概要・あらすじ
第二代水戸藩藩主の水戸光圀はEDで悩んでいた。毎日のように吉原に通ったり、春画を見たりしていたが、下半身に反応はない。世界の王や貴族には、寵愛(ちょうあい)するアモーレ(最愛の人)がいた。自分にもアモーレがいたら、EDが治るのだろうか。そんなことを考えていた時、八兵衛がやってくる。将軍、徳川家光がお呼びだという。江戸城に家光を訪ねた光圀は、隠密(おんみつ)の仕事を依頼される。自分にたてつく大名を潰したいという家光は、諸国漫遊のフリをして、大名改易の口実を見つけ出してほしいというのだ。「面倒だ」といったんは断る光圀だったが、全国のイイ女と出逢えば、自分のEDが治るんじゃないかと考えを改めた。そんなわけで光圀は、佐々介三郎、安積覚兵衛、八兵衛を従え、自分だけのアモーレを探して、諸国漫遊の旅に出るのだった。
登場人物・キャラクター
水戸 光圀 (みと みつくに)
第二代水戸藩藩主。色白で長身の美男子だが、EDに悩んでおり、改善のために吉原に通ったり、春画を取り寄せたりする。アモーレ(運命の女)と出逢えばEDが治ると考え、諸国漫遊の旅に出る。「将軍にもタメ口」「遊郭の女性のために侍を斬り捨てる」など、破天荒な性格。同名の実在人物をモデルにしている。
佐々 介三郎 (さっさ すけさぶろう)
水戸藩藩士。女性のような顔立ちの美青年で、水戸光圀とともに諸国漫遊の旅に出る。瞬間記憶能力に長(た)けており、一度見たものを決して忘れない。「写し絵の介」の異名を持つ。実在の人物、佐々宗淳(通称、介三郎)をモデルにしている。
安積 覚兵衛 (あさか かくべえ)
水戸藩藩士。怪力の持ち主で、筋骨隆々の巨体が特徴。水戸光圀とともに諸国漫遊の旅に出る。10里先の匂いまで嗅ぎ分ける、絶対嗅覚の持ち主。「犬ッ鼻の覚」の異名を持つ。実在の人物、安積澹泊(たんぱく)(通称、覚兵衛)をモデルにしている。