概要・あらすじ
1976年のペナントレース、読売ジャイアンツは優勝こそしたものの、リリーフピッチャー不足に悩んでいた。そんなある日、街中で野球をしている少年たちと出会った長嶋監督と王選手は、彼らの中に天才的センスを持つ速球投手・滝巨人を見出す。11月のドラフト会議で読売ジャイアンツは8歳の滝巨人を3位指名。驚愕した報道陣を前に、滝巨人は本当は大リーグに行きたいと言いつつ、巨人軍入団を認めるのだった。
登場人物・キャラクター
滝 巨人 (たき きよと)
8歳の少年。北町小学校に通っている。街で会った読売ジャイアンツの長嶋監督と王貞治に、投手としての天才的資質を見出され、ドラフト3位指名で入団する。以降、主にリリーフピッチャーとして活躍。左投左打。背番号は、長嶋監督の現役時代の背番号で、永久欠番になっていた「3」。当初はプロとしての心構えもなく、自分の才能を鼻にかける部分もあったが、長嶋監督や堀内恒夫、王貞治、張本勲など周囲の人々の指導により、精神的にも成長していく。
長嶋 茂雄 (ながしま しげお)
滝巨人の読売ジャイアンツ入団時の監督。滝巨人の才能を見出し、小学生をドラフト指名で入団させるという大抜擢を行う。プロとしての心構えを滝巨人に説く反面、子供心を理解して遊びに付き合うこともある。モデルは実在の野球選手、長嶋茂雄。
王 貞治 (おう さだはる)
読売ジャイアンツの選手。4番を任される主砲バッター。長嶋監督とともに、滝巨人の才能を見出す。生真面目な性格だが、滝巨人と堀内恒夫の深夜のバッティング特訓に付き合ってくれる面倒見の良さも持つ。モデルは実在の野球選手、王貞治。
堀内 恒夫 (ほりうち つねお)
読売ジャイアンツの投手。同じ投手として、滝巨人の教育係を務め、遠征先などでも寝食を共にしている。学校の宿題を手伝ったりすることもしばしば。ピッチャー返しの恐怖を克服する特訓や、バッティングの特訓なども行う。モデルは実在の野球選手、堀内恒夫。
張本 勲 (はりもと いさお)
読売ジャイアンツの選手。バッターとして首位打者を狙う位置にいるが、あくまで優先するべきはチームの優勝であることを語り、滝巨人にチームワークの心構えを悟らせる。モデルは実在の野球選手、張本勲。
吉田 孝司 (よしだ たかし)
読売ジャイアンツの捕手。滝巨人とバッテリーを組むことが多い。モデルは実在の野球選手、吉田孝司。
小林 繁 (こばやし しげる)
読売ジャイアンツの投手。滝巨人の同僚ピッチャーとして、彼とよく助け合う。モデルは実在の野球選手、小林繁。
杉下 茂 (すぎした しげる)
読売ジャイアンツのコーチ。長嶋監督を補佐する右腕的な存在。モデルは実在の野球選手、杉下茂。
田淵 幸一 (たぶち こういち)
阪神タイガースの捕手。強打者として滝巨人の前に立ちはだかるライバル。オールスター戦では、滝巨人とバッテリーを組んだ。モデルは実在の野球選手、田淵幸一。
掛布 雅之 (かけふ まさゆき)
阪神タイガースの選手。強打者だが、滝巨人の低めのストレートを苦手としている。モデルは実在の野球選手、掛布雅之。
ウィリー・デービス (うぃりーでーびす)
中日ドラゴンズの選手。大リーグ出身。滝巨人の投球時に癖を読み取り、それを試合に活用する。モデルは実在の野球選手、ウィリー・デービス。
別当 薫 (べっとう かおる)
大洋ホエールズの監督。滝巨人の快進撃対策として、ピッチャー返しで恐怖を植えつけるという作戦を行う。モデルは実在の野球選手、別当薫。
ロッド・カルー (ろっどかるー)
ミネソタツインズの選手。ハワイで滝巨人と出会い、バッティング勝負を挑む。モデルは実在の野球選手、ロッド・カルー。
野村 克也 (のむら かつや)
ロッテオリオンズの捕手。「御大」と呼ばれる強打者。オールスター戦、オープン戦などで滝巨人と対戦する。モデルは実在の野球選手、野村克也。