あらすじ
単行本第1巻
亜人種と人間との交流を目的とした「他種族間交流法」の施行により、数多くの他種族が社会に進出するようになった。ある日、平凡な青年、来留主公人は、他種族間交流コーディネーターの墨須の手違いによって偶然ホストファミリーとなり、ラミアの少女、ミーアを引き受けることになる。ミーアは公人のことをすっかり気に入り、彼に積極的に詰め寄るようになる。しかし「他種族間交流法」には、他種族に対してケガをさせてはいけない、つまり性行為によるキズモノにしてもいけない、という決まりがあった。生殺しの状態の彼のもとに、さらにハーピーのパピ、ケンタウロスのセレアという2人の亜人種少女が押しかけ、ドタバタなハーレム生活がはじまった。
単行本第2巻
他種族間交流法が改正され、人間と他種族間の結婚を許可するという項目が追加された。公人はそのテストケースとして選ばれ、ミーア、パピ、セレアのうち誰かと結婚するように命令されてしまう。結婚の話が出たためミーアたちのアプローチはさらに激しくなり、覚悟を決めた公人は3人と結婚を前提として付き合っていくことを宣言する。
そんな中、公人の家にはスライムのスー、さらには人魚のメロが暮らすようになり、以前にもまして騒々しい日々を送っていくのだった。
単行本第3巻
ラミアのミーア、ハーピーのパピ、ケンタウロスのセレア、スライムのスー、人魚のメロといった他種族5人が一同に暮らす大所帯となった公人家。公人か風邪をひいたり、他種族が起こす犯罪に対抗するための特別部隊、MON(モンスターオブアニューロゥ)が登場するなど、騒動は絶えない。そんなある日、パピが突然「卵が生まれる」と発言し、公人家は大混乱。さらにはどこからか話を聞きつけた自称、映像監督の男が現れ、取材を申し入れるのだった。
単行本第4巻
自称監督の男からパピたちを守り抜いた公人だったが、男と暮らしていたアラクネのラクネラ・アラクネラに拉致されてしまう。かつてのホストファミリーに売り飛ばされ、人間不信に陥っていた彼女の目的は、お人好しの公人を試して本性を暴くこと。しかし、どこまでも誠実な公人にラクネラはほだされ、結局彼女も公人家のの一員に。こうして公人のハーレム状態に、またひとりの他種族美少女が加わることになるのだった。
単行本第5巻
ある日、公人のもとに「誰かと結婚したら殺す」と脅迫状が届く。「D」と名乗る謎の脅迫犯をおびきよせるべく、公人たちがとった作戦は「デートをすること」であった。こうして公人はミーア、パピ、セレアの順番に2人きりでデートをすることになるのだった。
単行本第6巻
結局、脅迫状騒ぎはミーアたちとの関係をなかなか進展させない公人を焚きつけようとした墨須の仕業であった。これにて一件落着かと思われたが、もう一通の脅迫状が公人のもとに届いた。そして、彼らのもとに現れたのは死神、デュラハンの少女ララであった。彼女は公人に「貴様は死に瀕している」と告げるのだった。
単行本第7巻
ある日突然、公人家にミーア、パピ、セレアの母がやってくることに。娘よりもさらに奔放な母たちの登場に、公人たちは大混乱。そして、その騒動のなかで、彼女たちが留学してきた真の目的が明らかになっていく。
単行本第8巻
ミーアたちが起こした騒ぎで破壊された公人家を改修する間、旅行に行くことになった公人一行。到着した先は、雪女の雪緒が女将を務める他種族完全対応の温泉旅館であった。さらには立ち寄った神社や牧場で、またも他種族の美少女たちと遭遇していく。
単行本第9巻
実は、メロが人魚王国の姫君であることが判明。女王である母に呼びつけられたメロに付き添って、公人一行は人魚王国の最高級ホテルへと向かう。そこで明らかになったのは、メロの母が彼女の留学を取りやめにしようとしていることであった。さらには、人魚をかどわかす魔女と恐れられているスキュラのオクトに、メロが誘拐されてしまう。
単行本第10巻
ララが起こした事件のせいで、MONのメンバーが謹慎処分を受けてしまう。公人はその詫びのため、MONのメンバー4人と1日ずつデートをすることになった。当然、平穏無事にいくはずもなく、次々と現れる他種族美少女たちが起こす騒動に巻き込まれることになってしまう。
単行本第11巻
公人のもとに、3人の危険種族が入国したとの知らせが入った。墨須は何かと騒動に巻き込まれる公人の身を案じ、護衛をセレアに依頼。騎士らしい仕事に張り切るセレアと公人たちの前に、キラービーのキーラ、マタンゴのキノが現れるのだった。
単行本第12巻
入国した危険種族最後の1人は、吸血鬼のバンパイアであった。公人たちは吸血鬼の目から身を隠すため、他種族交流博覧会、通称「交流エキスポ」へと参加。そこでパピはどこか物憂げな少女、キュリーと出会い、友人となっていく。しかし、彼女にはある秘密があったのだった。
登場人物・キャラクター
来留主 公人 (くるす きみひと)
優しく温厚な性格の青年。他種族に対しても偏見を持たず、平等に接している。他種族間交流コーディネーターの墨須のミスで、たまたまホストファミリーにされてしまい、ラミアのミーアと共に暮らすことになった。他種族に対しての差別的な視線を許さない強い正義感の持ち主で、ミーアはこれを見てすっかり惚れ込み、彼に積極的にアプローチするようになった。その後、ハーピーのパピやケンタウロスのセントレア、スライムのスー、人魚のメロ、アラクネのラクネラら数多くの他種族の美少女たちと暮らすようになり、大家族となる。なお、他種族が彼の家に訪れる度に、彼女たちが住みやすいよう家を頻繁に改装している。共に暮す他種族の少女たちを女性として意識しているが、「他種族間交流法」に則って、彼女らに手出しをすることはない。だが、交流法が改正されて「人間と他種族間の結婚を許可する」という項目が追加され、墨須にそのテストケースに選ばれてからは、彼女のうちの誰かと結婚することを念頭に付き合っていくようになる。人間よりも大量に食べる習性のある他種族の少女たちのために、普段から食事の支度をこなしているほか、炊事選択など家事全般が得意。極度の巻き込まれ体質のうえ、人間よりも力が強い大型の少女が多いため、特にミーアなどにケガを負わされることも多いが、一切めげることなく彼女たちと接している。「だぁりん」「ご主人」など、女の子ごとに異なった呼称で呼ばれている。実は脚フェチ。
ミーア
下半身が大蛇の、ラミアの少女。バスト86センチ、ウエスト55センチ、ヒップ90センチ、Fカップ。全長7メートル以上。感情豊かで情熱的な性格。素直で裏表がなく、ストレートに思いを吐露する。公人の家に最初にやってきた亜人種族。大蛇の下半身を持つ自身を一切恐れず、優しく女性として接してくれた公人にすっかり惹かれ、熱烈なアプローチを繰り返している。本来は「他種族間交流法」で、人間との性的な接触は禁止されているが、愛さえあれば問題ないと、公人にいつも過激な迫りかたをしている。ただ、力の加減がうまくできず、蛇の下半身で公人に大怪我をさせることも少なくない。ラミア族には女性しかおらず、子供を作るためには外の世界から人間の男を連れてくることが必要。強制的に連れてきた男を「一族の夫」として共有する習慣がある。他種族間交流法のせいでその手段が使えなくなり、本来ミーアは夫を探すために留学してきたが、公人に出会ってからは、一対一の恋愛をしたいと考え始めていた。公人のもとに大勢集まってきた少女たちの中でも、もっとも嫉妬心が強い。また、公人もミーアの好意にはまんざらでもない様子を見せている。味覚が鈍い種族のため、料理は壊滅的に下手。蛇としての特徴を受け継いで変温動物なため、朝と気温が低い日に弱い。また、通常の蛇同様に脱皮もする。なお脱皮中の姿を見られるのを非常に恥ずかしがる。弱点は尻尾の先端。好物は卵で、特におでんの卵がお気に入り。公人のことは「だぁりん」と呼んでいる。
墨須 (すみす)
政府所属の、他種族間交流コーディネーターの女性。留学生の世話、ホストファミリーへの連絡や配慮、他種族間交流法違反の取り締まりが主な仕事。他種族の犯罪に対処する組織、MON(モンスターオブアニューロゥ)の上司にあたり、事件の際は指揮を執っている。普段は常にサングラスをかけ、黒いスーツを着ている。他種族の知識も豊富で、公人の相談に乗ることも多い。性格はガサツで、大事なホストファミリー絡みの連絡や、状況整理を怠ることが多々ある。また公人の家には頻繁に食べ物をたかりに来ている。家では下着姿で、ゴミの散乱した部屋をうろついている。公人のことは「だぁりん君」と呼んでいる。
パピ
鳥類の身体を持つハーピーの少女。バスト70センチ、ウエスト51センチ、ヒップ75センチ、Aカップ。体重31キロ、翼幅は約4メートル。公人の家には2番目にやってきた。小柄で、行動が幼稚なため子供に見えるが、実際はミーアやセレアと同じくらいの年齢。3歩歩くと何もかも忘れてしまう鳥頭で、全く勉強ができず、「他種族間交流法」の意味を全く理解していない。そのため引き取るホストファミリーが見つからず、墨須が公人に押し付けた。自由気ままな性格で、あちこち勝手に遊びにいくが、公人の家にはきちんと帰ってくる。人懐っこく、誰とでも仲良くなり、近所の子供らとよく遊んでいる。羞恥心はほとんどなく、外で全裸になることも多い。公人には好意を持っており、何の悪気もなくアプローチを繰り返している。ハーピー族は、渡り鳥のように好きなときに好きなところへ行く気ままで自由な民であり、留学の話が来たときも応じるつもりはなかった。しかし、外の世界に興味を持ったパピは、里の皆には黙ってひとり家を出たのだった。スーとは特に仲がよく、いつも一緒に遊んでいる。その際は、ラクネラが姉代わりとして面倒を見ることが多い。また、ドリアードのキーを拾ってきて植えたが、それが彼女を助けることになり、彼女から強く感謝されている。好き嫌いなくなんでも食べるが、基本的に「おいしい」以外の感想がないバカ舌。公人のことは「ご主人」と呼んでいる。
セントレア・シアヌス (せんとれあしあぬす)
下半身が馬型のケンタウロスの少女。あだ名はセレア。バスト103センチ、ウエスト61センチ、ヒップは測定不能。バストは公称Iカップだが、本人が恥ずかしがって小さめに申告するので実際はそれ以上。ミーアやパピと同じくらいの年齢。公人の家には3番目にやってきた。正義感が強く、生真面目。騎士の家系に育ち、戦士としての強い意識を持っている。また、主君に忠義を尽くす騎士、というシチュエーションに憧れを抱いている。常に帯刀してはいるが、銃刀法違反にならないように、持ち歩いているのは模造刀。墨須の許可で街の中を走り回っていたところ、ひったくり犯に遭遇。その際、なりゆきで公人を背中に乗せてしまう。生涯の主と決めた者しか乗せてはならない、というケンタウロス族の鉄の掟に従い、また、犯人の暴力から自分を身を挺して守った公人の姿に感動したため、彼の家にホームステイすることになった。世間知らずな一面もあり、たまに天然ボケ気味な発言をしている。非常に大柄で、種族特性で胸がとても大きい。馬と認識されることを非常に嫌っている。ケンタウロス族は古来から戦いの中に生きてきた戦闘種族であり、強いものだけが子孫を残せて来た。その名残で、ケンタウロス族の男性は、強ささえあれば他はどうでもいいという考えの、粗野で乱暴な者ばかりになってしまっていた。しかし、年々ケンタウロスの女性の好みが草食化したので、少子化が問題になっていた。そこで、人間の色男を「当て馬」に使って発情させ、種馬の男ケンタウロスに種付けをさせるという繁殖方法をとっていた。セレアも本来は当て馬の男を探しに留学してきていたが、公人と出会って、彼にだけ忠誠を誓いたいと考えるようになった。好物は人参で、金時人参がマイブーム。公人のことは「主殿」と呼んでいる。
スー
少女型のスライム。大きさは自由自在、重さも変幻自在。公人の家には4番目にやってきた。ただし「他種族間交流法」に基づいた留学生ではなく、密入国者。墨須の独断と偏見で公人の家に預けている。基本的には不定形で、普段は少女の形をとってはいるが、状況に応じて変形する。液体のため、布の服を着ることができないので、レインコートと長靴を着用している。公人の家にやって来た当初はしゃべることができず、コミュニケーションはほとんど取れなかったが、次第に人間の行動を真似て、意思表示ができるようになった。周りの仲間の力になりたいという意識が強く、公人や、仲良しのパピらを積極的に助けている。取り込んだもので性格が変わるため、毒を飲むと毒舌になる。栄養剤を吸収して巨大化したり、海水を取り込んで妖艶な熟女のようになったこともある。また、大量の水があるところに入ると、身体が溶けてしまったり、寒い場所では凍ってしまったりと、体調管理には苦労している。悪気なく体内に公人を取り込んでしまい、窒息させそうになったことがしばしばある。触覚は相手の感情を読み取る不思議なもの。口は実は形だけで食事には使わず、口呼吸もしない。手に骨も筋肉もないため、力は強くない。胸は水をためておくメインタンクになっている。水分量で大きさが変わるため、貧乳、美乳、巨乳、爆乳どんなニーズにも対応できる万能。触腕は物を摑んだり、水を吸収したり、触手攻めしたりと便利。粘度の高い粘液を常に分泌しており、非常に滑りやすい。足はあるが、実は歩くのはあまり好きではない。獲物は何でも取り込み、消化できるものなら何でも食べてしまう。公人のことは「マスター」と呼んでいる。
メロウヌ・ローレライ・ド・ネプチューン (めろうぬろーれらいどねぷちゅーん)
人魚の少女。全長178センチ、体重49キロ。バスト85センチ、ウエスト55センチ、ヒップ92センチ。公人の家には5番目にやってきた。高貴な立ち振る舞いをする、おっとりした性格で、世間知らずのせいか、天然ボケ気味な発言が多い。また妄想をすることが多く、恋愛話が大好きな恋愛脳。下半身は魚のため、車いすで移動している。普段はあまり動けないが、水中に入るとものすごいスピードで泳ぐことができ、イルカ並の跳躍ができる。筋力にも優れており、尻尾による攻撃はとても強い。ゴシックロリータ風の服装を好み、フリルのついた服を着ていることが多い。幼いころから愛読していた童話「人魚姫」の影響で、悲恋に対する憧れが強く、伴侶ではなく「愛人」になりたいと考えている。そのため、自分ではなく誰かが公人と結ばれることを望んでいる。しかし、公人たちと暮らすうちに徐々にその考えも変化を見せ、ハッピーエンドを求めるようになりつつある。なお、公人の家は彼女のためにプール部屋が備え付けられた。身体は雑菌の繁殖や皮膚の乾燥を防ぐために、ぬるぬるした粘液で覆われている。そのため、衣服がずれてしまいがち。高貴な雰囲気を身に纏っており、そのオーラ力はセントレアをかしずかせるほど。その理由は実は人魚王国の正統王位継承者であり、正真正銘の姫であるため。肺呼吸ではなくエラ呼吸だが、エラが湿ってさえいれば陸上でも呼吸ができる。冷たい水中で生活を送るため、皮下脂肪がつくが、水泳と言う全身運動でシェイプアップされ、胸にだけ脂肪が残っている。水かきは泳ぐ際に使用するが、あまり役に立っていない。また、指輪など指を通すものが身につけられないので不便。尾びれは短時間なら時速50キロ出すことができ、筋肉の塊。腹びれは水中での姿勢制御用。そのほか陸上で体を支えたり、パレオをなくしたときにも使える。共食いになるため魚は食べられないと思われがちだが、特に本人は気にせず食べている。公人のことは「だんな様」と呼んでいる。
ラクネラ・アラクネラ (らくねらあらくねら)
身体がクモのアラクネの女性。身長198センチ、体重82キロ。バスト92センチ、ウエスト55センチ、ヒップ87センチ、Hカップ。公人の家には6番目にやってきた。クールで落ち着いた性格の現実主義者。他種族... 関連ページ:ラクネラ・アラクネラ
ララ
デュラハンの少女。身長158センチ。バスト85センチ、ウエスト54センチ、ヒップ84センチ、Eカップ。中二病をこじらせており、大仰な物言いをするが、話している内容はいたって普通。セリフをいう際、毎回大げさなポーズを取る。墨須には「狂言めいたことまで言う」と評されている。最初は自分のことを「死神」と名乗り、公人に「貴様は死に瀕している」と宣言、彼の首を巨大な鎌で刈り取ろうとしていた。その理由は、公人が幾度も他種族がらみのトラブルに巻き込まれて死にそうな目に会っているにも関わらず、なかなか死なない変な人間だったから。頭部だけになるとすっかり気弱になり、焦ったり泣き出したり、無邪気に喜んだりする。かなりのドジで、ビビリ。墨須に凄まれると頭があがらない。頭部は自由に取り外しが可能。なぜ首を取り外しても生存可能なのかは不明。基本的に接続が甘く、激しい運動の際には転落することも多い。アホ毛が特徴だが、死者を探知するレーダーというわけではなく、ただのくせっ毛。着脱式の頭部にどうやって血液を送っているのかは謎に包まれている。一説によると、頭部にも心臓があるとされているが、仮説の域を出ない。頭部と胴体が接続されていれば、人と何ら変わらない姿をしているが、一度頭部と胴体が分離すると、頭と体がそれぞれ別の行動を取り始める。そのため、デュラハンは頭部と胴体とで別々の生命体であり、ある種の共生関係にあるのではないか、とうい仮説がある。黒塗りの西洋甲冑を着用しており、雰囲気を出すために、ある程度種類を揃えているが、なかなか重量があるので普段は着たがらない。また、愛用の黒いロングコートは一番のオシャレポイントで、お気に入り。持ち歩いている黒い大鎌は銃刀法違反だが、農作業用といってごまかしている。ただ、手入れをしていないので、切れ味はないに等しい。
マナコ
目が一つのモノアイ(単眼)の少女。他種族の犯罪に対処する組織、MON(モンスターオブアニューロゥ)の一員。瞳孔の大きさと水晶体の厚さが人間の数倍あり、優れた視野と視力を持っている。その特性を活かし、2キロ先を撃ちぬく凄腕スナイパーとして活躍している。一方で立体感を把握できなかったり、目にゴミが入ったり、乾燥しやすかったりすることに悩んでいる。その風貌で驚かれることが多いため、サングラスをいくつか持っている。ただしそのサングラスはゴーグル型で、あまり似合わないことを自覚し、帽子を目深にかぶっている。常識的で真面目、おとなしい性格。ネガティブな思考が強く、非常に泣き虫。他のMON隊員がグラマラスなため、自分の体型にコンプレックスを持っている。公人のことは「彼氏さん」と呼んでいる。
ティオニシア
鬼人(オーガ)の女性。他種族の犯罪に対処する組織、MON(モンスターオブアニューロゥ)の一員。身長227センチ、バスト160センチのPカップ。あだ名はティオ。強靭な筋肉をもち、特殊バリケードシールドを軽々と扱うほどの怪力。褐色の肌で、おでこに一本角が生えている。MONでは特別仕様のアーマーとシールドで身を固めて、前線で護衛を担当している。のんびりした性格で、普段は好んでゆるふわ系のファッションをきている。また甘いモノが大好きで、普段からよくお菓子を食べている。だが、体型はモデル級で、太ることがない。着る服がいつも特注なため、収入のほとんどが服飾費になってしまうのが悩み。公人のことは「彼氏ちゃん」と呼んでいる。
ゾンビーナ
不死の身体を持つ、リビングデッド(ゾンビ)の女性。他種族の犯罪に対処する組織、MON(モンスターオブアニューロゥ)の一員。不死の身体を持っており、事件が起きた際は飛び込んで銃火器を武器に前線で戦う切り込み隊長。自称、「世界一元気な死体」。ホルマリンをベースとした擬似血液を人工心臓で体内に流しており、身体の腐敗を防いでいる。ただし、身体を損傷した際はホルマリンを撒き散らしてしまう。ケガをした時は皮膚が再生しないため、皮膚移植で誤魔化しており、身体はつぎはぎだらけになっている。また身体内には数多くの弾丸が入ったままになっているが、摘出せず放置している。左目は無くしてしまったため、移植でオッドアイになった。極めて脳天気で、トリガーハッピー。欲望に忠実で、常に何か食べている。実は隠れ腐女子である。公人のことは「彼氏クン」と呼んでいる。
ドッペル
影人(ドッペルゲンガー)の女性。他種族の犯罪に対処する組織、MON(モンスターオブアニューロゥ)の一員。普段は褐色の肌に白い髪の毛、黒い白目に黄色い黒目をしている。身長は129cm、体重は25kgと極めて小柄だが、変身できるため正確なサイズは存在しない。MONでは変身能力による潜入と撹乱を担当している。白い髪の毛は伸縮自在・変幻自在で、様々な人間に変身するだけでなく、物を摑んだり持ち上げたり、椅子にして座ったりできる。服装も髪で補っているので、普段は全裸。正確にはシェイプシフター(変身能力者)で、姿を真似られた当人が彼女に会っても、ドッペルゲンガーのように人が死ぬわけではない。正体は「無貌の存在」。
キー
ドリアードの少女。ハーピーのパピに見つけられて、森のなかに植えられた。栄養と水分を摂取しすぎると、症状がすぐ体に現れるため、幼かったり大人の姿になったりと、外見はあまり安定しない。不法投棄された栄養剤で巨大化し、同じく巨大化したスーと戦ったこともある。人間に誘拐された経験があり、強い人間不信を抱いている。パピやスーとは仲がよく、公人にもある程度心を許している。ホストファミリーはおらず、森のなかで暮らしている。体毛が存在しないため、髪の代わりに葉が生えている。この葉には葉緑素があり、光合成ができる。服を着る習慣がないため、常に全裸である。胸は水分や栄養素を貯めておくための器官で、ひと目でそのドリアードの栄養状況が見分けられる。栄養が凝縮されているため、絞ると蜜を分泌する。これには男を惑わす成分が含まれているというが、詳しいことは不明。人間で言うところの脚部にあたる部分が、まるごと根の役割を担っており、そこから何本も根を生やしている。通常は地面に根を下ろし、土から栄養を摂取している。ただし、土の栄養や水分が不足していたり、日照不足に陥った場合など、移動する必要に迫られた場合は、脚部以外の根を自切し、栄養、水分、日光を求めて移動する。樹木と同じくらい長命な種族のため、同種族他種族問わず交流をもたない。今急いで話す必要はないと考えているため無口で、他人に対してもつっけんどんな態度をとることが多い。
ポルト
コボルトの女性。身長158センチ、体重51キロ。バスト86センチ、ウェスト60センチ、ヒップ88センチ、Dカップ。他種族向けのスポーツジムのオーナー兼トレーナー。いつも元気で、性格は極めてポジティブ。ジムにやってきた公人たちとの経験を経て、他種族向けの施設充実を図る。耳はどんな音も聞き逃さない大きな耳で、人間の4倍の聴力を持つ。人間の数千倍から数万倍といわれるほどのするどい嗅覚を持ち、汗の匂いを嗅ぎ分け、相手がちゃんと運動しているかどうか見抜く。そのため、彼女の前でトレーニングをさぼるのは不可能。尻尾は感情と直結しており、意図的に制御するのが難しい。頭部や尻尾だけではなく、全身を毛皮が覆っている。特に下腹部のあたりが毛深い。ムダ毛の処理は不可能であり、ビキニのような露出度の高い水着が着用できないのが悩み。人間よりひとまわり大きな拳を持ち、手のひらには肉球がある。爪は非常に鋭利だが、特に物を切り裂く必要がないので、ヤスリで研いでなめらかにしている。人間と同じ一対の乳房を持っているように見えるが、腹部の毛並みをかきわけると、隠れた四対の乳首がある。まれに、第二乳房まで発達する体質の女性もいる。
ドラコ
ドラゴニュートの女性。身長163センチ、体重55キロ、バスト80センチ、ウエスト59センチ、ヒップ85センチ、Bカップ。公人がミーアと一緒にいるのに嫉妬し、彼女を誘拐しようとした。はじめは男性的な物腰と服装とキザな態度のため、ミーアの貞操を狙っているものかと思われたが、単に友達になりたかっただけであった。その後、ホストファミリーを同伴せずに外出したため、MONに拘束されてしまう。銃弾を弾き、刃を通さない、鉄よりも硬い鱗を持つ。しかし、日常にそんな危険はなく、無用の長物と化している。そればかりか服を着ればひっかかり、放っておけば荒れ放題で、手入れするにも硬すぎると、日常生活においては不便。ちなみに体のどこかに、逆さに生えている鱗がひとつあり、そこを触られるのを嫌がっている。太く力強い尻尾を持ち、尾だけで体重を支えられるが、この尻尾のせいで仰向けに寝ることができない。尻尾を強く引っ張るとトカゲのように自切してしまうが、トカゲ扱いされるのは嫌なので、種族共通の秘密となっている。なお、尻尾の影響で紐パンを着用。翼を持つが空を飛行できるわけではなく、滑空するのがやっと。羽ばたくほどの筋力もなく、強力な揚力を得るほどの翼面積もない。基本的には翼は日常生活で邪魔なだけ。
リリス
デビル(悪魔)の少女。身長120センチ、体重25キロ。バスト63センチ、ウエスト54センチ、ヒップ69センチ、Aカップ。非常に小柄で、見た目は子供のようだが、実は大人。催眠術を使うことができ、それをいたずらに使って周囲に迷惑をかけていたが、ラクネラにお仕置きを受け、すっかりマゾ気質になってしまう。以降、ラクネラのことをお姉さまと慕うようになる。地獄耳で、いじめる相手の弱みや悩みを聞き逃さず、恐ろしいほどの情報収集能力を持つ。頭部に生えている角は、個人によって見た目の差が激しく、1、2本、多い場合は4本の角が生えている。形状や本数は遺伝によって左右される。ただ、日常生活においてなんのメリットもないため、小さく整形する者が多い。胸は極めて控えめだが、それを気にしているのか、そう装っているのかは不明。翼を持つが、空は飛ばない。翼は飛行できるほどに大きくは成長しないので、基本的に無用の長物。日常生活では小さく折りたたんでいる。尻尾の先端にはハート型の鰭がついている。細長い尻尾は器用に動かすことができる。
雪緒 (ゆきお)
雪女。身長170センチ、体重58キロ、バスト89センチ、ウエスト57センチ、ヒップ86センチ、Fカップ。他種族完全対応の温泉旅館「雪の宿」の女将。この旅館にホームステイしてから、そのおもてなしの精神に感動し、女将を務めるようになった。彼女の高温に弱い体質にあわせ、若旦那が低温風呂を考案して以来、他種族に対応したバリアフリーな宿を作るようになる。真面目な性格だが、無表情で強面のため、お客には怖がられることが多い。そのせいもあって経営不振に陥っていたが、客として訪れた公人たちのアドバイスを受け、他種族ホストとのマッチングの場になることに成功した。体温は氷のように冷たく、0℃近くを維持している。実は冷え性だが、信じてもらえないので、若旦那以外に言ったことがない。特注の耐熱スーツを所有しており、温泉に入るときなどはこれを着用している。中古の潜水服の内部に断熱材と保冷剤を山ほど詰め込んでいる若旦那特製のもの。肌は体温を感じさせない青白い色。氷の結晶の形をした髪飾りをしているが、これは冷気によって自動生成されるため、日によって形が変わる。周囲の物体の温度を奪って水分を凍結させるので、歩いたあとには氷が広がってしまう。それでも意識的に能力をセーブした状態であり、気を抜くと、あたり一面を凍り付けにしてしまう。常にクールで仏頂面だが、若旦那のことを溺愛している。
その他キーワード
他種族間交流法 (たしゅぞくかんこうりゅうほう)
作中時間から3年前に施行された新法案。政府に秘匿されていた亜人種(ある程度人間の形をしている)と人類の文化交流推進が目的。人類と亜人種が同じ社会で暮らせるように一定の規則を定めている。人類側からホストファミリーを募って亜人種を受け入れており、亜人種はホストファミリーと共に行動する。その際、ホストファミリー側と亜人種側双方の合意が必要となる。また人類側は亜人種を一切傷つけてはならない。そのため、性行為をすることで「キズモノ」にすることも禁じられている。また、亜人種側が人類社会で迷惑をかけることも禁じており、事件を発見した際は、他種族の犯罪に対処する組織MON(モンスターオブアニューロゥ)が出動し鎮圧する。後に、人間と他種族間での結婚ができるよう法改正が進められ、公人がテストケースに選ばれる。留学は基本的に政府が主導で行っているが、民間でも小規模ながら行われている。制度の隙間を突いた仲介人が国の審査にはねられた他種族をなんらかの見返りと引き換えに入国させていることもある。
書誌情報
モンスター娘のいる日常 19巻 徳間書店〈リュウコミックス〉
第18巻
(2023-02-13発行、 978-4199508028)
第19巻
(2024-03-13発行、 978-4199508486)