概要・あらすじ
橘遙は、初恋の男の子・有川亨と悲しい別れ方をしたことを、ずっと引きずっていた。そんなある日、遙は海でいとこの清水一平とサーフィンで競い合っていた亨の姿を目撃する。4年ぶりの再会にときめく遙だったが、親友の智世が亨を好きになってしまい、一方で遙は一平から好意を告げられる。大切な人たちを傷つけたくない遙は、どうすればいいのかわからなくなってしまう。
登場人物・キャラクター
橘 遙 (たちばな はるか)
高校1年生の16歳の少女。クリスチャン系の女子高に通っている。長い髪の美人でスタイルも良く、歌手の工藤静香に似ていると言われる。有川亨とは小学校のときのクラスメイト。海で一緒に遊んでいて溺れかけたときに、助けてもらった命の恩人。気が弱く、相手を思いやるあまり、いつも自分の気持ちを押し殺してしまう。ちょっぴり優柔不断なところがある。
有川 亨 (ありかわ とおる)
高校1年生の16歳の少年。橘遙とは小学生のときのクラスメイト。当時、父親の仕事の都合で、アメリカのカリフォルニアに行ってしまったが、高校生になって帰国し、遙と再会。清水一平と同じ高校に編入した。サーフィンが得意で、優れた容姿とさわやかな雰囲気から、同じ学校の女子たちの間で高い人気を誇る。サッカー部に所属。 遙に想いを寄せている。
清水 一平 (しみず いっぺい)
高校1年生の16歳の少年。橘遙とはいとこ同士の関係。サーフィンが得意。中学1年生のときに母親を亡くし、父親が海辺のカフェをはじめた。それ以後、遙とはほとんど毎日のように、一緒に過ごしている。実は遙のことが好きで、有川亨には渡したくないと思っている。
智世 (ともよ)
高校1年生の16歳の少女。橘遙と同じクリスチャン系の女子高に通っている。女子高育ちで男性に免疫がなく、有川亨に優しくされたため好きになってしまう。一途に片想いしているため周囲を見渡す余裕がなく、亨や遙の気持ちには気づいていない。
マスター
清水一平の父親。若い頃はプロサーファーだったが、海の事故で足を怪我したという過去がある。普段は穏やかな性格だが、荒い波が来ると、昔のわくわくした気持ちが蘇ってしまう。海辺でカフェ「WAVE」を経営。アルバイトとして橘遙や智世を雇っている。
山田 理加 (やまだ りか)
高校1年生の16歳の少女。髪型はワンレンで、口元にほくろがある。橘遙や有川亨とは、小学生のときにクラスメイトだった。当時は、気が強い仕切り屋タイプで、遙と亨の仲を引き裂いた過去がある。現在は、亨と清水一平の所属するサッカー部のマネージャーをしている。実は佐原永司と2年前に付き合っていた。
佐原 永司 (さはら えいじ)
清水一平の中学生のときの先輩。サッカーの特待生として高校に入学。しかし、選手生命を断たれるほどの怪我をして、高校にいられなくなった。それ以来道を踏み外し、現在は暴走族「ゴールドラッシュ」の一員となっている。実は2年前に山田理加と付き合っていた。
小暮 俊也 (こぐれ としや)
中学3年生の少年。ハワイ育ちで、サーフィンの腕はかなりのもの。まだ幼い頃にカリフォルニアの海で有川亨に出会い、彼に憧れてサーフィンを始めた。そして数年後、亨に匹敵するサーファーに成長して再会する。
ドルフィン
白い長毛の犬。橘遙が飼っている。元々は有川亨の飼い犬だったが、カリフォルニアに引っ越すときに遙に託された。海が大好きで、散歩コースは浜辺や海岸沿いが多い。
場所
WAVE (うぇいぶ)
マスターの経営する海辺のカフェ。橘遙のアルバイト先。夏休みの間は、智世も共にアルバイトをしていた。ほんの一時期、有川亨が手伝っていたこともある。夏は繁忙期となるが、マスターの息子である清水一平は、ほとんど店を手伝わない。