概要・あらすじ
渕上竜也は、喧嘩無敗の高校生。ある日、竜也の前に闇格闘組織「MAD」から来た御堂康平が現れる。御堂は竜也の父親が背負った借金5億円の貸主だという。御堂は、竜也を真夜中の国会議事堂へと連れていく。そこで行われていたのは、一部の上流階級だけが観戦を許される地下格闘技だった。MADの試合ルールは、目突き・金的・かみつき、何でもありで、敗者は必ず死ぬという恐ろしいもの。
MADは竜也をMADランキング10位に認定し、試合の賞金を借金返済に充てるのだという。竜也はMAD参戦を断るが、不参加の場合、幼馴染の榎田麻衣に危険が及ぶことを知り、戦いに身を投じることにする。初戦の相手は、MADランキング9位の柴灯臨。表舞台から突然姿を消したボクシングの日本チャンピオンだった。
人殺しやレイプを躊躇しない残忍な柴灯を相手に、格闘能力では劣る竜也は、用意周到な頭脳プレーで勝負。大逆転で柴灯に勝利する。試合賞金は2億円なので、3試合勝てば借金はチャラになる。竜也は3試合でMADを離脱する計画を立てるが、ランキング1位の男が御条侃だと知り、考えを変える。
御条は、竜也に喧嘩を教えた師匠であり、半年前に竜也をゴミのように捨てた裏切り者だったのだ。すべてのランカーを倒し、御条に復讐を果たすまで、竜也は戦いの地獄に身を投じる決意をするのだった。
登場人物・キャラクター
渕上 竜也 (ふちがみ たつや)
喧嘩無敗の高校生の男子。童貞。格闘能力では一流のプロに負けるが、頭のキレを武器に、用意周到な罠や言動で相手を翻弄する。半年前の事故で頭を打ち、脳にダメージがある。そのために5分以上の運動ができないという弱点を持つ。父親の借金5億円の返済のために、闇格闘のMADで試合を行う。賞金で借金を返済し、MADを離脱する計画を立てる。 ところが、MADのランキング1位が、復讐のために探し求めていた御条侃と知り、御条と戦うまで、ランキング戦を勝ち抜く決意をする。
榎田 麻衣 (えのきだ まい)
女子高生。渕上竜也の幼なじみで、茶髪のセミロング。セーラー服の美少女。竜也が唯一信頼する存在で、竜也の父親が5億円の借金を抱えて失踪したことも知っている。
御堂 康平 (みどう こうへい)
闇格闘組織「MAD」の一員。ベリーショートの黒髪とあごひげが特徴の30代の男性。右目を大きく黒い眼帯で覆っている。渕上竜也の父の借金を理由に竜也を脅迫し、MADに参戦させた人物。竜也のMAD参戦後は、そのマネージャーとなる。
柴灯 臨 (さいとう のぞみ)
MADランキング9位の格闘家。MADに参加した達也の初戦の相手で、新人キラーと呼ばれる。元ヘビー級ボクサー日本チャンピオン。自ら王座を捨て、殺しやレイプができるMADに参戦した残酷無比な人物。
来澤 柔一郎 (くるさわ じゅういちろう)
MADランキング5位の格闘家。通称「ベビー」。ギョロ目にあごひげ、モヒカン、化け物のような牙が特徴の男性。指のことを「おしゃぶり」と呼び、人の指を噛みちぎることを無上の喜びとする。また、自室では人間の指をコレクションしている。
御条 侃 (ごじょう ただし)
MADランキング1位に君臨する男性。渕上竜也に喧嘩を教えた師であり、半年前に裏切り、竜也をゴミのように捨てたという。復讐のために竜也が探し回っていた人物。
久万 剛 (くま つよし)
MADランキング8位の格闘家。ビッグベアの異名を持つ。熊のマスクを被った覆面レスラーの男性。人間離れした怪力とタフネスを誇る。必殺技はベアハッグとラリアット。現役時代は無敵を誇るが、団体の方針に逆らい続けて解雇される。プロレスジムを立ち上げるが、練習生が集まらず、借金まみれになっていた。そこにMADからのスカウトを受け、闇格闘に参戦した。 妻に死なれ、葵というまだ幼い息子と暮らす。
集団・組織
MAD
真夜中の国会議事堂で闇格闘を行う組織。一部の上流階級の人間だけが観戦を許されている。10人の格闘家で争われるランキング戦で、目つき、金的、かみつきなど、武器の持ち込み以外は何でもあり。勝てば数億円の賞金が貰えるが、負けると命を失い、獲得済みの賞金も没収される。