マギ シンドバッドの冒険

マギ シンドバッドの冒険

「週刊少年サンデー」連載中の『マギ』のメインキャラクターであるシンドバッドを主人公に据えたスピンオフ作品で、幼少期からやがて七海の覇王と呼ばれるまでの彼の成長を描いた冒険譚。「週刊少年サンデー」に平成25年第23号から30号にかけて連載後、WEBコミック配信サイト「裏サンデー」へ移籍し、現在も連載中。

世界観

戦争や圧政のない、真に民が幸せに暮らせる世界の創造がテーマ。大高忍が作者の『マギ』とまったく同じ世界が描かれており、シンドバッドをはじめとした『マギ』本編に登場するキャラクターたちの過去の姿や、彼らとシンドバッドの出会いが多数語られる内容となっている。

あらすじ

シンドバッドの住む国パルテビア帝国は、戦勝国となったことで大賑わい。居住地のティソン村でも、シンドバッドの父バドルは英雄と崇められ、連日の大騒ぎが続いていた。しかし、その中心にいるバドルは今の状況を快く思ってはいなかった。出兵した経験から二度と戦争に関わらないと決めた彼だったが、戦争の熱に浮かされてはしゃいでいる周囲を止めることはできず、悩んでしまう。答えは出ぬまま、バドルは気分転換に海に出るが、船にシンドバッドが乗り込んでいるのに気づかぬまま出発してしまう。

メディアミックス

TVアニメ

平成26年5月から、コミックス第3巻から6巻に同梱される形でOVAが制作された。主なスタッフは、監督が宮尾佳和、脚本が岸本卓、キャラクターデザインが佐古宗一郎となっている。なお、3巻には『迷宮バアル攻略編 前篇』、4巻には『迷宮バアル攻略編 後篇』、5巻には『迷宮ブァレフォール攻略編 前篇』、6巻には『迷宮ブァレフォール攻略編 後篇』が収録されている。キャストは、主人公のシンドバッド役を小野大輔、ドラグル・ノル・ヘンリウス・ゴビアス・メヌディアス・パルテヌボノミアス・ドゥミド・オウス・コルタノーン役を杉田智和、ユナン役を石田彰が務めている。また、平成28年4月からはテレビアニメがスタート。主なスタッフ、キャストは、OVA版と同じ顔触れが予定されている。

作家情報

大寺義史:主にWEBコミックサイト「裏サンデ―」で活躍中の少年漫画家。連載開始前より『マギ』作者である大高忍のアシスタントを務めており、厚い信頼を得ていたことから外伝作品である『マギ シンドバッドの冒険』の漫画担当に指名された。

大高忍:主に雑誌「週刊少年サンデ―」で活躍中の少年・青年漫画家。『芥町』で第2回エニックスマンガ大賞大賞を受賞し、平成15年、雑誌「ガンガンパワード」秋季号に同作が掲載されデビュー。当時は大高名義で活動していた。他の作品に『すもももももも~地上最強のヨメ~』などがある。誕生日は5月9日で、血液型はB型。出身は東京都。

登場人物・キャラクター

主人公

父譲りの紫色の長髪をひとつに束ねた少年。『マギ シンドバッドの冒険』では3歳からの成長が描かれている。パルテビア帝国ティソン村出身。圧政に苦しむ国民の姿と戦争の虚しさを知り「世界を変える王の力」を手に... 関連ページ:シンドバッド

ユナン

シンドバッドがコンスタンティア港で知り合う不思議な男性。長い金髪を三つ編みにし、魔法使いのような服装をしている。おっとりと穏やかな人物だが、どこか浮世離れした雰囲気がある。シンドバッドに迷宮の存在を知らせ、その運命を大きく変える存在となる。

パルテビア帝国将軍ドラグル家の末子。長髪をオールバックにした、プライドが高く強い愛国心を持つ人物。西方辺境部隊小隊長として働いていたが、迷宮攻略部隊の指揮官という危険な任務に抜擢される。セレンディーネ... 関連ページ:ドラグル・ノル・ヘンリウス・ゴビアス・メヌディアス・パルテヌボノミアス・ドゥミド・オウス・コルタノーン

パルテビア帝国の第1皇女。桃色の髪をカチューシャでまとめた聡明で剛毅な人物。美貌を誇りながら戦場では積極的に戦い、毒物の扱いに長けていることから敵国には「パルテビアの毒蜘蛛姫」と呼ばれ恐れられている。... 関連ページ:セレンディーネ・ディクメンオウルズ・ドゥ・パルテビア

イムチャック族の青年。ピピリカの兄。非常に大きく屈強な身体とは裏腹に、やや気が弱く自分に自信がない。イムチャック伝統の「成人の儀」に挑戦していたが、なかなか成功できずにいたところに、シンドバッドと知り... 関連ページ:ヒナホホ

ピピリカ

イムチャック部族の少女で、ヒナホホの妹。青い髪を短く切り、もみあげのところだけ伸ばした髪型をしており、兄とは対照的な元気な性格。年齢は13歳だが、シンドバッドよりも圧倒的に背が高い。兄のことを「ダメ兄ぃ」と呼びつつも非常に大切に想っており「成人の儀」でも協力している。絵を描くことが苦手。

ジャーファル

隠密部隊「シャム=ラシュ」の筆頭を務める少年。包帯を巻いて口元を隠した、残忍で乱暴な性格の人物。両親を自らの手で殺した過去があり、組織の過酷なルールの中で、常に自らの力を示すことで生き残って来た。両腕に赤い紐を巻き、先に暗器をくくりつけている。包帯を外すと、鼻のところにそばかすがある。

ヴィッテル

隠密部隊「シャム=ラシュ」に属し、ジャーファルと共に行動する少年。長身で鼻に傷があり、誰にでも敬語で接する人物。身体と同じほどの大きさの巨大な剣を操り、両腕を自在に伸縮させる力を持つ。ジャーファルのことは「筆頭」と呼ぶ。

マハド

隠密部隊「シャム=ラシュ」に属し、ジャーファルと共に行動する男性。長髪に帽子をかぶり、全身傷だらけの大柄な人物。非常に寡黙で、攻撃を加えられても顔色ひとつ変えないほど心の内が読みにくい。常人離れした高い腕力があり、筋肉を膨張させることで素手で壁を掘り進められるほどの力がある。

ファーラン

パルテビア帝国の顧問魔導士。網目状の布で口元を隠し、目を閉じたまま行動する女性。慇懃で落ち着いた人物だが、底が知れないところがある。非常に優秀で、とてつもない威力の魔法を扱うことが可能。

ルルム

イムチャック族の女性で、ヒナホホの想い人。イムチャック首長ラメトトを父に持ち、彼に完璧なまでに育て上げられた。可憐で教養深く、戦士としても優秀な上、イムチャックで一番の美人と呼ばれるほどの容姿を持つ。同性のピピリカも憧れるほどで、求婚してきた男性は、これまでに300人を超えている。

ラメトト

イムチャック族首長を務める男性で、ルルムの父親。顔に十字の傷を持ち、長い髭を三つ編みにしている。娘を大切に想っており、彼女に求婚する人物に「娘に何を与えられるか」を問う。シンドバッドからは、ある交渉を持ちかけられる。

ハールン

バルバッドの貿易商人。長髪にひげを蓄えた、上品な雰囲気の男性。万引きの疑いをかけられていたところをシンドバッドに助けられたのがきっかけで知り合う。商売の知見を広めるためレーム帝国ナポーリアを訪れたと語っているが、言葉遣いやしぐさ、持ち物から、高貴な身分の人間であることがうかがえる。

パルテビア帝国将軍ドラグル家の長子で、ドラグル・ノル・ヘンリウス・ゴビアス・メヌディアス・パルテヌボノミアス・ドゥミド・オウス・コルタノーンの兄。右耳のみにピアスをつけ、緑色の髪の冷酷な雰囲気の人物。... 関連ページ:バルバロッサ

セレンディーネ・ディクメンオウルズ・ドゥ・パルテビアの侍女の一人。ふんわりした髪の頂点にお団子を一つ作った髪型の、細い目の人物。風の魔法の使い手で、有事の際には戦うこともできる。セレンディーネを想うあ... 関連ページ:サヘル

タミーラ

セレンディーネ・ディクメンオウルズ・ドゥ・パルテビアの侍女の一人。短い髪の筋肉質な女性で、サヘルよりも年若い印象がある。格闘技に長けており、有事の際には戦闘にも参加できる。サヘル同様セレンディーネを強く慕っており、もう仕えられなくなるという話を聞いた際には涙を流した。

ロッター

パルテビア帝国四天将軍の一人。動物を使役することができ、多数のネズミを操るのを得意とする少年。ネズミたちを自分の周りに集合させて、一体化した巨大な一匹のネズミとして戦わせる力を持つ。ネズミたちを友達同然に大切にしており、彼らを傷つけられると激昂する。

ミストラス

ササン王国に暮らす騎士見習いの少年。外にはねた長めの髪に、ターバンを巻いた人懐っこい雰囲気の人物。外の世界に強い憧れを持っており、旅人のシンドバッドたちから話を聞こうと外国人用商業施設に現れる。自国に嫌気がさしており、このままササンで息を詰まらせて生きるくらいなら、広い世界で死にたいと考えている。

ダリオス・レオクセス

ササン王国の騎士王。長めのふんわりとした髪にターバンを巻いた、厳格な雰囲気の人物。ミストラスが外の世界に関心を抱いていることを快く思っておらず、正式な騎士団入団を機に諦めさせようとしている。迷宮攻略者でもあり「アロセスの力」を得ている。

スパルトス

ミストラスの弟。おかっぱ頭に、左目が隠れるほど前髪を伸ばした8歳の少年。兄を心から尊敬しており、周囲から奇異の目で見られても気にせず、外の世界に出るための努力を重ねている彼の姿をいつも見ていた。一方で兄に距離を置かれていることに気づいており、大切な話を伝えてもらえないことを悲しんでいる。

ミラ・ディアノス・アルテミーナ

アルテミュラ王国の女王。顔に鳥の絵の入れ墨を掘った、金髪のやや高飛車な人物。強く優秀だが男性を軽視しており、彼らのことを「実利を考えず不真面目で怠け者。子孫を残すためのつなぎでしかない存在」と捉えている。迷宮攻略者でもあり「ケルベロスの力」を得ている。7人の娘がいる。

マーデル

レーム帝国「マリアデル商会」の当主。長いウェーブヘアに、ツノのようなアクセサリーをつけた女性。一見母性的だが言動は支配的。レームでリア・ヴェニス島を運営する傍ら、世界有数の奴隷商人としての側面を持っており、奴隷たちを自らが定めた等級に応じて仕分け、育成や売買を行っている。

マスルール

リア・ヴェニス島で知らぬ者はいない、闘技場の優秀な戦士。まだ幼い無口な少年だがすさまじい腕力を持ち、両足に重りをつけた状態で身体よりも大きな剣を自在に振るうことができる。その圧倒的な強さから、「赤き猛獣」の異名がつけられている。

ファティマー

マーデルの代理として奴隷の選別を行う奴隷長の青年。長髪を一つに束ねている。マーデルに従順に尽くし、彼女こそが自分のすべてであると心酔している。一方で他の人間には冷たく、攻撃的な態度をとる。

バドル

シンドバッドの父親でパルテビア帝国人。シンドバッドと同じ紫色の髪をした、おおらかで心優しい人物。戦争に対しては懐疑的で、出兵した際の経験から、二度と戦争には関わらないと決めている。戦争で左足を失い、杖をついているが、戦士としての実力は本物。本来の職業は漁師。

エスラ

シンドバッドの母親でパルテビア帝国人。赤紫色の髪の毛を三つ編みにした暖かい雰囲気の人物。夫を「非国民」と罵られる現状を苦しく思っている。夫と息子を支えながら懸命に暮らしていたが、シンドバッドが14歳の時病に倒れ、薬がないと生きられない身体になってしまう。

ダライアス

シンドバッドが5歳の時に出会う男性。金髪をオールバックにしてカチューシャでまとめた、鼻のところに傷のある人物。様々な地への冒険経験があり、非常に物知りで話し上手。偶然知り合ったシンドバッドに毎晩物語を話して聞かせ、彼を楽しませる。自らを「流れの商人」と語っている。

シンドバッドが出会う南海生物。本来南半球の一部にしか生息しないが、年に数度北上し、産卵のためイムチャック近辺の小島を訪れる。全身が硬い珊瑚に覆われており、大きな角があるのが特徴。肉は極上のタンパク源で... 関連ページ:アバレイッカク

場所

パルテビア帝国

シンドバッドの出身国。もとはパルテビア王国という名称だったが、対戦勝利後に名を改め「帝国」となった。戦争強国として君臨していたが、レーム帝国相手に苦戦し、シンドバッドが5歳の頃には深刻な財政難に陥っていた。

ティソン村

シンドバッドの出身地。パルテビア帝国郊外に位置する小さな村で、戦争を支持する敬虔なパルテビア国民が集っていた。しかし、バドルの言葉がきっかけで村全体で協力し合い助け合う体制が生まれ、シンドバッドが14歳の頃には、国内唯一の「ある考え方」を持つ地となっている。

イムチャック

極北の秘境と呼ばれる雪と氷の国。5つの部族が互いの自治を認め、不可侵を維持する連合国家。雪に覆われた白い大地を巨体の民族が歩き、街には不思議な形の家々が立ち並ぶ。古来は近隣諸国を荒らす海賊を生業として... 関連ページ:イムチャック

ササン王国

標高高い山の麓に位置し、旧き神を信仰する敬虔な宗教国。別名「清浄の地」と呼ばれ、周囲を山岳に囲まれていることから、馬車では到達できず、徒歩で山脈を越える方法でしかたどり着くことはできない。天然の鉱山都... 関連ページ:ササン王国

アルテミュラ王国

大陸の南東に位置する少数民族国家。気高い戦姫が治める女系民族国家として知られており、暗黒大陸を除いては世界最大の谷を国土に、絶壁に暮らしているといわれている。女性たちは生まれながらにして動物と心を通わ... 関連ページ:アルテミュラ王国

リア・ヴェニス島

レーム帝国でも有数の豪族、マリアデル商会が所有する貿易拠点の一つで、特別行政区。多くの観光客が行き来する商業施設でもあり、その規模はもはや街に匹敵する大きさとなっている。主な施設にマリアデル商会、賭博場、闘技場などがある。

イベント・出来事

謝肉宴

イムチャックで行われる、伝統のお祭り。もとはアバレイッカクを倒し、成人の儀を終えた戦士に成人名を与える場で、討ち取った得物の恵みに感謝する儀式でもある。現在は単純にたくさんの人が集まり、食事や酒を楽しむ宴の側面も大きい。

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