概要・あらすじ
1990年代。月の周りを漂う1つのカプセルが発見される。カプセルには「ペルセウス」の文字が刻まれ、中には1人の少年が眠っていた。回収されたカプセルはアメリカの先行科学研究所で調査されることになるが、研究員の山本大介は、カプセルが過去の文明を明かす手掛かりになるというパタリの話には半信半疑だった。
しかしある日突然ペルセウスが目を覚まし、大介はペルセウスの正体と、パタリの陰謀を知ることになる。
登場人物・キャラクター
山本 大介
アメリカの先行科学研究所に勤める日本人の青年。前髪を目の上で切り、髪全体をツンツンに立てている。2年前、その才能を見込まれて日本からアメリカの先行科学研究所にやって来たが、ある日実験体として利用されていたペルセウスが目覚める場に遭遇。同時に先行科学研究所の悪行を知り、ペルセウスとともに先行科学研究所を出ることになる。
ペルセウス
山本大介がアメリカの先行科学研究所で出会った少年。腰まで伸ばした金髪ロングヘアを後ろで1本の三つ編みにし、サークレットをかぶっている。月の周囲をカプセルに入って眠った状態で漂っていたところを発見され、先行科学研究所に運び込まれた。ギリシャ神話の世界ではメデューサを倒した英雄として知られているが、ペルセウス自身はその記憶はなく一般人と自称しており、ゼウスなどの他の神のことも普通の人間だと語っている。 明るく勇敢な性格で、女性が大好き。高い身体能力を持つだけでなく頭も非常に良く、最初は大介たちの発する言葉を理解できなかったが、あっという間に解析し会話できるようになった。
パタリ
アメリカの先行科学研究所の所長を務める年老いた男性。前髪を眉上で短く切った短髪に眼鏡をかけている。鷲鼻が特徴。ペルセウスが入っていたカプセルが、地上にあると噂されている、今の文明よりもはるかに進んだ文明「第一期文明」を明かす手掛かりになると考え、あやしげな研究を続けている。
エリュアレー
アメリカの先行科学研究所の奥にある「Dセクション」で、眠らされた状態で閉じ込められていた若い女性。前髪を目の上で切り、胸まで伸ばした金髪ロングヘアをしている。完全な人間ではなく、人間の遺伝子から作られた半クローン・半メカニックの存在。さらにパタリにより改造を施されており、姉のアスナスとゴルゴンとともに他の生物と合体した改造生物にされるのを待つ状態にあった。 しかしそこをペルセウスに助けられる。物静かで、争いを好まない性格。
アスナス
エリュアレーの姉の、若い女性。前髪を真ん中で分け、胸まで伸ばしたロングヘアをしている。アメリカの先行科学研究所で生まれた、人間の遺伝子から作られた半クローン・半メカニックの存在。パタリにより改造を施されており、人間の身体は上半身のみ残された状態で、機械によって電気ウナギやクラゲと思われる放電生物と合体した改造生物となっていた。 いずれパタリによってエリュアレーも自分同様改造生物にされるのではないかと心配している。ペルセウスに助けられた後、ペルセウスと山本大介に、自分の代わりに再びさらわれたエウリュアレーを助けてほしいと頼み込む。
ゴルゴン
エリュアレーの姉の、若い女性。前髪を左寄りの位置で斜めに分け、肩につくほどまで伸ばしたセミロングウェーブヘアをしている。完全な人間ではなく、人間の遺伝子から作られた半クローン・半メカニックの存在。パタリによりすでに改造を施されており、パタリの命令に従って逃げ出したエリュアレーを捕まえようとしている。エリュアレーに強い執着心を抱いている。
集団・組織
クライ・アイ (くらいあい)
50年以上前から、地球の経済を支配している12人の人間たち。国境、戦争、社会主義、民主主義といったものさえもクライ・アイの管理下にあり、クライ・アイがより多くの富を得るためだけにコントロールされてきている。そのため、ペルセウスが入っていたカプセルにも高い価値があると考え、独占しようとしている。
場所
先行科学研究所
アメリカのグランドキャニオンにある、パタリが所長を務める研究所。2年前から山本大介も所属している。数々の怪しげな研究を行っており「Dセクション」と呼ばれる一部の人間しか入れないエリアでは、国際法で禁じられた大規模な遺伝子改造なども行っている。エリュアレー、アスナス、ゴルゴンはここで生まれた。