概要・あらすじ
日ノ本零子は総合格闘技「ランブルローズ」を目指して、高校生の時はレスリング部に所属していた。しかしある事件をきっかけに現在はレスリングから離れていた。大学生になった零子は大学の先輩である黒澤剋美に誘われ、友達の莉絵の後押しもあってレスリング部を見学しに行く。そこで零子は黒澤から家族のことを聞かれて取り乱し、レスリング部を後にする。
黒澤は零子がいきなり取り乱したことに困惑するが、靖田照伍からフジコ・ヒノモトのことを聞いて納得するものの、ある違和感を覚える。その違和感が何なのかはっきりさせるために黒澤は零子に謝罪したうえで、ランブルローズでの対戦を希望する。零子は驚きつつも対戦を受諾。試合を経て昔の情熱を取り戻した零子は、再びランブルローズを目指すのだった。
登場人物・キャラクター
日ノ本 零子 (ひのもと れいこ)
幼い頃から総合格闘技「ランブルローズ」で戦うことを目指していた女子大生。明るくて何でも前向きな性格で、試合では決して諦めない根性と闘志を持つ。母親のカミカゼ・ローズ、姉のフジコ・ヒノモトもプロ格闘家という格闘一家に生まれた。姉の助言で基礎体力を身につけるために高校ではレスリング部に所属し、優秀な成績を収める。 しかし母親が亡くなり、姉も行方不明になったことでランブルローズを目指す意義も失い格闘技を辞めてしまう。その後、大学で高校時代に団体戦で戦ったことのある黒澤剋美と再会して、黒澤とランブルローズのルールで戦ったことで昔の情熱を取り戻す。そしてランブルローズ本戦出場枠が手に入る予選大会へ出場する。藍原誠からは「センパイ」と呼ばれている。
カミカゼ・ローズ (かみかぜろーず)
日ノ本零子の母親。総合格闘技「ランブルローズ」の黎明期を支えた1人で、ランブルローズの初代チャンピオン。しかし10年ほど前に海外で亡くなり、遺骨は戻って来ていない。今でも多くのファンに愛され、戦勝の祈りを捧げるために墓を訪れる女性格闘家も少なくない。なおカミカゼ・ローズはリングネームで、墓には本名も一緒に彫られているが、見えるのは名字だけで名前は不明。
フジコ・ヒノモト (ふじこひのもと)
日ノ本零子の姉。プロの格闘家として活躍していたが、海外で行方不明となってしまう。「基礎の充実こそ本当の強さ」を信条としており、零子にも基礎体力を身につけさせるために学校でレスリング部に入ることを勧める。
莉絵 (りえ)
日ノ本零子と同じ大学に通う女性。零子とは高校からの親友でもある。ちょっとした仕草から零子がいつもと違うことがわかるほど親しい間柄。総合格闘技「ランブルローズ」を目指していた頃の情熱的な零子に戻ることを願っている。
黒澤 剋美 (くろさわ かつみ)
日ノ本零子が通う大学の先輩で、レスリング部に所属する女性。高校時代に直接対決はしていないが、団体戦で零子の高校と戦っている。またカミカゼ・ローズのファンでもある。アマレス界の巨星として名を馳せ、女子プロレスの次代を担うといわれるほどの実力者で、総合格闘技「ランブルローズ」を目指している。そのため母親を通じてランブルローズを知っている零子に、ランブルローズでの対戦を希望する。 その後はランブルローズの本戦出場枠が手に入る予選大会へ出場する。
靖田 照伍 (やすだ しょうご)
日ノ本零子と同じ大学に通う男性。カミカゼ・ローズのファンで、カミカゼ・ローズのことを知りたくて零子に声をかける。しかし家族のことで神経質になっていた零子に張り倒されてしまう。事情を知ってからは零子の友達になり、莉絵とともに零子をサポートする。
アイーシャ
米国No1セレブのソウルシンガーの女性。日本公演のために来日するが、同行したハイスクール時代からの友人のデキシー・クレメッツに振り回される。文句を言いながらもデキシーに付き合う友人想いな優しい性格。またアルバムに日本語リミックス版を収録するために日本語を勉強するほどの勉強家でもある。実は格闘家としても相当な実力の持ち主で、総合格闘技「ランブルローズ」の本戦にも出場する。
デキシー・クレメッツ (できしーくれめっつ)
米女子プロレス界の期待の超新星と称される実力者。恵まれた体格を武器に数々のトーナメントで勝利し、「テキサスの猛牛」と恐れられている。また実家の牧場の牛を相手に鍛えた腕力を称した「テキサスの斧」という二つ名も持つ。ハイスクール時代からの友人であるアイーシャからは「カウガール」と呼ばれている。プロレスを目指すきっかけとなったカミカゼ・ローズの長年のファンで、日ノ本零子を探すためにアイーシャの日本公演に便乗して来日する。 莉絵から零子が総合格闘技「ランブルローズ」を目指していることを知り、ランブルローズ主催団体からのオファーを受けて本戦で零子と対戦する。
キャンディ・ケイン (きゃんでぃけいん)
総合格闘技「ランブルローズ」の本戦出場を目指すカナダ人の女性。口調が荒く、柄の悪い仲間とバンドを組んでいる。本名は「レベッカ・ウェルシュ」。カナダでは予選が開催されず、北中米予選は申し込みの締め切りを間違えて参加できなかった。そのため予選が開催される日本で、予選が始まる直前に乱入するという強引な手段に出る。大会側の裁定により予選参加が認められて、予選1回戦で日ノ本零子と戦い、序盤は零子を圧倒する。
スペンサー
キャンディ・ケインの教師を務める女性。学業をおろそかにしてバンド活動だけでなく、国外の格闘技の大会にまで出場しようとするキャンディを追いかけて日本にやって来た。そしてキャンディと日ノ本零子の試合に乱入して、強引にキャンディを連れて帰る。学生時代にレスリングをやっており、零子と黒澤剋美の試合を見ながらキャンディにプロレスの真理を教える。
藍原 誠 (あいはら まこと)
高校生ながらオリンピックの柔道で金メダルを獲得した少女。この実績により総合格闘技「ランブルローズ」の本戦出場が内定している。ランブルローズには、以前完敗したアイグルが参加すると知って自らも参加を決意し、本戦でアイグルと死闘を繰り広げる。生真面目で人懐っこい性格。本戦出場のために渡米する飛行機で日ノ本零子の隣に座り、零子のことを「センパイ」と呼び慕う。
アイグル
総合格闘技「ランブルローズ」の本戦で藍原誠が戦う女性。過去に藍原との対戦経験があり、その時はアイグルが完勝した。モンゴル相撲王者が血縁者にいて、アイグルもモンゴル相撲を主体にした攻撃を得意にしている。
アナスタシア
総合格闘技「ランブルローズ」の運営本部長を務める女性。裏では非合法な研究と実験を行なっており、実験の被験者の選定をランブルローズの本戦を利用して行っている。数々の国際犯罪に影で関与していると言われており、カミカゼ・ローズの死にも関わっている。
紅影 (べにかげ)
アナスタシアを極秘に捜査している忍者部隊「乙組」のくの一。「紅影」は忍びとしての名称で、本名は不明。総合格闘技「ランブルローズ」の日本予選大会ではラウンドガールとして潜入し、日ノ本零子に警告と決勝戦辞退を勧める。
イーブル・ローズ (いーぶるろーず)
総合格闘技「ランブルローズ」のタイトルホルダーの女性。圧倒的な実力を持つが、口元以外をマスクで隠しており正体は不明。アナスタシアによって洗脳されて操り人形状態になっており、普段は牢屋に監禁されている。しかし日ノ本零子が関わることには、脱走してまで警告に向うなど特殊な行動をとる。
イベント・出来事
ランブルローズ
米女子プロレス団体から独立して結成されたプロレスを主体とする総合格闘団体が主催する、女子総合格闘技の祭典。ほとんどの選手は主催団体からオファーを受けて出場するが、本戦出場をかけた予選大会が開催される時もある。初代チャンピオンはカミカゼ・ローズ。
クレジット
- 原作
-
KONAMI