ツワモノガタリ

ツワモノガタリ

細川忠孝の代表作。監修はNHK大河ドラマの歴史考証などで知られる歴史作家の山村竜也が務めている。元治元年(1864年)、新選組の屯所として利用されていた八木邸を舞台に、新選組の猛者(もさ)たちが酒を酌み交わし、これまでに剣を交えた最強の剣客は誰かを語り合うというコンセプトの異流派剣戟(けんげき)バトル漫画。「強さに一番リアルな新選組漫画」と銘打たれている。綿密な取材をもとに構築された剣戟描写が特徴で、沖田総司と芹沢鴨の戦いを描く際には、天然理心流の道場と神道無念流の道場を往復し、取材を重ねたことが明かされている。一方で、沖田の得意技として知られる「三段突き」を独自の解釈で読み解くなど、ケレン味たっぷりの演出も出色。新選組の隊士と、後世に「幕末四大人斬り」に数えられる志士との対決など、史実にないドリームマッチが描かれている点も魅力で、細川が師と仰ぐ漫画家の宮下英樹は本作を「剣豪モノのパウンドフォーパウンド」と評している。講談社「ヤングマガジン」2021年第53号から2022年第51号まで連載。その後、同社「ヤンマガWeb」に移籍し、2023年6月3日に完結。

正式名称
ツワモノガタリ
ふりがな
つわものがたり
作者
ジャンル
バトル
 
幕末
レーベル
ヤンマガKCスペシャル(講談社)
巻数
既刊8巻
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概要・あらすじ

登場人物・キャラクター

沖田 総司 (おきた そうじ)

新選組副長助勤を務める男性。長身ながら少年のような容貌で、前髪だけが白く、長髪を首の後ろで括(くく)っている。無邪気に見えて好戦的な性格で、強者との戦いを楽しむ悪癖がある。幼少期に父親を亡くし、口減らしのために天然理心流の道場「試衛館」の内弟子となった。天然理心流は相打ち覚悟の苛烈な流派で、その教えは沖田総司自身の好みと合致している。免許皆伝を取得しており、試衛館の仲間である山南敬助からは「電光の閃(はや)さと獄炎の烈(はげ)しさを併せ持つ」と絶賛されているが、近藤勇には稽古で力負けしている。純粋に剣の道へ真摯に向き合い、主義主張とは無縁。隊内の派閥争いにも興味がなく、近藤派に属しながらも敵対する芹沢鴨とも平然と交流していた。元治元年に行われた新選組の酒宴に飛び入りで参加し、「これまで戦った最も強い相手」として、前年に斬った芹沢の名を挙げた。この芹沢との戦いで沖田は「三段突き」を披露し、一進一退の攻防を経て、天然理心流「天地人」の構えに活路を見出し、剣客として新たな境地に達している。後ろ髪を指で弄ぶ癖がある。実在の人物、沖田総司がモデル。

近藤 勇 (こんどう いさみ)

新選組の局長を務める男性。総合武術・天然理心流の四代目宗家にして、沖田総司が腕を磨いた「試衛館」の道場主でもある。背丈は総司よりも低いが、無骨で屈強な肉体を持つ。総髪で、拳骨(げんこつ)が余裕で入るほど口が大きい。豪放磊落(らいらく)で肝が据わっており、人望が厚い。成人男性を放り投げるほどの膂力(りょりょく)で、その踏み込みは床を踏み抜くほど力強い。また、理想を追求した美しい太刀筋を誇る。まさに力と技を兼ね備えた剣豪で、一門で最強の剣客と評判の沖田も近藤にあこがれている。元治元年に行われた新選組の酒宴の席で、酒の肴(さかな)に「これまで戦った最も強い相手」について語り合うことを提案した。のちに、ある剣豪と斬り結ぶことになる。実在の人物、近藤勇がモデル。

クレジット

監修

山村 竜也

書誌情報

ツワモノガタリ 8巻 講談社〈ヤンマガKCスペシャル〉

第1巻

(2022-05-06発行、 978-4065270219)

第2巻

(2022-07-06発行、 978-4065284193)

第3巻

(2022-09-20発行、 978-4065290699)

第4巻

(2022-11-04発行、 978-4065298091)

第5巻

(2023-01-19発行、 978-4065304204)

第6巻

(2023-04-20発行、 978-4065313855)

第7巻

(2023-06-20発行、 978-4065320570)

第8巻

(2023-09-20発行、 978-4065330364)

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