概要・あらすじ
晴沢香菜は、絵を描くことが大好きな中学3年生。母親からの強い期待に苦しめられながらも、ひっそりと絵を描き、好きな画家の篁右京の画集を読んで癒される日々を送っていた。しかしある日、最も大切にしている本を勝手に処分されてしまう。母親との口論の末に家を飛び出した香菜は、偶然居合わせた同級生の柳瀬歩と共に、突発的な家出を決行する。
登場人物・キャラクター
晴沢 香菜 (はるさわ かな)
学習塾「集英ゼミナール」の特進クラスに通う中学3年生。腰まで伸ばしたストレートロングヘアをツインテールにしている。絵を描くことが得意だが、周囲には秘密にしている。就職に失敗して以来自由気ままに暮らす兄の喬司と、厳しい母親の板挟みになり、息苦しい思いをしている。画家の篁右京のファンで、彼女の絵が大好き。
柳瀬 歩 (やなせ あゆむ)
学習塾「集英ゼミナール」のDクラスに通う中学3年生。髪を首に届くほど伸ばし、外にはねさせている。晴沢香菜とは中学では同じクラスで、彼女の絵の才能を見抜き、強い関心を持っている。人懐っこくやや子供っぽい印象を与えるが、理性的で頼れる一面もある。学習塾の合宿をさぼって以前住んでいた広島県に向かおうとしていたところに香菜と遭遇し、彼女の家出に付き合うことになる。
篁 右京 (たかむら うきょう)
愛知県名古屋市で画家として活動する少女。前髪を斜めに分け、腰まで伸ばしたウェーブヘアをポニーテールにしている。16歳の頃には画集を出版していたほどの実力者で、晴沢香菜も彼女のファンの一人。名古屋で香菜と出会うが、香菜に対して思うところがあるのか、ぶっきらぼうに振る舞う。
晴沢香菜の母親 (はるさわかなのははおや)
晴沢香菜の母親。肩につかない長さのショートカットをしている。息子の喬司が就職せずにふらふらしていることを非常に気に病んでおり、香菜に多大な期待を寄せている。香菜を受験勉強に専念させるため、香菜の大切にしている篁右京の本を勝手に処分し、香菜を苦しめる。