概要・あらすじ
36歳のバツイチ男性・荻野雄二郎は、オスは最高のいい女とSEXするためだけに生まれてきた、と言い切るほどの女好き。ナンパのために女に配る名刺の数は、一流の営業マンより多い、というほど、街でのナンパに明け暮れている。そのかいあって、荻野は日々いろいろな女性とのSEXを楽しみ、人々との出会いを通じて、さまざまな恋愛観や人生観に思いを巡らせる。
登場人物・キャラクター
荻野 雄二郎 (おぎの ゆうじろう)
フリーライターをしている、36歳の独身男性。バツイチ。ジャケット姿に口髭を生やした、ダンディな外見。自分にとって一番愛しいモノである女たちを、一生くどき続けると決めている。街で見かけたイイ女には、片っ端から声をかける。オスは最高のいい女とSEXするためだけに生まれてきた、と言い切るほどの女好き。イタリアの名優、マルチェロ・マストヤンニが憧れの人物。 風俗ルポの執筆が得意。
京子 (きょうこ)
荻野雄二郎がナンパした数多くの女性のうちの1人。ナンパされた後日、荻野から渡された名刺に連絡してきた。結婚してまだ1年の新妻だが、夫の浮気に腹を立て、荻野に連絡した。
藤田 (ふじた)
荻野雄二郎の仕事先の1つ、流(ながれ)出版に勤務する編集者。バツイチの中年男性。同じ編集部に勤める美女に恋しており、荻野に相談をもちかける。荻野とはよく一緒に酒を飲む仲。
涼子 (りょうこ)
ナンパに失敗し続ける荻野雄二郎に、自ら声をかけてきた女子高生。ショートカットで可愛い顔立ちをしており、スタイルも抜群。荻野と体の関係を持ち、それからもちょくちょく荻野の部屋へ泊りに来る。
田所 (たどころ)
荻野雄二郎が通うプールで出会った建築家の男性。髭面の渋い中年。荻野と意気投合し、仲良くなる。バツイチで、一度の結婚ですっかり女嫌いになってしまった。のちに実はロリコンであることを、荻野に打ち明ける。
川田 (かわだ)
短大を出たばかりの新人OL。荻野雄二郎が酒場で出会った女性3人組の1人。ショートカットの美人で、頭の回転が良く、ノリのいい明るい子。荻野とうまがあい、デートを繰り返すが、ある秘密があり、なかなかSEXはOKしてくれない。
大塚 (おおつか)
荻野雄二郎の大学の同級生だった男性。荻野が通うプールで、1年前に偶然再会する。サラリーマンで既婚者。体調不良で痩せていることから、荻野からは心配されている。
野田 良美 (のだ よしみ)
荻野雄二郎がナンパした数多くの女性のうちの1人。体育大学の2年生で19歳。新体操が専門だけに、シェイプアップされた体と、バネのようなしなやかな体を持ち、荻野とのSEXを楽しむ。
みずほ
田所とテレクラで知り合った小学6年生の美少女。父親がいないため、お父さん代わりの男性が欲しくて、テレクラに電話した。それがきっかけで、田所と知り合う。
美弓 (みゆみ)
荻野雄二郎が街中で見かけて、惚れこんだ美女。荻野が、死んでもいいから一度ベッドをともにしたい、と言うほどのイイ女。荻野が何度誘っても断り続けている。実は人妻で、別の男と浮気しているところに夫が現れて、荻野の目の前で夫が男を刺してしまう。荻野のねばりで、ついにホテルへ入るが、とある秘密が判明する。
白川 (しらかわ)
荻野雄二郎がナンパした数多くの女性のうちの1人。鎌倉に住む31歳の人妻。荻野が「こんないい女見たことがない!!」と言うほどの美人。荻野のナンパにすんなりOKし、お茶をする。その美貌と上品さで、荻野を虜にする。
高木 (たかぎ)
荻野雄二郎の友人の小説家の男性。遊び人で、荻野と飲みながら、「いま一番SEXしたい相手が、いい女で25歳すぎの処女」と話す。また、SEXで一番重要なのは「恥じらい」であると持論を展開する。
神田 (かんだ)
28歳の女性編集者。荻野雄二郎の仕事先の1つである出版社に勤務する。メガネをかけて地味な見た目をしているが、メガネを外せば美人なのでは、と荻野は考えている。荻野は、高木から、25歳以上の処女とのSEXについて聞かされ、心を奪われていた。そのため、仕事の打ち合わせ中に、荻野から処女かと聞かれる。
東条院 政晴 (とうじょういん まさはる)
一流小説家として知られる52歳の男性。荻野雄二郎とは顔見知り。当代一のプレイボーイと言われるダンディ男だったが、女をくどくのが面倒になった、と荻野に打ち明ける。「ナンパに明け暮れてSEXするだけの毎日もいいが、たまに愛されるほうになってみるのもいいのじゃないか」という東条院政晴の言葉が、荻野の心に深く影響を与えることになる。