ヨルムンガンド

ヨルムンガンド

武器を憎む少年兵ヨナと、世界平和のために武器商人を営む女性ココと仲間たちの戦いを描いたピカレスクガンアクション漫画。様々な軍事勢力を渡り歩く彼らのの数奇な旅の模様を描く。

正式名称
ヨルムンガンド
ふりがな
よるむんがんど
作者
ジャンル
バトル
レーベル
サンデーGXコミックス(小学館)
巻数
既刊11巻
関連商品
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概要・あらすじ

少年兵のヨナは武器に関する全てを憎んでいた。親を、そして仲間達を、武器によって失ったからだ。しかし、神の悪戯かヨナは若き女性武器商人、ココ・ヘクマティアルの護衛として雇われることになる。ココと8人の個性的な仲間達に囲まれて送る生活は、時に拍子抜けするほど和やかで、時に一歩間違えば死に至るほど危険な日々だった。

武器を操る人々。武器に操られる人々。それらを渡り歩く、灰色の道を行く武器商人ココに、ヨナは徐々に興味を抱いていく。一方、ココは真の世界平和の実現のために、とある計画を着々と進めていたのであった。

登場人物・キャラクター

ココ・ヘクマティアル

銀色の長い髪をした若い女性。HCLI社ヨーロッパ・アフリカ兵器運搬部門を任されている武器商人。学校と名の付く教育機関に通ったことはないが、 明澄な頭脳を有し、武器に関する知識はもちろんのこと、欧州の全ての言語を話すことができ、優れた教養を持ち合わせている。武器商人として、白にも黒にも染まらない灰色の道を歩み続ける。 交渉の際は毅然とした態度で臨み、多少強引でも計画を成功させる精神力の強さを持っているが、武器の関わらないところでは歳相応の女性らしい内面の弱さがある。争いが絶えないこの醜い世界を嫌っており、真の世界平和を実現するために、ヨルムンガンド計画を推し進める。戦いの中でしか生きることの出来ない少年兵のヨナをメンバーとして迎え入れることで、自らの枷としている。 いつも笑った表情を絶やさないが、これは、元メンバーのエコーが死の間際に彼女に放った言葉を、彼女が守り続けているからである。

ヨナ

鼠色の髪に紅い目をした少年兵。左目の下に傷痕がある。武器商人ココの護衛役として、ココの隊に加わることとなった。無愛想で無口、戦闘の際は表情も変えずに淡々とターゲットを射抜く冷静さを持つ。しかし、武器の関わらないところでは注射を嫌がったりぬいぐるみを気に入ったりなど、非常に子供らしい面を見せる。 両親や仲間達を殺された暗い過去から、武器に関わる全てのことを憎んでいるが、武器に頼ることでしか生きていくことの出来ない自分の生き方と武器の頼もしさを同時に受け入れている。ココの隊に入る以前は山岳部隊で子供ながらに孤児の世話役をしていたが、HCLI社の社員に孤児のうちの一人が殺されたことに憤り、部隊を一人残らず自分の手で壊滅させる。 基地の破壊がHCLI社の社員キャスパーによって仕向けられたものだと知ったヨナは、キャスパーをひどく憎むようになる。武器は主にFNFNCを使用。

レーム

白髪短髪の中年男性。愛煙家。元米陸軍特殊部隊デルタフォースの兵で、以前はココの父フロイド・ヘクマティアルの元で働いていた。現在はココの隊でリーダー的立ち回りをしており、最年長者として隊員にアドバイスをすることも多い。普段は飄々とした態度で隊員と軽いコミュニケーションをとるが、こと戦闘になると古参兵としての実力を発揮する。 女子供でも、ココや仲間の命の危険を脅かす者に対しては躊躇なく引き金を引く覚悟を持っている。しかし、仇討ちの虚しさも十二分に知っているため、隊のメンバーには自分が撃たれたときは、撃ち返さなくても良いと伝えている。武器は主にレミントンM24、コルトM733を使用。

バルメ

ココの部隊のメンバー。前髪をぱっつんにした、隻眼の女性。巨乳。右眼に医療用の眼帯をつけており、丁寧語で話す。隊の中でも随一の武闘派で日々トレーニングを欠かさない。加えてナイフの達人で、隻眼、夜間といったハンデキャップを背負った中でも、同じナイフ使いであれば負けることはない。 以前はフィンランド国防軍緊急展開部隊の所属の少佐を務めていたが、アフリカで「銃剣付きの二丁拳銃の男」に部隊を壊滅させられたため失脚、その後ココの隊へ入隊する。ココを絶対的に信頼しており、日常生活でも彼女にぞっこんである。

ルツ

金髪の男性。ココの部隊のメンバー。元警察対テロ部隊の狙撃手で、敵狙撃手の銃口をピンポイントで狙い撃つことが出来るほどの腕前。性格はお調子者。戦闘では甘い部分が多く、女子供に対して狙撃をためらってしまったり、狙撃をしてもしなくても、その後どうすればよかったのかを悶々と自問自答する癖があり、そこが隙となることも多い。 武器は主にシグブレイザーR93を使用。

マオ

東南アジア系の男性。ココの部隊のメンバー。砲兵部隊に所属していたが事故で仲間を失い、軍を首になって路頭に迷ってたところをココに拾われる。砲兵としての実力は確かで、航空機貨物室からの砲撃という非常に難しい状況下で対地砲撃を成功させている。武器は主にH&KG36Kを使用。

ウゴ

刈上げ頭の白人男性。イタリアンマフィアで運転手をしていた。ある日、マフィアとココとの取引の際、マフィア側が代金の変わりに麻薬を用意したため、交渉が決裂し、皆殺しの目に合うが、ウゴだけが唯一麻薬に対して拒否反応を示したため、ただ一人生かされた。ココの部隊では運転手をしており、卓越したハンドルさばきでココらを援護している。 武器は主にIWIデザートイーグルやFNMINIMIなどの重火器を使用。

アール

青い瞳の端正な顔立ちの白人男性。ココの部隊のメンバー。CIAのジョージ・ブラックの片腕的存在であり、ココの動向を探るために派遣されたスパイ。しかし、ココと共に生活するうちに、彼女を監視対象としてではなく信頼できる仲間としてみなすようになる。ヘックスの独断によるココ暗殺計画を知り、単独でこれを防ごうと尽力する。

トージョ

眼鏡をかけた日本人男性。ココの部隊のメンバー。元自衛隊電子隊で、その後諜報組織SR班に所属していたが、組織の変化にうんざりし脱退。職を失った20分後に武器商人のキャスパーに誘われHCLI社で働くことになった。現在はココの下で、情報処理担当を任されている。 武器は主にステアーAUGを使用。

ワイリ

刈り上げ頭の黒人男性。ココの部隊のメンバー。丸淵の眼鏡をかけている。ヴァージニア大学で建築学を学んだ後に、米陸軍工兵隊に入隊。湾岸戦争中レームに見込まれ化学兵器工場爆破作戦に参加。そこでデルタフォースの戦いぶりに憧れ、その後自身もデルタフォースに入隊。 爆薬の扱いに長けており、仕掛けられた爆弾を逆に利用し反撃する技術を得意とする。時折見せつけるかのように爆弾で遊ぶことがある。武器は主にコルトM4A1を使用。

エコー

明るい髪の毛の白人男性。ココの隊の元メンバー。現在は故人。元デルタフォースの隊員で、レームとはその頃から同僚。陽気な性格で、彼が最期に残した「ボスとはどんな時でも笑っているべきだ」という言葉は、ココの胸に深く刻まれている。

ジョージ・ブラック

眼鏡をかけた男性。肥満体型でかなりの大食漢。CIA本部NCSヨーロッパ課長でココの篭絡計画アンダーシャフト作戦の中心人物。アールとヘックスの直属の上司で、その顔の広さから数多くの渾名を持つ。ココを篭絡するために、アールをスパイとして送り出すものの、心の奥底ではココがもたらす新しい世界に期待している。

ヘックス

白人女性。ジョージ・ブラックの片腕的存在で、生粋の愛国者。ココを祖国の安全を脅かすものとして認識しており、ジョージ・ブラックの牽制を押し切ってココの暗殺計画を実行に移したが、事前に情報を察知していたアールの命がけの反撃を食らい、失敗。後にココに報復を受け絶命する。

キャスパー・ヘクマティアル

ココの兄。妹と顔立ちが非常に良く似ている。妹と同じくHCLI社の武器商人として活動している。ヨナとココが出会うきっかけを作った人物。柔和な顔だが、残酷な言葉を平気で口にする冷徹な性格。しかし、まったくの無情ではなく、自分を憎むヨナに対して誠実に対応するといった一面もある。

天田 南 (あまだ みなみ)

日本人女性科学者。ココとは友人で同い年。メルヒェン社に勤める天才科学者。彼女が発明した技術は必ず軍事兵器に転用されるというジンクスを持つ。ココと共にヨルムンガンド計画を中心となって推し進めている。

その他キーワード

ヨルムンガンド計画 (よるむんがんどけいかく)

『ヨルムンガンド』に登場する用語。ココによって秘密裏に進められている軍事計画で、この計画の詳細を知るものはココと天田南の2名のみである。ココの悲願である、真の世界平和を実現するための計画。物語の終盤までその内容は明らかにされなかった。その実態は、量子コンピュータと衛星による全世界の領空支配であり、以後、空・海・陸の順に、物流を完全に制御することによって、人間と軍事を切り離すというものだった。

アニメ

ヨルムンガンド PERFECT ORDER

日本の特務班SR班など、世界各地で戦いを繰り広げるココ部隊。ココが推し進める「ヨルムンガンド計画」を警戒し、CIAなどが続々とココの身を狙う。そして、ヨナがついに知ることになるヨルムンガンド計画は、世... 関連ページ:ヨルムンガンド PERFECT ORDER

ヨルムンガンド

家族や友人を全て戦争で失い、武器を憎みつつもその力で単身生き抜いてきた少年兵ヨナ。彼はひょんなことから女武器商人、ココと出会う。行き場のない彼は、ココの私兵として、様々な経歴や特殊技術を持つ8人の傭兵... 関連ページ:ヨルムンガンド

書誌情報

ヨルムンガンド 11巻 小学館〈サンデーGXコミックス〉

第1巻

(2006-11-17発行、 978-4091570697)

第2巻

(2007-04-19発行、 978-4091570895)

第3巻

(2007-10-19発行、 978-4091571090)

第4巻

(2008-04-18発行、 978-4091571281)

第5巻

(2008-10-30発行、 978-4091571502)

第6巻

(2009-04-17発行、 978-4091571748)

第7巻

(2009-10-19発行、 978-4091571908)

第8巻

(2010-05-19発行、 978-4091572158)

第9巻

(2011-02-28発行、 978-4091572585)

第10巻

(2011-12-19発行、 978-4091572974)

第11巻

(2012-04-19発行、 978-4091573056)

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