モトカレマニア

モトカレマニア

5年前に別れて以来、難波ユリカは元恋人の福盛真を脳内で勝手に神格化して過ごしていた。一方的な関係に満足していたユリカだったが、入社した不動産会社で本物の真と再会を果たす。元恋人の妄想の中の姿と、現実の姿のギャップに苦悩するユリカを描いたコメディ。「Kiss」2017年9月号から連載の作品。

正式名称
モトカレマニア
ふりがな
もとかれまにあ
作者
ジャンル
ラブコメ
レーベル
KC KISS(講談社)
巻数
既刊6巻
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あらすじ

第1巻

難波ユリカはベッドの中で、日課になっている福盛真の情報検索を行ってから起床する。現在休職中のユリカは、安藤一朗が経営する不動産会社「チロリアン不動産」の仮採用を勝ち取り、妄想の中の真にも報告する。ユリカは5年前に別れた元恋人・真を神格化しており、毎日写真に話し掛けたり、脳内で励ましの言葉を掛けてもらったりする妄想を楽しんでいたのである。ユリカは就職先が決まった事を友人の周防ひろ美に報告し、その際に脳内に住む妄想の真の話をするが、ひろ美からは、5年前に別れて以来、消息不明の相手をいつまでも思っているのはおかしいと心配されてしまう。それでもユリカは「自分は真のマニアだから」と言い放ち、現実を受け入れようとしない。(第1話「忘れられない人」。ほか、7エピソード収録)

登場人物・キャラクター

難波 ユリカ (なんば ゆりか)

一人暮らしをしている独身女性で、年齢は27歳。安藤一朗が経営する不動産会社「チロリアン不動産」で営業職をしている。5年前に別れた元恋人の福盛真を、恋心を通り越して神格化し、毎日写真に話し掛けたり、脳内で励ましの言葉を掛けてもらっていた。真とはささいなケンカで破局し、当時はもっといい男性と付き合えると思っていたものの、その後交際した二人の男性とはうまくいかず、自分の理想は真だったと気づく。 しかし、その頃には真は連絡先を変更して、SNSで検索するも見つからず、共通の知り合いもいなかった事から、その消息はつかめなかった。真とは、脳内で会話をする事で満足していたが、真も「チロリアン不動産」の営業職として勤務していたために再会を果たす。 真からのリアクションは薄いが、難波ユリカ本人は再会できた喜びでまったく気にしていない。以降、真と復縁したい気持ちと、5年間勝手に脳内で築き上げて来た理想の真とのあいだで心を揺らす。

福盛 真 (ふくもり まこと)

5年前に難波ユリカと交際していた男性。ユリカからは「マコチ」と呼ばれていた。ユリカと別れてから連絡先を変更し、さらに共通の知人もいなかっため、コンタクトが取れない状態になっていた。別れてから5年経っている事もあり、未だにユリカから恋心を寄せられている事を知らない。ユリカと交際していた時には、焼肉店でアルバイトをしながらダンサーを目指していた。 ユリカとはケンカをして別れ、その後はアメリカに留学するなど充実した日々を過ごしていた。現在は安藤一朗が経営する不動産会社「チロリアン不動産」で営業職として勤務しており、入社して来たユリカと再会するが、福盛真本人はユリカの事をすっかり忘れかけていた。物件を見る事が大好きで、仕事を生きがいとしている。 ユリカと交際していた時には「斎藤」姓だったが、3年前に両親が離婚した事で母親の「福盛」姓となった。

周防 ひろ美 (すおう ひろみ)

難波ユリカとは大学時代からの友人の独身女性。年齢は27歳。現在は保険会社に勤務している。ユリカとは卒業後も親しくしており、いつも連絡を取り合う関係。ユリカがいつまで経っても、5年前に別れた福盛真を思い続けている事を心配しているが、聞く耳を持ってもらえない。ユリカが真と再会してからは、時おり相談に乗りつつも温かく見守っている。

安藤 一朗 (あんどう いちろう)

不動産会社「チロリアン不動産」の社長を務めている男性。大沢将をはじめとする営業職のメンバーの個性が強いため、これまで男性しか採用していなかった。視力が悪いため、ノートパソコン上で難波ユリカの名前を「難波ユタカ」と見間違え、男性と勘違いして面接に呼び出した。女性である事からユリカを不採用にしようとしたが、ユリカのやる気を考慮して仮採用にした。 既婚者で子供が一人いる。

大沢 将 (おおさわ まさる)

不動産会社「チロリアン不動産」の営業部長を務めている男性。他社で勤務していた際に、安藤一朗から声を掛けられた。ふくよかな体型で、つねに笑顔を見せているため、マスコットキャラクター的な存在。下ネタを絡めたギャグをよく口にするが、その風貌からあまり問題になっていない。思った事はすぐに口に出すタイプ。既婚者で子供が二人いる。

白井 忠文 (しらい ただふみ)

不動産会社「チロリアン不動産」の営業職を務めている男性。福盛真からは「白井っち」と呼ばれている。細身の体型で気が弱く、優柔不断な性格の持ち主。安藤一朗からは「パシリ体質」と評されている。人当たりはよく、同僚の難波ユリカに対しても優しく接する。独身で一人暮らし。

城 幸男 (じょう ゆきお)

不動産会社「チロリアン不動産」の専務を務める男性。安藤一朗から誘われて入社した。寡黙な人物で、まるで昭和の映画スターのようなダンディーな雰囲気を漂わせている。大沢将に対してつっこみを入れる場面が多い。ヘビースモーカーで、最近は電子タバコを愛用中。バツイチの独身。

山下 章生 (やました あきお)

お茶漬けで有名な大手食品会社「ナマタニ園」に勤務する独身男性。年齢は30歳。30歳になると会社の独身寮から出なくてはいけないため、新居を求めて不動産会社「チロリアン不動産」へやって来て、難波ユリカが担当となる。内見中に勝手に福盛真と暮らす妄想で盛り上がるユリカの熱意に後押しされ、ユリカにとって初めて契約を結んだ相手になる。 真と同じ位置にほくろがある事から、ユリカに勝手にときめかれている。食べ物を美味しそうに食べるユリカに心惹かれてアプローチを開始するが、元彼女への未練がある事で交際に踏み切れずにいる。

場所

チロリアン不動産 (ちろりあんふどうさん)

難波ユリカが勤務する小さな不動産会社で、安藤一朗が社長を務めている。小規模だからこそできる、アットホームできめ細やかな対応を売りにしている。個性豊かな社員が多いため、男性しか採用しない方針だったが、「ユリカ」を「ユタカ」と見間違えた安藤が面接を行い、最終的にユリカのやる気を買って仮採用する事となった。セクシャルハラスメントを避ける事を徹底しており、飲み会にはユリカは絶対に誘わない。 この男性だけの飲み会は「ハラスメントを未然に防ぐ会」と呼ばれており、略称は「ハラミ会」。また、終業後の会社内でユリカを交えて乳酸菌飲料で飲み会をする事もある。会社名の「チロリアン」は、安藤のフルネームの中に含まれている「アン」と「チロ」を掛け合わせたもので、安藤の学生時代のあだ名「チロ」からも由来している。 イメージキャラクターは家のハウスちゃんと犬のチロリアンくん。

書誌情報

モトカレマニア 6巻 講談社〈KC KISS〉

第1巻

(2018-03-13発行、 978-4065111222)

第2巻

(2018-11-13発行、 978-4065139028)

第3巻

(2019-07-12発行、 978-4065166703)

第4巻

(2019-12-13発行、 978-4065180891)

第5巻

(2020-08-12発行、 978-4065206065)

第6巻

(2021-05-13発行、 978-4065232446)

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