概要・あらすじ
高校3年生の春、和泉勝利は花村家で、いとこの花村かれん、花村丈姉弟と3人暮らしをすることになった。勝利の父の九州転勤、花村の叔父さんのロンドン転勤が決まり、両家の子どもたちが共同生活を命じられたのだ。中学2年生の丈とすぐに打ち解けた勝利だったが、かれんとは、3日経ってもまだ会えずにいた。彼女は勝利が花村家にくる前日に、どこかにふらりとでかけてしまっていたのだ。かれんがいないせいで、自分だけが家事を担当している現状を愚痴るため、勝利は行きつけの喫茶店「風見鶏」に行く。マスターの藤谷裕明は、世界一おいしいコーヒーを入れる男だと、勝利は信じていた。店に入ると、マスターはカウンターに座るきれいな女性と話をしていた。勝利がマスターにこっそりと、「彼女?」と尋ねると、彼は勝利の頭を軽くはたいた。「よく見ろ」というマスターの言葉に、改めて女性を見た勝利に衝撃が走った。そこにいたのは、別人のように美しくなったかれんだった。そこから先は、サプライズの連続だった。まずは、かれんがまったく家事ができないということ。そして最大のサプライズは、彼女の職業が美術教師で、勤務先が勝利の通う学校だったことだ。街を歩けば誰もが振り返るレベルの美人と、家でも学校でも一緒に過ごすことになった勝利は、やがて彼女の秘密を知ることになり、一人の女性として彼女を意識し始めることになる。
登場人物・キャラクター
和泉 勝利 (いずみ かつとし)
高校3年生、17歳の男子。茶髪。陸上部に所属し、女子からも男子からも慕われる人気者。父と二人暮らしをしていたが、父の九州転勤に伴い、叔父の花村家のいとこ、花村かれん・花村丈姉弟と同居することになる。かれんがまったく家事ができないため、一人で花村家の家事を担う。次第にかれんの魅力に惹かれ、彼女に恋心を抱く。かれんには「ショーリ」と呼ばれている。
花村 かれん (はなむら かれん)
和泉勝利の5歳年上のいとこ。ロングヘアが特徴の美女。父のロンドン転勤に伴い、弟の花村丈、勝利と同居することになる。新人美術教師で、勝利が通う高校に赴任する。低血圧で朝が弱い。家事が不得意で、天然なところがある。喫茶店「風見鶏」のマスター、藤谷裕明に好意を寄せる。
花村 丈 (はなむら じょー)
中学2年生の男子。和泉勝利のいとこで、花村かれんの弟。短髪と日焼けした肌が特徴。父のロンドン転勤に伴い、勝利と同居することになる。陸上部に所属し、得意種目は短距離と走り高跳び。小学生時代は、喫茶店「風見鶏」のマスター、藤谷裕明が監督を務める少年野球チームの4番打者だった。
藤谷 裕明 (ふじたに ひろあき)
和泉勝利、花村かれん、花村丈が通う、喫茶店「風見鶏」のマスター。オールバックとヒゲが特徴のダンディな男性。勝利に「世界一おいしいコーヒーをいれる男」と呼ばれる。野球が好きで、丈が所属していた少年野球チームの監督を務めていた。かれんの初恋相手である。
クレジット
- 構成
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雀村 アオ
- その他
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結布
- 原作
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村山 由佳
書誌情報
おいしいコーヒーのいれ方 12巻 集英社〈ジャンプコミックス〉
第11巻
(2022-09-02発行、 978-4088832104)
第12巻
(2022-12-02発行、 978-4088833019)