太陽の下でまってる

太陽の下でまってる

映像のプロになるという夢を追いかける少年羽島由高と、心に深い傷を負った少女日比野里紗の恋を描く。岡野史佳の別作品『真昼、羊を数えてる』に登場した森宮そよぎと夏目比呂も登場し、2組のカップルの恋の行方が交錯する。「ララ」に平成5年1月号から平成6年2月号にかけて連載された作品。

正式名称
太陽の下でまってる
ふりがな
たいようのしたでまってる
作者
ジャンル
青春
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概要・あらすじ

両親に反対されながらも、映像のプロになりたいという夢を追いかけている羽島由高は、ある日の街中で日比野里紗にぶつかってしまう。因縁をふっかけられ、再び会った時には殴られ、その強烈なキャラクターに戸惑いつつも、由高は彼女の被写体としての魅力を見抜く。そして映像を撮らせてほしいと嫌がる里紗に頭を下げて頼みこむのだった。

登場人物・キャラクター

羽島 由高 (はしま ゆたか)

高校2年生の少年。両親に反対されているが、将来は映像のプロを目指している。中西朋美と加治航平の3人で映像サークルを作り、活動している。劇団ゼリィの看板女優、森宮そよぎのファン。劇団の代表夏目比呂は近所に住んでいて、顔なじみ。

日比野 里紗 (ひびの りさ)

15歳の少女で口が悪く、手も早い。中学生の時は陸上部に所属し、中学女子200メートルの記録保持者。しかし、菊池苑子と吉永淳士との確執により心を深く傷つけられ、挫折する。誤解されやすく、不器用な性格で、無理やり入った高校も続かず中退した。

中西 朋美 (なかにし ともみ)

高校2年生の少女。羽島由高、加治航平と共に映像サークルに所属している。実は由高のことが好き。最初は日比野里紗との関係が壊れればいいと願うが、2人の想いの強さを知り、身を引く。

加治 航平 (かじ こうへい)

高校2年生の少年。羽島由高、中西朋美と共に映像サークルに所属している。実は朋美のことが好き。由高への想いが届かず朋美が切ない想いをしていることを理解し、彼女の気持ちを応援している。

森宮 そよぎ (もりみや そよぎ)

劇団ゼリィの看板女優。夏目比呂とは高校生の時に出会い、スカウトされた。変装と声色が上手で、どんな役にでもなりきることができる。天城将生の強引な勧めにより化粧品のCMに起用されたのをきっかけに、テレビ媒体にも出演するようになった。

夏目 比呂 (なつめ ひろ)

劇団ゼリィの主宰・演出・シナリオライターを務める青年。森宮そよぎとは5年も付き合っているが、彼女のイメージに傷がつくのを恐れ、世間に隠している。

天城 将生 (あまぎ まさお)

テレビ局のプロデューサー。もともと舞台女優だった森宮そよぎを、化粧品のCMのイメージタレントに起用し、自らが手がけるドラマにもキャスティングした。日比野里紗を売り出すために画策している。物腰は柔らかいが、実は強引な人物。

由高の父 (ゆたかのちち)

羽島由高の父。大学生の頃、友人が映画監督になるのを夢見て、卒業しても就職せずブラブラしたあげく家を飛び出して音信不通になったことに胸を痛めた経験がある。そのため映像の道に進みたいという由高の夢に反対している。年齢不詳、職業不詳。平日でもいつも家にいる。

由高の母 (ゆたかのはは)

羽島由高の母。夫と同じく、由高の夢には反対している。由高と夫の力ずくの奮闘に、時には呆れ、時には憤激しながら仲裁する立場。実は怒ると怖い。

里紗の母 (りさのはは)

日比野里紗の母親。不器用で周囲から誤解を受けやすい里紗を心配しているが、中学の時に里紗が大怪我を負ったのは本人の自傷によるものだという周囲の証言に翻弄され、里紗を信じてやることができなかった。里紗が羽島由高との付き合いを通じて明るくなってきたことを嬉しく思っている。

菊池 苑子 (きくち そのこ)

日比野里紗の中学生の時のクラスメイトであり、陸上部のチームメイト。清楚で大人しい性格。部活とクラスが同じだったことから里紗と親友になるが、密かに憧れていた吉永淳士と里紗が付き合い始めてから、態度が豹変する。クラスメイトやチームメイトを巻き込んで里紗を孤立させる。

吉永 淳士 (よしなが あつし)

日比野里紗の中学生の時の1学年先輩。陸上部のエース。里紗に興味を持って付き合い始めるが、菊池苑子に言い寄られて二股をかける。里紗が大怪我を負ったのは自傷によるものだという苑子の証言を信じ、里紗を見捨てて苑子と付き合う。

集団・組織

劇団ゼリィ (げきだんぜりぃ)

夏目比呂が主宰・演出・シナリオライターを務める人気の劇団。人気のため、チケットがなかなか取れない。看板女優は森宮そよぎ。

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