概要・あらすじ
昭和38年。読売巨人軍の四番打者、長島はスランプに悩んでいた。そんなある日、長島は何者かに箱根大涌谷に呼び出される。理由もわからず大涌谷に向かった長島の前に、突然自分そっくりの人物が現れた。それは、ロボット研究の権威・海老原博士が造ったロボット長島であった。自分の1.5倍以上の能力を持つロボットを相手に、長島の猛特訓が始まる。
登場人物・キャラクター
長島 (ながしま)
読売巨人軍に所属するプロ野球選手。背番号3。「ミスター・ジャイアンツ」の異名をとる名選手。バッティングフォームを崩してスランプに陥るが、海老原博士が開発したロボット長島の助けを借りて復調していく。練習熱心で真っ直ぐな心を持つ好漢。実在の元プロ野球選手である長嶋茂雄がモデル。
ロボット長島 (ろぼっとながしま)
ロボット研究の権威である海老原博士によって作られたロボット。長島と瓜二つの姿形をしている。その能力は長島の1.5~2倍で、ベルトに仕込まれたダイヤルで能力調節が可能。バッティングの分解写真などを撮るために、目はカメラになっている。また、投球フォームを映したフィルムを頭に入れると、そっくりコピーすることもできる。
海老原博士 (えびはらはかせ)
ロボット研究で世界に名を知られる博士。トニー電子工業会社に所属する。長島の大ファンで、長島の体のデータをこっそり病院で調べ、その1.5~2倍の能力を発揮できるロボット長島を作り上げる。長島のスランプを見かね、箱根大涌谷に呼び出し、ロボット長島を授ける。
葉子 (ようこ)
海老原博士の娘。父同様、長島選手の大ファン。ショートカットの美少女で、リボンのついたカチューシャが特徴。猛特訓を続ける長島と行動をともにし、声援を送る。
久ちゃん (きゅうちゃん)
ベースボール新聞の男性記者。「特ダネ久ちゃん」の異名を持つ。休暇中に偶然二人の長島を見かけ、ロボット長島の秘密を探り当てる。特ダネ命の新聞記者だが、ファンのために命をかける長島の心意気にうたれ、ロボット長島の秘密を守る。
その他キーワード
ピラニア打法 (ぴらにあだほう)
長島選手が特訓の末に体得した打法のひとつ。動きに無駄のない鋭く正確なスイング。水中でのバッティング練習中、誤って紛れ込んだ大量のピラニアをスイングで撃退したことからヒントを得た。
マンモスボール打法 (まんもすぼーるだほう)
長島選手の打法のひとつ。マンモスピッチングマシンから繰り出される、巨大なボールの真ん中を打つ練習を重ねて体得した。ボールを正確にミートしてホームランを繰り出すため、別名ホームラン打法とも言われる。
ウェストボール打法 (うぇすとぼーるだほう)
敬遠回避のために編み出された長島選手の打法のひとつ。ウェストボールに対してジャンプしたロボット長島にヒントを得て、大木にロープで吊り下げられた状態での素振り特訓の末に体得した。空中ではバランスを取りにくいため、通常より20%軽い特製バットを使用する。
クレジット
- 原作
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久米みのる