソード収録)
登場人物・キャラクター
エンペラー
人間の紳士淑女が集う社交場に勤めている従業員で、エンペラーペンギンの擬人。燕尾服に身を包んだ巨漢の男性で、非常にいかつい顔をしている。見た目とは裏腹に穏やかな性格で、かつ天然気味なところがある。縄張り意識が低く、他人と会話するときに顔がくっつくような距離まで近づいてしまうことから、社交場の社長であるキングには少し嫌がられていた。通常は人間の姿をしているが、気を抜くとペンギンの姿に戻ってしまう。ペンギンであるが、ペンギンに関する知識はあまりない。
キング
人間の紳士淑女が集う社交場を営んでいる社長で、キングペンギンの擬人。高級スーツで身を固めた紳士的な男性で、プライドが高く少々傲慢だが、従業員に対する面倒見はいい。ペンギンは海を飛ぶ鳥であると考えているなど、ペンギンであることに強い誇りを抱いており、ペンギンに対する知識量が非常に豊富。朴訥な従業員のエンペラーを何かとこき使っているが、同時に信頼もしている。女性好きで、美女を見ると下を向いて口をカチカチと小刻みに動かす癖を持つ。
アデリー
人間の紳士淑女が集う社交場に勤めている従業員で、アデリーペンギンの擬人。まじめな性格で気配りもできる男性だが、おっちょこちょいなのが玉に瑕。一方で度胸があり、売られた喧嘩は必ず買うファイター気質でもある。挑発的な態度を繰り返す同僚のヒゲとは、事あるごとに言い争いをしている。人間になってからは花粉症に悩まされている。
ジェンツー
人間の紳士淑女が集う社交場に勤めている従業員で、ジェンツーペンギンの擬人。お洒落な眼鏡を掛けた青年。気さくで好奇心旺盛な食いしん坊で、従業員一同から愛されている。争い事を嫌っているうえ、怖がりなところがあり、アデリーとヒゲが喧嘩しているシーンを見ただけで、その場から脱兎のごとく逃げ出してしまう。
ヒゲ
人間の紳士淑女が集う社交場に勤めている従業員で、ヒゲペンギンの擬人。顎髭を生やし、鋭い目つきをした青年。寡黙なうえ、相手を問わず塩対応をするマイペースな性格の持ち主。非常に喧嘩っ早く、アデリーとは事あるごとに口喧嘩をしている。その反面、仲間思いなところがあるため、キングやほかの従業員からは信頼されている。不埒な客の対応のほとんどを任されている。
ケープ
人間の紳士淑女が集う社交場に勤めている新人の従業員で、ケープペンギンの擬人。素直な性格をした努力家の男性で、非常に気がきく。感情を表面に出すことはほとんどないが、怒っているときは無言で首をかしげる癖を持つ。
キングジュニア
キングペンギンの擬人で、キングの息子。甘えん坊な性格で、いつもキングにべったりとくっついている。サイズはすでにキングを上回っており、筋骨隆々な体格をしているが、未だに親離れしようとしないため、キングを不安がらせていた。