あらすじ
第1巻
魔王討伐パーティの主戦力として戦っていたアルガは、仲間の協力もあってなんとか魔王に致命傷を与えることに成功する。しかしトドメの一撃は、今まで後ろで偉そうに命令していただけのジリュウが刺し、魔王を倒した手柄もジリュウに奪われてしまう。アルガは王都に帰還後、ジリュウに不満をぶつけると、逆上したジリュウから騎士団を差し向けられて命を狙われてしまう。ジリュウが自分のことを利用していた事実に気づいたアルガは、王都を脱出して小さな田舎町のコルンに逃げ延びる。そしてコルンで出会った少女のルノの勧めで、冒険者組合に所属して木の実の収集や草刈りなど、戦闘とは無縁の生活を始める。これまでとは真逆の生活だったため、最初はとまどいや失敗ばっかりだったが、ルノやコルンをはじめとする住人のサポートもあって、アルガはコルンでの生活になじんでいくのだった。
登場人物・キャラクター
アルガ
田舎町のコルンに住む男性。木の実の収集や草刈りといった、誰もやらない仕事をこなして生計を立てており、周囲から「木の実男」と呼ばれることもある。【勇者】の紋章を回転させた謎の紋章を所持している。小さい頃からコミュニケーションを取ることが苦手で、素顔で目を合わせて会話することができないため、全身を甲冑で覆っている。元はジリュウと共に魔王を討伐したメンバーの一人だったが、手柄を横取りされたうえに命を狙われており、王都から田舎町のコルンに逃亡する。お尋ね者となってしまったため、コルンでは目立たないように正体を隠して生活している。
ジリュウ
魔王を倒した英雄の男性。【勇者】の紋章を所持している。人当たりがよく、王族をはじめとする王都の人間からは絶大の信頼を得ているが、実際は野心家で嫉妬深く、自分が第一の自己中心的な考えの持ち主。小さい頃から知っているアルガを、言葉巧みに騙して魔王討伐の戦力として使い、周囲にはアルガのことを「勇者の力で出現させた自分の分身体」と説明してアルガの戦果をすべて自分の手柄にしている。魔王討伐後はアルガのことが邪魔になったため、専属の騎士団を差し向けて抹殺しようとする。
ルノ
田舎町のコルンで冒険者組合の受付を務める少女。【受付師】の紋章を所持している。アルガがコルンに着いて初めて出会った人物。初対面のアルガにも親切丁寧に接するなど優しい性格で、コルンの住人からも信頼されている。実家はコルン唯一の宿屋で、泊まる場所のないアルガに部屋を提供する。つねに兜をかぶっているアルガの顔が気になり、あの手この手で顔を見ようと画策する。
クー
アルガが木の実を収集している時に出会った幼い子供。所持している紋章は不明。相手の心を読むことのできる特殊能力を持ち、その意味もわからずに口にしてしまう。コルンとは別の町の出身だが、アルガといっしょにコルンにやって来たため、ルノの実家である宿屋で暮らすことになる。
ボードン
田舎町のコルンの冒険者組合に所属している男性。【戦士】の紋章を所持している。気さくな性格で、新参のアルガにも気軽に話し掛ける。冒険者組合からは魔物退治の依頼を受けることが多い。
組合長
田舎町のコルンの冒険者組合で長を務める老年女性。【地術師】の紋章を所持している。口が悪く、周囲に横暴な態度を取ることが多い。貴重品である魔核を横流しして私腹を肥やしている。
ダーシュ
田舎町のコルンの冒険者組合に所属している男性。【盗賊】の紋章を所持している。熟練度は一ツ星で、戦闘能力も高い。自分より下の者には高圧的な態度で接し、それはアルガに対しても同様ながら、直接対決ではアルガに何もできずに敗北する。
その他キーワード
紋章
世界を創造した神によってすべての者に与えられた証。「神の紋章」とも呼ばれる。それぞれの才能に応じて生まれながら胸元に刻印され、紋章の形によって、その人物の人生の方向性が決まる。
クレジット
- 原作
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赤丈 聖
- キャラクター原案
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ユウナラ
- SHARE
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- EC
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