休日のガンマン

休日のガンマン

西部劇のガンマンになりきることができるテーマパークを舞台とした短編。現実を忘れて西部劇の世界に没入したいのに、没入しきることができない小市民の悲哀を描く。「ビッグコミック」1973年6月10日号に掲載された作品で、『藤子・F・不二雄異色短編集2 気楽に殺ろうよ』に収録されている。

正式名称
休日のガンマン
ふりがな
きゅうじつのがんまん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

無法者のジェシィ・ジェイムズは、ホテルを出て保安官との決闘に向かう。気取って格好をつけようとするジェイムズだが、拳銃を取り落とすなど言動がひどく間が抜けており、どうにも雰囲気が締まらない。実は、舞台は本当の西部開拓時代ではなく、西部劇の世界を忠実に再現したテーマパークで、ジェイムズは鈴木という男が仮装した姿だった。

登場人物・キャラクター

鈴木 (すずき)

若い男性。テーマパークにいる間は、無法者の「ジェシィ・ジェイムズ」を名乗り、仮装している。西部劇のガンマンのように格好良く振舞おうとするが、失敗して空回りばかりしている。喧嘩が好きで、決闘で6人も倒しているが、これはすべてテーマパークのスタッフを相手とした「仕込み」である。

郷田 (ごうだ)

中年の男性。テーマパークでは「ワイルド・ビル・ヒコック」を名乗っているが、自分でもその長い名前を覚えられていない。土地成金であり、やたらと札びらを撒いたり、セクハラじみた言動をとったりする下品な人物。テーマパーク内の酒場に居合わせた鈴木とトラブルになる。

川島 (かわしま)

鈴木の友人の若い男性。他の友人たちと3人でテーマパークを訪れており、偶然に鈴木と出会った。自分が西部劇の世界にいることを忘れて麻雀での貸しの話をし、場を興ざめさせてしまう。職業は銀行員で、得意先である郷田には頭が上がらない。

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