代打屋トーゴー

代打屋トーゴー

たかもちげんの代表作。1980年代の日本を舞台に、殺人と営利誘拐以外のありとあらゆる仕事を請け負う凄腕(すごうで)の「代打屋トーゴー」こと吉本大介の活躍を描いたハードボイルド活劇。会社ではうだつの上がらない昼行燈(ひるあんどん)と見下されている大介が、代打屋として活動しているあいだは無限の能力を発揮するという二面性のある設定で、コミカルな日常とハードボイルドな非日常の落差が楽しめる。「ビリヤード全日本チャンピオンが匙を投げた配置の球を落とす」「60階建ビルに仕掛けられた時限爆弾を発見、解除する」「ゲレンデに落としたコンタクトレンズを見つける」「座礁した8000トンの船を海に戻す」など、依頼の内容はバラエティーに富んでおり、トーゴーが無理難題な依頼に立ち向かう姿が見どころとなっている。また、1話完結が基本で、エピソードごとに登場する個性豊かな美女たちが物語に華を添えている。講談社「モーニング」1983年5号から連載の作品で、1990年に完結している。1994年にケイエスエスより実写版オリジナルビデオが発売され、吉本大介を古尾谷雅人が演じている。

正式名称
代打屋トーゴー
ふりがな
だいだやとーごー
作者
ジャンル
バトル
 
裏社会・アングラ
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

登場人物・キャラクター

吉本 大介 (よしもと だいすけ)

東京区役所土木課の職員を務める男性。その一方で、厄介事を代行するパーフェクト・ピンチ・フォロー・オフィスの所長「代打屋トーゴー」という二つの顔を持つ。昭和28年4月1日生まれで、年齢は31歳。怠惰で軽薄な性格ながら強靭な肉体の持ち主で、眼鏡をかけている。家計はつねに火の車で、何かと計算機を叩(たた)いている。区役所では勤務時間の8時間中1時間しか働かないことから「パアピン」と呼ばれているが、代打屋としては非常に有能。特筆すべきは学習能力で、依頼を受けた時点では能力に不足があっても、本を読んだり、その筋のエキスパートに教わったりして完璧に依頼を遂行する。プロ意識も高く、法を侵すこともあるが、最低限の倫理は弁(わきま)えており、殺人と営利誘拐は引き受けないと宣言している。なお、代打時は白スーツを身につけることが多く、フラワーホールの薔薇(ばら)の飾りはピッキングにも使用できる優れ物。ベッドでもそのテクニックを遺憾なく発揮し、代打屋として知り合った多くの女性を満足させている。代打時の愛車は左ハンドルのトヨタ2000GT。

世羅 淳子 (せら じゅんこ)

世羅法律事務所を営む弁護士の女性。愛称は「セーラ」。ミディアムヘアで、両耳にイヤリングを付け、コンサバティブな服装を好んでいる。気の強い性格でクールな雰囲気を漂わせており、言い寄ってくる男性にビンタを浴びせる場面も多い。「代打屋トーゴー」こと吉本大介からは「黙っていればかわいくてセクシー」と評されている。ある目的からトーゴーに深夜のドライブを依頼。これをきっかけにトーゴーと親しくなり、頻繁に依頼を持ち込むようになる。トーゴーのお目付け役として現場に同行する機会も多いが、彼の軽薄な態度に振り回されてばかりいる。トーゴーが懇意にする風俗店「ルンルン」の経営者にして従業員の女性、美鈴とは大学時代からの親友で、つながりが判明してからは、美鈴と二人でトーゴーをこき使っている。トーゴーに厳しく接する一方で、彼が留置場に放り込まれた際には、文句を言いながらも身元引受人として迎えに行くなど、面倒見のよさを見せる。

SHARE
EC
Amazon
logo