概要・あらすじ
過去のトラウマから男性恐怖症の七瀬雛は、全寮制の女子校に入学した。寮で同室になったのは、自分の理想とする「強くてかっこいいお嬢様」のイメージにぴったりな雪野楓。楓へのあこがれを募らせていく雛だったが、実は楓は男性。彼はとある事情から女装して女子校に通っているのだった。さらに、楓にとって雛は初恋の相手だったが、雛が男性恐怖症になったのも子供のころの楓の言葉が原因だった。雛への想いを持ち続けていながらも、それらの秘密を打ち明けられない楓は苦悩し始める。雛に男性恐怖症を克服させるため、楓は双子の弟「葵」と名前を偽って雛とデートをしはじめるのだった。
登場人物・キャラクター
七瀬 雛 (ななせ ひな)
高校1年生の女子。黒縁のメガネを掛けている。全寮制の名門女子高校・私立清歌女学院に入学したばかりの新入生。文学好きで将来の夢は小説家になること。過去のトラウマから極度の男性恐怖症で、男性とはまともに会話もできないほど。「情けない自分も怖い男性も存在しない全寮制の女子高での生活」へのあこがれが強く、自作の小説の舞台にもしていた。自分の理想とする「強くてかっこいいお嬢様」のイメージにぴったりな雪野楓と寮で同室になり、日々彼女へのあこがれを募らせているが、楓の正体については何も知らない。
雪野 楓 (ゆきの かえで)
全寮制の名門女子高校、私立清歌女学院に通う1年生。黒髪のショートヘアで、寮では七瀬雛と同室。入学して間もないが、品行方正で文武両道、才色兼備なことからたちまち学校でも人気者となる。しかし、性別は男性。劇団女優だった母親と名家、澤菱家の跡取り息子との間に生まれ、母親に女手一つで育てられていたが、両親が他界したことによって澤菱家に引き取られる。将来の夢は母親と同じく役者になることだが、楓に跡を継がせようと強権的に振る舞う祖父に反発して家出、身を隠すために女装して女子高に通っている。雛は初恋の相手であり、現在でも彼女に好意を抱き続けている。しかし、雛の男性恐怖症の原因となった人物でもあり、後悔している。双子の弟「雪野葵」という偽名で雛と接し、徐々に男性恐怖症を克服させようとしている。
天海 優里 (あまみ ゆり)
全寮制の名門女子高校、私立清歌女学院に通う1年生の女子。学校を経営する理事長の娘であり、実家は名家、澤菱家の分家というお嬢様育ち。上品な雰囲気の持ち主で、雪野楓と仲がよく、二人でいっしょにいるところは「絵になる」と他の生徒からも評判。楓とはいとこ同士で、家出した楓を清歌女学院に入学させた人物。楓の初恋の行方を面白がっており、何かとサポートしようとしている。