初恋モンスター

初恋モンスター

女子高生と小学生男児。2人のピュアな年の差恋愛と、周囲の恋愛模様をコミカルに描いたラブ・コメディ。講談社「ARIA」2013年3月号から2017年1月号まで連載。

正式名称
初恋モンスター
ふりがな
はつこいもんすたー
作者
ジャンル
ラブコメ
関連商品
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世界観

恋愛が題材。一目惚れ相手の高橋奏が実は小学生だったと知った女子高生、二階堂夏歩の受難の日々を描く。シュールなギャグが中心のラブ・コメディだが、年が離れているからこその恋愛の悩みを丁寧に描き、2人が悩みながら次第に心を通わせていく姿も大きな魅力。

作品誕生のいきさつ

本作『初恋モンスター』はこれまで主にボーイズラブ漫画を手掛けてきた日吉丸晃にとって、初のオリジナル少女漫画作品にあたる。そのため日吉丸はコミックスのおまけページで、「連載決定当初は、悪ふざけのようなノリで、軽い気持ちで書き始めた」と語っている。しかし連載が想像以上に長く続き、メディアミックス化もされたことで、漫画家として初体験尽くしの作品になったと喜びも語っている。

あらすじ

高校1年生の二階堂夏歩は生粋の箱入り娘だったが、内気な自分を変えて自立を目指すため、高校入学を機に一人暮らしを始めたばかり。しかし引っ越し初日、早速交通事故に遭いかけるというトラブルに見舞われてしまう。そんな彼女を救ったのは、謎の美少年、高橋奏。奏に一目ぼれした夏歩は勇気を出して想いを伝えるが、なんと彼はまだ小学5年生の子供だった。

コラボレーション

2016年6月から7月にかけて、期間限定ショップ『初恋モンスター PREMIUM SHOP in SHIBUYA』が、渋谷のマルイにオープンした。TVアニメ版の放送を記念した企画で、イベント限定のグッズや、一般発売に先駆けてグッズが販売された。店内には、パネルなどの展示物も置かれた。

メディアミックス

TVアニメ

2016年7月から、稲垣隆行が監督を手掛けるTVアニメ版が放送される。シリーズ構成を金杉弘子、キャラクターデザインを岡真里子が担当している。キャストは二階堂夏歩役を堀江由衣、高橋奏役を櫻井孝宏が演じる。

ドラマCD

2014年7月から、コミックスに付属する形でドラマCDが制作されている。キャストはTVアニメ版と共通で、二階堂夏歩役を堀江由衣、高橋奏役を櫻井孝宏が演じている。

インターネットラジオ

2016年7月から、テレビアニメ版の放送に合わせ、インターネットラジオ「音泉」でwebラジオ番組「で…俺のラジオだけど、どうする?」がスタートする。パーソナリティはレンレン役の蒼井翔太が務め、毎週ゲストが登場する。

登場人物・キャラクター

二階堂 夏歩 (にかいどう かほ)

アパート「華すみ荘」7号室に越してきた高校1年生の女子生徒。目の上で切りそろえた前髪に、腰まで伸ばした黒髪ストレートロングヘアをしている。小柄で可愛らしい容姿をしているが、非常に内気でネガティブな性格で、自分を変えるために一人暮らしを開始した。引っ越し初日に出会った高橋奏に一目惚れし、彼が小学生であることに衝撃を受けつつも仲を深めていく。 実家は北陸にある非常に裕福な家庭で、自分に近づく人間は皆お金や両親にすり寄ることが目的だと思い込んでいる。血液型はA型で、好きな食べ物は苺と茄子。

高橋 奏 (たかはし かなで)

二階堂夏歩の恋人で、竹(ちく)小学校5年1組に所属する男子児童。アパート「華すみ荘」の大家の息子でもある。銀髪に長身のとても小学生には見えない非常に美しい容姿の持ち主。夏歩の引っ越し初日に彼女が交通事故に遭いかけたのを助け、それをきっかけに夏歩に告白され、交際することになった。内面は年相応で、非常に純粋でマイペース。 突拍子もない行動も多いが、自分なりに誠実に夏歩と付き合っている。女性との接し方については、2年前に亡くした母親からの教えを忠実に守っている。得意科目は算数で、特技はマッサージ。血液型はA型で、好きな食べ物はチョコレート、西京焼き、卵。

多賀 敦史 (たが あつし)

アパート「華すみ荘」5号室に暮らす大学1年生の男子学生。学部は経済学部。淡い茶髪のストレートヘアに眼鏡をかけた、知的で親切な雰囲気の人物。しかし実際は非常に意地悪で、二階堂夏歩の卑屈な態度が気に食わないと因縁をつけては嫌がらせをする。一方で高橋奏のことは非常に大切に想っており、夏歩よりも自分の方が奏にふさわしいとすら考えている。 現在の奏と同年代の頃に母親を亡くしており、奏に自分を重ねているところがある。また、折り合いの悪い父親の再婚相手が夏歩に似ていると感じている。夏歩のみならず、女性全般が嫌い。血液型はB型で、好きな食べ物は豚肉。

篠原 耕太 (しのはら こうた)

アパート「華すみ荘」1号室に暮らす高校1年生の男子生徒。自分の容姿にコンプレックスがあり、ふんわりとした水色の髪の毛を、目が隠れるほど長く伸ばして顔を隠している。物静かで気弱な性格で、密かに二階堂夏歩に想いを寄せている。しかし、夏歩と高橋奏が交際を始めてしまったため、陰からひっそり夏歩を見守っていることが多い。 髪を上げると、非常に可愛らしい女性的な容姿をしていることから、長澤嵐に無理やり女装させられることもある。さらに、女装時の姿を野口一男に気に入られ、篠原耕太が男性であることを知らない彼に想いを寄せられてしまう。消極的な性格が災いしてか、女性経験はない。女装時の名前は「花子」。血液型はO型で、好きな食べ物はクリームシチュー。

横内 千秋 (よこうち ちあき)

アパート「華すみ荘」3号室に暮らす高校2年生の女子生徒。4号室に住む長澤嵐と交際している。眼鏡をかけ、目が隠れそうな長さの前髪に、肩につかない長さのボブヘアをしている。他人の恋愛模様に首を突っ込むのが好きで、高橋奏との付き合い方に悩む二階堂夏歩に助言することも多い。嵐のオタク趣味については、呆れつつも受け入れている。 高校では、女王様キャラクターとして知られている。林真冬とは仲が悪い。血液型はA型で、好きな食べ物はフルーツポンチとなめろう。

長澤 嵐 (ながさわ あらし)

アパート「華すみ荘」4号室に暮らす大学院1年生の男子学生。専攻は情報工学。金髪に、よく芸能人の名前が入ったTシャツを着ているのが特徴。重度のオタク趣味の持ち主で、部屋はキャラクターグッズで溢れている。特にフィギュアや、女装した少年、いわゆる「男の娘(おとこのこ)」が大好きで、お気に入りのキャラクターはレンレン。 「レンレンきゅん」と呼び、熱烈に応援している。血液型はO型で、好きな食べ物はキュウリと白玉。

林 真冬 (はやし まふゆ)

アパート「華すみ荘」6号室に暮らす高校2年生の女子生徒。大家の高橋修吾に想いを寄せている。胸の下まで伸ばしたロングヘアを大きな縦ロールにし、花の髪飾りで2つに結んでいる。おしとやかで可愛らしい雰囲気だが実際は気性が荒く、怒ると別人のように怖くなる。修吾を想うあまりの行き過ぎた行動が多く、周囲には変態扱いされている。 胸が大きいのが自慢。横内千秋とは仲が悪い。血液型はB型で、好きな食べ物は納豆とキムチ。

高橋 修吾 (たかはし しゅうご)

高橋奏の父親で、アパート「華すみ荘」の大家を務める中年の男性。眼鏡をかけ、前髪を真ん中で分けて長めの銀髪をハーフアップにしている。妻を亡くして以来、奏が自分の手に負えなくなってきているのを案じている。懐が深い穏やかな性格で、自分の下着などを拝借する林真冬に対しても、たしなめつつあまり怒ってはいない様子。 血液型はA型で、好きな食べ物はかにかまと「柿ピー」。

三宮 銀次郎 (さんのみや ぎんじろう)

高橋奏の友人で、竹(ちく)小学校5年1組に所属する男子児童。青みがかった緑色の髪の毛に眼鏡をかけ、奏同様長身の、とても小学生には見えない人物。知的で落ち着いた雰囲気に見えるが、UFOや宇宙人といったオカルトが大好きで、よく宇宙と交信している。実家は産婦人科医院を経営しており、銀次郎の将来の夢も産婦人科医。そのため銀次郎自身は女性を理解したいと思っているが、クラスメイトの女児たちには毛嫌いされている。 血液型はB型で、好きな食べ物は「ふえるわかめ」と「きのこの山」。

金子 十六 (かねこ とむ)

高橋奏の友人で、竹(ちく)小学校5年1組に所属する男子児童。赤毛のリーゼント風の髪型に特攻服を着ている。奏と三宮銀次郎同様、長身でとても小学生には見えない。実家は大家族で、22人家族での生活が「ビッグマミィ」というドキュメンタリー番組になっているほどの有名人。血液型はO型で、好きな食べ物は唐揚げとメンチカツとラムネ。

野口 一男 (のぐち かずお)

高橋奏の友人で、竹(ちく)小学校5年1組に所属する男子児童。群青色のストレートヘアの、気品溢れる財閥の御曹司。奏らに比べると容姿こそ年齢相応だが、容姿端麗で頭脳明晰なのに加え、沈着冷静で紳士的な性格から周囲に慕われている。当初は奏と二階堂夏歩の交際に反対していたが、次第に考えが変わり始める。クラスメイトの女児たちからは、「カズ様」と呼ばれている。 奏、三宮銀次郎、金子十六とは長い付き合いで、今でこそグループの中では最も小柄だが、小学校1年生の頃は一番身体が大きかった。水泳が苦手。血液型はA型で、好きな食べ物はもずく酢と、執事である枕崎宗光お手製のポテトチップス。

高橋 譲二 (たかはし じょうじ)

高橋奏のいとこで、小学6年生の男子児童。奏ら同様、長身で小学生とは思えない容姿をしている。前髪を上げて全開にし、髪をツンツンに立てている。焼けた肌と鮫歯、左目の下のほくろが特徴。関西弁で話す。大切にしていた「パチモンカード」を母親に捨てられたことにショックを受け、はるばる関西地方から東京都までやってきた。 その際に二階堂夏歩と知り合い、彼女を気に入り奏と決闘することになる。血液型はO型で、好きな食べ物は粉ものと「たけのこの里」。

枕崎 宗光 (まくらざき むねみつ)

野口一男の執事を務める若い男性。スーツを着て前髪を右寄りの位置で斜めに分け、眼鏡をかけている。一男には生後100日目から仕えており、彼についての綿密すぎる記録を残すなど、常軌を逸した深い愛情を注いでいる。血液型はAB型で、好きな食べ物は一男の好きな食べ物と、ところてん、さつま揚げ。

二階堂 大谷 (にかいどう だいこく)

二階堂夏歩の29歳の兄。腰まで伸ばしたストレートロングヘアをひとつにまとめ、軍服のような服装にお面をかぶっている。古風な、武士のような口調で話すのが特徴。夏歩を溺愛しており、彼女が家を去ってからはその理由がわからずふさぎ込んでいた。一時帰宅した夏歩が高橋奏と交際していることを知り、強く反対する。本来はアメリカ合衆国でこけしに関する仕事をしており、その関係で大量のこけしを所持している。 血液型はA型で、好きな食べ物はしらすとひじき。

深谷 雪 (ふかや ゆき)

高橋奏に想いを寄せる女子児童。奏たちと同じ、竹(ちく)小学校5年1組に所属している。眼鏡をかけ、長めの前髪に、胸のあたりまで伸ばしたストレートロングヘアを低い位置で2つに結んでいる。異性に対する理想が高く、容姿重視。奏にラブレターを送るが、それをクラス全員に知られてしまう。しかし、それ以後もめげずにアプローチを続けている。

山口・R・シゲル (やまぐち・ろーらんど・しげる)

高橋奏らが所属する、竹(ちく)小学校5年1組を担任する男性教師で29歳。頭に段ボールを被り、神父服を着ている。神の導きにより日本で教師を始めたと語っており、片言で話す。普段は穏やかな雰囲気だが段ボールを脱ぐと別人のように恐ろしくなり、その姿は篠原耕太に「多賀さん2号」と評されている。二階堂大谷とは大学からの付き合い。

貞子 (さだこ)

高橋奏の日記に登場する謎の存在。名前から女性と推測されている。二階堂夏歩が奏の日記を盗み見てしまったことがきっかけで、奏と親しい関係であることが発覚する。奏自身は友人と主張しており、夏歩にも会わせたいと語っている。しかし日記の記述からはとても友人関係に思えず、夏歩は不安を募らせる。のちに、奏とは意外な関係であることが発覚する。

金子 十五華 (かねこ いこか)

金子十六の兄。長身で小学生に見えない弟とは対照的に、小柄で可愛らしい容姿をしている。父親譲りの冷静かつ知的な性格で、両親の結婚経緯にも辛辣な見解を述べる。難しい言葉を用いて話すことが多いため、十六はあまり十五華の言うことが理解できていない。

上沼 みつ子 (かみぬま みつこ)

竹(ちく)小学校5年2組の担任女性教師。年齢は30歳。前髪を斜めに分け、腰まで伸ばした長い髪の毛を三つ編みにしている。口元のほくろが特徴。下校時刻に校内を見回り、生徒に下校を促していたところを高橋譲二に見初められる。年齢よりも若々しく美しいため、「美魔女」を自称している。

場所

華すみ荘 (かすみそう)

二階堂夏歩が引っ越してきたアパートのこと。8部屋の個室に加え、大家である高橋家の部屋と台所、食堂、浴室がある。台所は出入り自由だが、冷蔵庫に入れたものには持ち主の名前を記入し、他人のものを勝手に食べるのは禁止されている。食堂では大家である高橋修吾の作る料理が振る舞われ、外食等で欠席する場合は事前に連絡するのがルール。 浴室は扉のタイムテーブルに利用したい時間を申請して利用する。玄関の掃除は当番制で、住人皆で行う。

その他キーワード

レンレン

「アイドルカスタマーズ」という作中作品に登場する男性キャラクター。長澤嵐の大のお気に入りで、嵐の部屋には無数のグッズがある。ショートカットヘアに、首に縞々のマフラーを巻き、うさぎの耳のようなリボンカチューシャを着用。女性もののセーラー服を着て、縞々のニーソックスを履いていることから女性に見えるが、いわゆる女装した可愛らしい少年の「男の娘(おとこのこ)」。 双子の弟の「リンリン」がいる。

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