リトル・ジャンパー

リトル・ジャンパー

タイム・ジャンパーという時空移動の乗り物で、母親の病を助けるために未来から現代に17年の時を越えて来た少女と、その未来の父親と目される高校生が、時空を移動しながら目的を遂げようとするSF漫画。さまざまな人たちと出会い、やがては東京を消滅させるような危機に巻き込まれていく。

正式名称
リトル・ジャンパー
ふりがな
りとる じゃんぱー
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
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概要・あらすじ

国際新法暦0007年のある日、高校生の一ノ瀬弘樹は見知らぬ女性、小桜に呼び止められる。不審に思いその場から逃げるが、自宅の前で発生した大きな放電現象に遭遇、そこで一ノ瀬千毬と名乗る少女と出会う。彼女の話によると、弘樹は千毬の未来の父親であり、0024年には母親のアイが重い病気で瀕死状態になっているという。

過去に戻って母親のアイを助けるために、タイム・ジャンパーを使って未来からやってきたと語る。しかし、手掛かりは胸元のホクロと「アイ」という通称のみ。 イヌドウたちの助けを借りてなんとか手がかりを探そうとする弘樹と千毬だったが、違法タイム・ジャンパーである千毬を取り締まろうと0024年の世界から来た公安に追われることになる。

登場人物・キャラクター

一ノ瀬 弘樹 (いちのせ ひろき)

好きになった複数の女生徒にラブレターを出してしまうほどの優柔不断な高校生。トラブルに対処できずにうろたえることもあるが、一ノ瀬千毬と行動を共にするうちに彼女を守ろうと責任感が芽生える。やがては自分の生命の危機に関わる大事故にも悠然と立ち向かうようになる。

一ノ瀬 千毬 (いちのせ ちまり)

一ノ瀬弘樹の未来の娘として、彼の前に現れた少女。感情の起伏が激しく、さみしがり屋だが負けん気の強さを併せ持つ。再構築者と呼ばれる能力者であり、機械化した強大なアームで強力な打撃を放ったり、衝撃波を出して攻撃することも可能。

仲村 愛 (なかむら あい)

国連の女性職員で一ノ瀬弘樹たちを取り締まる立場としてタイム・ジャンパーに乗って現れる。胸元にホクロがあるなど、一ノ瀬千毬の持つ母親の記憶と合致する特徴を持つ。だが再構築者であるため、病気で死ぬことはないはずで、千毬の母親としては矛盾する点もある。

会長 (かいちょう)

氏名不詳。イヌドウの創設者であり、一ノ瀬千毬が現れるまでは唯一の会員だった。のらりくらりとした態度とは裏腹にとてつもない事情通で、どこからか有用な情報を入手しては一ノ瀬弘樹たちをサポートする。「それもまた一興」が口癖。

白鳥 可菜 (しらとり かな)

イヌドウ所属の女性メンバー。学生時代から、一ノ瀬弘樹に想いを寄せていた。国際新法暦0024年の世界では、ミッシング・ゼロという大事故の経緯とそれを止めるために弘樹が生命を失うことを明かし、0007年の世界に戻ろうとする弘樹を引き止める。

小桜 (こざくら)

国際新法暦0024年から、成沢巧並びに一ノ瀬千毬を逮捕しに来た公安職員。怒りっぽく、頭に血が上ると見境なく再構築者の能力である銃を撃ち放つ。上司である不破に恋愛感情を抱いている。

不破 (ふわ)

国際新法暦0024年から、成沢巧並びに一ノ瀬千毬を逮捕しに来た公安の主任職員であり小桜の上司。冷静で合理的な判断を身上とする。ミッシング・ゼロに対応するため巧とも協力をするが、彼の真意に対しては懐疑の眼を向けている。

成沢 巧 (なりさわ たくみ)

タイム・ジャンパーの開発主導者。未来の一ノ瀬弘樹と関わりがあり、国際新法暦0007年の弘樹に対しても親し気に振る舞う。「未来を変える」という意図を持ち、研究助手だった同僚たちの息子・娘を引き連れて0024年の世界からタイム・ジャンパーに乗って0007年の世界にやってきたが、その真意は不明。公安からは最重要注意人物としてマークされている。

集団・組織

イヌドウ

正式名称は「犬及び犬型玩具同好会」。一ノ瀬弘樹が通う南翔高等学院の同好会の一つ。メンバーたちが一ノ瀬千毬の経緯に興味を持ち、調査その他で協力する。国際新法暦0024年の世界においても、さまざまな役職に就いた元イヌドウのメンバーが弘樹に手を貸すこととなる。

イベント・出来事

ミッシング・ゼロ (みっしんぐぜろ)

タイム・ジャンパー0号機がトラブルにより東京に墜落した事故のこと。これにより莫大なエネルギーが放出され、その被害は東京をまるごと消滅させるほどと計算されている。歴史上では一ノ瀬弘樹が自分の生命に替えてその事故を未然に防いだ、とされている。

その他キーワード

国際新法暦 (こくさいしんほうれき)

物語中に使われている年号。英字略記は「INLC」。年代順に記すと、以下の並びになる。 0007年 物語の開始年 0008年 ミッシング・ゼロが起こる 0010年 タイム・ジャンパー禁止法成立 0024年 一ノ瀬千毬や成沢巧らがタイム・ジャンパーを使用して0007年に飛ぶ。

タイム・ジャンパー (たいむじゃんぱー)

時空を移動するいわゆるタイム・マシンで、成沢巧が開発を主導した。人間を一度素粒子レベルに分解し、移動した先の時間でリカバリーディスクのデータに沿って再構築するというシステム。その分解・再構築の過程で、乗った人間とタイム・ジャンパーの間で物質として一部混同が起こる欠陥がある。

タイム・ジャンパー禁止法 (たいむじゃんぱーきんしほう)

タイム・シャンパーの完成とほぼ同時期に作られた法案。生命の再構築への疑問視、治安維持などの観点から世界条約でタイム・ジャンパー使用が禁止された。そのためタイム・ジャンパー自体が世間には知られないものとなった。

再構築者 (りびるど)

タイム・ジャンパーを利用した者は時空を越える際に分解・再構築されるが、その過程を経たものを再構築者と呼ぶ。再構築者はタイム・ジャンパーの能力も一部取り込み、身体を変化させて特殊能力を使うことができるようになるが、時々素粒子レベルで存在が不安定になってしまうため、リカバリーをしなければならない。

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