あらすじ
女装して学校に通っている花岡まことは、ある日の放課後、匿名の手紙で呼び出しを受ける。また自分を女性だとカンちがいした後輩からの告白だろうと、まことが複雑な気持ちを抱えながらその場所に向かうと、そこに1年生の女子、蒼井咲が現れる。そしてまことは告白して来た咲に対し、自分が男性であることを打ち明ける。いつものように、驚かれて軽蔑されるだろうと覚悟していたまことだったが、咲は男バージョンも女バージョンもどちらも楽しめるなんて素晴らしいと、予想外の反応を見せる。
メディア化
テレビアニメ
2024年テレビアニメ化。7月4日よりフジテレビ「ノイタミナ」枠ほかにて放送。監督は柳伸亮、アニメーション制作はproject No.9。主人公の花岡まことを梅田修一朗、蒼井咲を関根明良、大我竜二を内田雄馬が演じる。
劇場版アニメ
2025年劇場アニメ化。2月14日より『映画 先輩はおとこのこ あめのち晴れ』のタイトルで公開。テレビアニメ版のスタッフ、キャストが続投する。
登場人物・キャラクター
花岡 まこと (はなおか まこと)
とある高校に通う2年生の男子。学校では女装をして過ごしている。幼い頃からかっこいいものよりもかわいいものに心惹(ひ)かれ、そのことをまことの母からは否定されながら育った。これまで恋愛経験がなく、花岡まこと自身も恋愛対象が男性なのか女性なのかわからずにいる。見た目は清楚(せいそ)な美少女で、男性だと知らない後輩女子から告白を受けることもある。まことが男性だと知ってからも変わらず恋心を抱く蒼井咲に対しては、どう向き合っていいのか戸惑いつつも、慕ってくれることに喜びを感じている。まこと自身が女装をしていることについて、周囲から否定的な視線を向けられることも多いが、まったく気にしていない。
蒼井 咲 (あおい さき)
花岡まことと同じ高校に通う1年生の女子。入学してから女装したまことに思いを寄せるようになり、彼が男性ということを知らずに恋に落ちた。気持ちが抑えきれずにまことに告白し、男性だと打ち明けられるものの、ますますまことに思いを募らせていく。小柄な体型で幼い顔立ちをしており、誰とでもなかよくなれる高いコミュニケーション能力を持つ。
大我 竜二 (たいが りゅうじ)
花岡まことと同じ高校に通う2年生の男子。まこととは幼稚園時代に出会い、それからは親友関係を築いている。なかなか本音を言えないまことにとって、唯一の理解者でもある。まことに対しては、大我竜二自身は友情だと思い込もうとしているが、実際には恋心のような感情を抱いている。一見するとぶっきらぼうで大雑把なタイプに見えるが、実際は繊細な性格で気遣いもできる。蒼井咲とはまことを巡るライバル関係ではあるものの、竜二自身の恋心についても相談できる特別な存在として親しくしている。まことからは「りゅーじ」と呼ばれている。
まことの母 (まことのはは)
花岡まことの母親。彼が女装をして高校生活を送っていることには気づいていない。厳格な性格ではないものの、男性は男性らしく振る舞うべきだと考えている。そのため、まことがかわいいものに興味を抱いていると知ると、男性なのにおかしいと否定的な態度を示した。蒼井咲を気に入っており、まことの彼女になって欲しいと考えている。
書誌情報
先輩はおとこのこ 9巻 一迅社
第7巻
(2023-11-24発行、 978-4758026093)
第8巻
(2024-04-01発行、 978-4758026741)
第9巻
(2024-07-25発行、 978-4758027342)