新約「巨人の星」花形

新約「巨人の星」花形

少年花形満が野球選手として成長いくさまを描いた野球漫画。梶原一騎・川崎のぼるの大人気野球漫画、『巨人の星』を原作とするリメイク作品。『巨人の星』に登場する花形満を主人公とし、21世紀へと時代も変化している。

正式名称
新約「巨人の星」花形
ふりがな
しんやく きょじんのほし はながた
原作者
梶原 一騎
原作者
川崎 のぼる
漫画
ジャンル
野球
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概要・あらすじ

中学に進学した少年花形満は、野球部に入部するも、そこは不良の巣窟であった。トラブルはあったものの、なんとか部員たちと信頼を築くが野球部は廃部。その後、花形は元野球部メンバーたちとブラックシャドウズという草野球チームをつくり、着々と実績をつんでいった。そんなある日、チームメイトの1人、黒沢影人のもとに野球名門校の帝都高校から推薦の知らせが届く。

しかし、黒沢に恨みを持つ滝洋一が、推薦を潰すべくチームの前に姿をあらわす。花形とブラックシャドウズは滝を退け、黒沢は見事合格を果たす。だが、悲惨な事故が起こってしまい、黒沢は歩けなくなってしまう。この事故によりブラックシャドウズは解散し、花形満は野球をやめてしまうのだった。

やがて花形は中学3年へと進級。そこで生涯のライバルとなる少年・星飛雄馬と出会い、彼の運命は大きく変わっていく。花形は飛雄馬に勝つため、再び野球をはじめ、新しいチームメイトとともに甲子園を目指す。

登場人物・キャラクター

花形 満 (はながた みつる)

人並み外れた動体視力と芸術的なバッティングセンスと運動神経を武器とするスラッガー。主なポジションはファースト。また、大企業花形モータースの御曹司という肩書を持つ他に、頭脳明晰で容姿端麗、作法もしっかりと心得ている。紳士かつ、野球を心から愛しており、女性に乱暴を振るうことと野球道具を乱雑に扱うことを許せない、正義感の強さも持ち合わせている。 元々はリトルリーグで活躍し、名の知れ渡ったピッチャーだったが、肩を壊してしまい、中学入学後に再びマウンドに立つことが不可能であることを悟るとバッターへと転向した。かなりの努力家である上、プライドも人一倍高く、誰に対しても自分の意見を通す様は長所でもあり、短所ともなっている。 中学入学後は堕落した野球部を持ち前の行動力と情熱で活性化、途中野球部自体は廃部に追い込まれてしまうが草野球チームを立ち上げて監督兼選手として活躍。打者としての才能も開花させる。チームの主軸である黒沢影人の交通事故によってチームが解散した後は野球から離れて不良化してしまうが、豪速球を武器とする後の宿敵、星飛雄馬との邂逅をへて野球へと復帰。 進学した紅洋高校で甲子園優勝を目指す。

星 明子 (ほし あきこ)

星飛雄馬の姉。父星一徹が飛雄馬に課す厳しい特訓に疑問を感じつつも、弟のことを助けられない自分を歯痒く思っている。ガソリンスタンドでアルバイトをしていた時にチンピラに絡まれていたところを花形満に助けられる形で彼と遭遇する。当初は無免許な上にノーヘルでバイクを乗り回す満を快く思っていなかったものの、その後何度か遭遇する内に彼の優しさに惹かれていくようになる。 また、満との会話の中で、一徹の飛雄馬に向ける愛情にも気がつくようになる。

星 飛雄馬 (ほし ひゅうま)

花形満の宿敵。元プロ野球選手である父・星一徹の過酷な指導の元、巨人の星を目指す少年。体格は大きくないが、並大抵のキャッチャーでは捕球できないほどの威力を持つ豪速球を武器としている。両頬に三本ずつ走る傷跡が特徴的。幼いころより野球チームに所属せずに一徹の指導のみを受けていたため、野球に対する態度は真摯である一方、人付き合いは苦手。 高校は一徹の指示により青雲高校に進学。当初は他部員との圧倒的な実力の差や性格から上手く馴染むことが出来ず、何よりも己の球をまともに捕球できるキャッチャーがいないことがネックだったが、元柔道部の伴宙太が女房役を務めるようになってからは実力を遺憾なく発揮していく。 満とは中学時代に対決をしており、当初は見向きもしなかったが、高校で行った練習試合で再び対峙した際には彼の実力を認めてライバルと認識するようになる。

黒沢 影人 (くろさわ かげひと)

花形満の中学時代の上級生。高身長のアンダースローから繰り出す鋭いスライダーと速球を武器とするピッチャー。満のことを「少年」と呼ぶ。過去に自分が起こした暴力事件のせいで野球部を廃部寸前へと追いやってしまった過去があり、満の入学時には不良へと化してしまった。当初は野球に情熱を燃やす満のことを快く思っておらず、学校で野球をしようとする満の妨害をしていたが、自分の全力を込めたスライダーを彼に打たれたことで満の才能を認める。 その後、あえて満やキャプテンの天野四郎のために暴力事件を再び起こして野球部を廃部に追い込むが、チームのみんなの声に押されて復帰。 草野球チーム・ブラックシャドウズを立ち上げる。その後活躍が認められて野球名門校からの推薦を受け、彼に恨みを持つ滝洋一の襲撃も乗り越えて無事合格するも、今度は自分に謝りにきた滝のせいで交通事故に遭い体が不自由になってしまう。その後、自らは二度と野球が出来なくなってしまうが、チームメンバーには気にせずに野球をして欲しいと望んでいる。 また、自分の事故の原因でもある滝に対しても邪険にすることなく、自分の必殺技であるスライダーを伝授している。

滝 洋一 (たき よういち)

花形満が入学した中学校の元野球部員。打撃のセンスがあり、高校へのスポーツ推薦を受けるほどの実力があったが、同級生の黒沢影人が起こした暴力事件のせいで推薦が取り消しになってしまう。また、その直後に自分の野球を応援してくれたの母親の死亡も重なり、黒沢を恨む気持ちを人一倍強くする。 彼が再び野球を始めたことを知ると逆上し、ブラックシャドウズへの闇討ちを開始、ついには集団での暴行に及ぶ。その後黒沢の謝罪と、もう一度一緒に野球をしようという言葉の前に改心。しかし、自らの気持ちを黒沢に伝えようとした時にタイミングが悪く、黒沢を交通事故に遭わせるきっかけを作ってしまう。その後黒沢に謝罪して野球に復帰。 紅洋高校に進学しピッチャーへと転向。速球と黒沢から受け継いだスライダー、そしてS.F.Fを武器とするエースとして君臨する。高校では無口で自他共に厳しい性格であるために回りから距離を置かれているものの、チームからの信頼は厚い。

天野 四郎 (あまの しろう)

花形満が入学した中学校の野球部のキャプテン。眼鏡をかけた優しい顔つきをしている。黒沢影人の暴力事件の後、荒廃してしまった野球部で唯一練習を続けていた人物。心優しく公明正大だが、現実主義者でもある。 黒沢とは幼なじみであり、彼に野球を勧めた張本人でもある。安定したバッティングと堅実な守備が持ち味であり、ポジションはキャッチャー。 黒沢の事故後は、彼とバッテリーを組めない悲しみからサードへと転向する。確かな戦略眼と分析力も持っており、チームの大黒柱的存在でもある。黒沢が復帰したのちに立ち上げたブラックシャドウズでも中心メンバーとして活躍する。中学卒業後は、父親が野球部の監督を務める青雲高校へと進学。 三年時にはキャプテンを努め、実質的に監督の役割も担う。後輩である星飛雄馬の実力は頭では認めているものの、心では納得出来ないところがあり、あまり積極的に起用したがらない。

伴 宙太 (ばん ちゅうた)

青雲高校 の高校生。青雲高校のPTA会長であり、大企業・伴自動車工業の社長でもある父親を持ち、また自身も柔道で全国大会を連覇しているという輝かしい経歴を持つ。己の持つ怪力と強引さ、父親の威光を武器に学園内で好き勝手に振舞っているため、彼のことを煙たがる生徒も多い。 柔道部主将の他に応援部団長も兼任しており、己の声援を甲子園に轟かせたいという欲求から、野球部に対して嫌がらせとも思えるしごきを行っている。そんな中、青雲高校の新入生星飛雄馬と出会い、彼の球を補球出来ずに顎に受けて失神、それ以降彼の豪速球を取ることに執着するようになる。柔道に専念するようにとの父親の言葉にも屈せずに飛雄馬に挑み続けた結果、捕球に成功。 その後は柔道を諦めて飛雄馬と共に道を歩むことを決めて野球部に入部する。野球は幼い時に少し経験した程度ではあるが、バッターとしての素質も兼ね備えており、4番打者としても活躍する。

左門 豊作 (さもん ほうさく)

熊本農林高校野球部のキャプテン。全国で名前を知られている4番打者であり、「弾丸ライナーの左門豊作」という異名を付けられている。早くに両親を亡くし、幼い兄弟を養いながら勉学と野球に励む苦労人であり、非常にストイックな考え方をする。自分の今の実力は才能ではなく、己の努力のおかげと考えている。 花形満が所属する紅洋高校と星飛雄馬が所属する青雲高校の練習試合を偶然にも観戦することになり、その場で満と飛雄馬の二人をライバルとして強く認識するようになる。

赤川 剛史 (あかがわ つよし)

花形満が入学した中学校の野球部に所属していた少年。素行が悪い不良であるが、性根は優しくまた男気も持ち合わせている。他の不良とは違い野球経験者であるが、天野四郎のように練習はせずにただ怠惰な日常を送っていた。しかし、満の情熱に動かされる形で野球を再開、上手くはないものの経験を活かしたプレーをする。 中学卒業後は紅洋高校へと進学、野球部でレギュラー入りを果たす。その後、高校進学を控えた満の前に現れ、彼を紅洋高校へ来るよう誘いをかける。

集団・組織

紅洋高校野球部 (こうようこうこうやきゅうぶ)

『新約「巨人の星」花形』に登場する部活。花形満が赤川剛史に誘われて入学した高校にある野球部。実力のある一年生にもボールすら触らせずに基礎練習ばかりをやらせるという、徹底した縦社会を形成している。また、年度初めに一年生対上級生の紅白戦を毎年行っており、上級生の圧倒的な実力の差を見せつけることで新入生の選別も行っている。 しかし、満の実力や情熱によって改革が起き、その後は全体で練習をするようになる。エースの滝洋一、4番打者の花形満を軸に甲子園優勝を狙う。

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