概要・あらすじ
ランスウッド伯爵夫人主催の舞踏会。貧乏伯爵令嬢であるグレイス・クレオールは、アンセル・ラングドンから「一目惚(ぼ)れだ」と告白される。アンセルは国王陛下の甥(おい)であり、社交界で誰もが振り返るオーデル公爵である。とても信じられないことであったが、翌日にはグレイスの実家に大量の花が贈られ、1週間後にアンセルの姉と弟に紹介された。そしてその数日後、グレイスはアンセルから正式なプロポーズを受けたのだ。アンセルの婚約者となったグレイスは公爵家に招かれ、夢のような数週間を過ごした。結婚を3日後に控えた夜、グレイスは、ウォルターという人物から「公爵家に就くべきは自分である」という怪文書が、連日届いていたことを知る。そして、アンセルが「このまま彼女と結婚することになったら最悪だ」と話しているのを立ち聞きしてしまった。ショックを受けたグレイスは、とぼとぼと自室に戻る。公爵家の衰退を願う犯人にとって、今回の結婚話は衝撃であろう。子供でもできれば公爵家はますます安泰になるわけだ。そこで、グレイスとの結婚を世間に知らせ、犯人が事件を起こしたところを捕まえるつもりなのではないだろうか。つまり、自分の役目は、公爵様が望む結婚相手ではなくて「囮」なのだ。そう結論づけたグレイスは、涙を流しながらもある決意をする。それは、囮として自分の役目をまっとうすること。グレイスは犯人をおびき出して捕まえるため、侍女ミリィとともに、ある作戦を実行に移した。
登場人物・キャラクター
グレイス・クレオール
ハートウェル伯爵令嬢。麦わら色の髪と灰色の瞳が特徴。気が強く、思ったことをすぐ口に出すタイプで、両親からは「しっかり者で節約家」と評されている。ランスウッド伯爵夫人主催の舞踏会で、オーデル公爵のアンセル・ラングドンに告白され、彼の婚約者になる。
アンセル・ラングドン
ラングドン家子息のオーデル公爵。グレイス・クレオールの婚約者。長身で、漆黒の髪とダークブルーの瞳が特徴のイケメン。グレイスに一目惚れし、彼女との婚約を決める。グレイスを妬んだ社交界の連中が、あまりにもひどい噂をするため、「彼女の借金の肩代わりと引き換えに、彼女を妻に迎えた」という噓の噂を流すことを計画。その結果、グレイスに誤解されてしまう。
クレジット
- 原作
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千石 かのん
- キャラクター原案
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八美☆わん
書誌情報
一目惚れと言われたのに実は囮だと知った伯爵令嬢の三日間 5巻 一迅社〈ZERO-SUMコミックス〉
第1巻
(2021-06-28発行、 978-4758036245)
第4巻
(2023-08-31発行、 978-4758039208)
第5巻
(2024-06-28発行、 978-4758085373)