碧き青のアトポス

碧き青のアトポス

なんの変哲もない少年が、少女を守るために大人たちの陰謀と超古代文明が持つ謎の力に立ち向かっていく。海洋調査船の船員行方不明事件を発端に、海深くに沈んだ超古代文明の遺産をめぐる戦いと人々の思いを描く海洋SFバトル漫画。「月刊サンデー」2013年10月号から2017年3月号にかけて掲載された作品。

正式名称
碧き青のアトポス
ふりがな
あおきあおのあとぽす
作者
ジャンル
バトル
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概要・あらすじ

かんなぎの入港に立ち会った城原真都は、港で同じ学校の制服を着た少女・宇藤かがりと出会う。そこへ、海中から謎のバトルスーツをまとった男が現れる。かんなぎの船員だという、その男の話を聞く途中、真都らは男が持っていたパニのデータメモリを狙う複数の人物に襲われる。戦いの中で、かがりがパニと結合したことにより、彼らは否応なく戦いに巻き込まれていく。

登場人物・キャラクター

城原 真都 (しろはら まさと)

宇藤かがりと同じ中学に通う2年生の男子。事件に巻き込まれたかがりを守りたいという思いから、キィの鍵を探す日滝灰崇に同行を申し出た。戦いの中で、日滝が敵から奪った武殻を身に着けることになり、城原真都自身も戦いに身を投じていく。

宇藤 かがり (うとう かがり)

城原真都と同じ中学に通う女子。パニと結合したことにより、パニの依代となる巫女であることを意味する紋章が腹部に記された。現在行方不明になっている宇藤千瑛は兄にあたる。千瑛の失踪が原因で、現在は家族仲がうまくいっていないが、兄さえ帰ってくればもとに戻れると考えている。

パニ

プロトゥの遺産で、島の中枢制御体の端末ユニット。日滝灰崇が日本に持ち帰って来た。江永らからは「人工妖精」と呼ばれる。長髪の少女のような外見で、空が飛べたり電撃を放つなどの異能力を持っている。宇藤かがりと結合してしまい、分離するためには島へ行く必要がある。

日滝 灰崇 (ひたき はいたか)

かんなぎの乗員だった男性。実体は武羽相刻に雇われたプロトゥ調査団の監視役。プロトゥ到着後は、裏切った江永らのグループによって労働力として拘束されていたが、武殻とパニを持ち出して日本に逃げることに成功する。島の中枢AIに侵入した際、AIからキィの鍵探しを依頼された。

城原 真周 (しろはら まちか)

城原真都の姉。かんなぎの持ち主である海洋資源調査会社の社員。かんなぎの真の目的やプロトゥについては、日滝灰崇に聞かされるまで知らなかった。父親は武羽グループの会計士で、数年前に妻とともに事故死している。この件には不審な点が多く、城原真周は何か裏があるのではないかと考えている。

武羽 うらな (たけば うらな)

高飛車な女子中学生。武羽相刻の孫。ゴスロリ風のファッションを好んで身に着けている。江永らに殺された祖父の仇を討つために、城原真都らと行動をともにする。常にボディガードが複数ついているお嬢様で、財力だけでなく、行動力や調査力にも優れている。

唐碓 深斬 (からうす しんざん)

継見緋刻の父親。かんなぎに乗船していたプロトゥ調査団のトップ。船を占拠して島に乗り込み、武羽相刻の発見を横取りしようとしている。かんなぎの船員を島を復活させるための労働力として拘束するが、日滝灰崇に島の遺産の一部を奪われたうえ、脱走されてしまう。

継見 緋刻 (つぐみ ひとき)

城原真都のクラスにやって来た転校生の少年。真都とは、かんなぎの寄港の際にも会っていた。転校生として無邪気に真都に近づくが、実際は唐碓深斬の息子で、真都とは敵対する関係にある。しかし、江永に宇藤かがりとパニの融合を隠すなど、不可解な行動も見られる。武殻の力を存分に使いこなす手練れ。

芳桐 伊佐美 (よしきり いさみ)

プロトゥを統べていた王族の末裔の少女。しかし、父親が王族の末裔であることを信じていなかった。そのため、代々住んでいた土地から離れ、妻の名字を名乗って借金まみれの生活を送っていた。継見緋刻らから襲撃を受けて混乱し、守備に特化した王族の武殻を作動させてしまう。

宇藤 千瑛 (うとう ちあき)

宇藤かがりの兄。かんなぎに乗り込んでいた船員。武殻を操り、城原真都らと対立する。江永の組織内では「アーク」のコードネームで呼ばれている。死別した父親の跡を継いで島の研究を行う中で、江永らからの接触を受けた。父親がプロトゥの王族の血を引いており、島の血を引く人間として、宇藤千瑛自身には、島の力を受け継いで行使する権利があると主張する。

江永 (えなが)

武羽グループの一員の男性。武羽相刻とは考えを異にしており、唐碓深斬とともに、島の超古代遺産の横取りを目論んでいる。江永自身が島の調査の実験を握るために、武羽うらなを人質にとって、相刻に退陣と委任状への署名を要求する。

武羽 相刻 (たけば そうこく)

武羽うらなの祖父。一代で武羽グループを創り上げた実力者。武羽家を島の王族の末裔と主張し、遥か昔に日本に流れ着いた王族の末裔が記した古文書を頼りに、プロトゥ調査団を結成して調査に乗り出した。だが、調査団に不審の念を抱いており、日滝灰崇に監視を依頼していた。

場所

プロトゥ

1000年以上前に沈んだ島。超古代文明を持つ。太平洋の真ん中、深海2000mに位置している。高度な科学技術により、かつて太平洋に君臨していた。武殻やパニなどの特殊な遺産が多数眠っており、中枢制御体を起動させると、浮上や移動が可能になる。

その他キーワード

武殻 (たろあ)

プロトゥの遺産。水にメモリをひたすことにより、身にまとうことができる特殊なスーツ。人の力を何倍にもする力を持ち、深海の水圧にも耐えられるが、使いこなすには本人の体力や練度も必要。「天空を支える(ハイ=クラス)」や「大地を駆ける(ノーマル=クラス)」など、さまざまな種類があり、強さや力の特性が異なる。

キィの鍵 (きぃずきー)

プロトゥの中枢制御体にアクセスできる始動キー。中枢制御体へのアクセスが可能になれば、島は浮上してどこへでも移動することが可能になる。そのため、島の運命を左右するアイテムと言われる。かつて島の王族が持ち出し、その後、日本に流れ着いたため、日本にあると目されている。

かんなぎ

海洋資源調査会社の所持する海洋調査船。突然消息を絶ち、数日後に見つかったが、船員70人、調査員25人全員が行方不明となっていた。海賊に襲われたという噂が立ったものの、身代金要求もなかった。海上保安庁の調査でも何もわからず、結局、原因不明のまま船のみが返還されることになった。

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