概要・あらすじ
ある日、自他共に認めるザコキャラのアルシャは、なぜか勇者として選ばれてしまう。一方魔王は、ある日突然玉座で目覚めると、それまでの記憶の一切を失ってしまっていた。魔王はとりあえず、自分の敵となる勇者を偵察するために自分の分身を送り込んだものの、勇者であるアルシャのあまりの弱さに驚いてしまい、気づくとなぜか、マオという妖精の姿で勇者の冒険に協力してしまうのだった。
登場人物・キャラクター
アルシャ
首に変なアザがあるだけで、特に不思議な力を持つているわけでもないのに、いきなり勇者に選ばれてしまった少年。最弱のネズミ型魔物1匹を相手に苦戦するほど頼りない。加えて、手に入れた聖剣を一振りで割ってしまったり、その行動も勇者らしくない。マオと別れた後、姉さんに付き従い、剣の修行を始めるが結果はかんばしくない。
魔王 (まおう)
300年前、勇者によって討伐された魔王の生まれ変わり。過去の記憶を失っているがその力は健在で、何かするたびに自分の力に驚いている。平和に過ごすため、自らの分身をマオという使い魔として、現代の勇者であるアルシャのもとへと遣わした。心優しい性格で、どうにか魔王と勇者の戦いを終わらせようと行動を起こす。
マオ
アルシャを導く妖精。身長は人間の5分の1ほどしかないが、睨みつけるだけで魔物を退散させるだけの力を持っている。その正体は魔王の分身。アルシャと別れた後、ニッカと行動を共にしながら、魔王と勇者、世界についてを知るために旅をしている。
記録係 (きろくがかり)
魔王の側近で、骸骨のような外見の魔物。記録係をしている割に忘れっぽく、思い出せないことがあると頭を取り外し振り始める。エッチなことが大好きで、ことあるごとに下ネタを挟んできたり、妖精族のパンチラを見てテンションを上げたりしている。
ニッカ
人型の魔物の女性。人間の作った料理に目がなく、趣味は食べ歩き。美味しい食事ができる店が載っている地図を作るために人間の世界をうろついている。魔物の知り合いが多く、街を歩いていれば知り合いと出会うほど。
ジェントル
人型の魔物の男性。パンツとネクタイしか着用していない特徴的な格好で、普段は魔王城の通路でポージングをしながら待機している。魔物の中ではかなり高ランクの存在であり、魔王に次ぐ強さを誇る。
モグラ
ダンジョンの地下20階で暮らしているドラゴン。地下の穴の中で暮らしているため、自分をモグラだと思っている。他の魔物と接する機会が少なく、会話に飢えている。パイが大好物で美味いパイがあると聞くとついつい遠出してしまう。
フィベネット
人型の魔物の女性。先代の魔王に踏んだり、ひっぱたいてもらっていた。そうした経験から現在の魔王に対しても自分を踏んでくれるよう懇願している。植物を自在に操る能力を持っており、テンションが上がるとフィベネットの周囲に花が咲き乱れる。
姉さん (ねえさん)
剣士の女性。アルシャとの初対面の時は「剣士その1」を自称していたが、アルシャが弟子入りした際に「姉さん」と呼ぶように命令する。何かとクセのある性格だが剣の腕は確かで、数体の魔物を一瞬で倒すだけの戦闘力を持つ。
タカさん
鷹型の魔物。頭にパンツを装着しており、かぶるのに適した至高のパンツを探して日々全国を飛び回っている。顔が広く、多くの魔物や妖精とも面識がある。他の魔物や種族に頼まれ、荷物を配達をすることもある。その場合の報酬は常にパンツを要求してくる。
シート
情報屋を営む、人型の魔物の男性。情報通ではあるが、どんなことでも知っているというわけではなく、そこを突っこまれるとヘコんでしまう。魔王に借りを作ろうとしたり、言動が何かと腹黒い感じだが、それほど悪い魔物でもない。
ミナ
人型の魔物の女性。初代の魔王と同じ頃から魔物として活動しており、すでに数百年を生きているが、本人は「永遠の18歳」を自称している。長い時を生きているだけあって、魔王と勇者の関係や妖精族などの他の種族についての知識も豊富。料理が得意。
長老 (ちょうろう)
妖精族の長老を務める女性。自由奔放で自分勝手な妖精族を束ねるコツは「いうこと聞かないとおやつ抜き」が一番と語る。世界のことや、魔王と勇者の関係などについて詳しく知っており、ミナとは旧知の仲。アルシャと魔王の戦いを終わらせるため、魔王に協力する。
ニャム
身体は人型の猫の頭をしている魔物で、語尾に「ニャ」を付けて話す。人間を皆殺しにして新しい魔王になるために行動している。中途半端に知恵を持っており、好戦的で自信過剰。しかし自信の割に実力は伴っておらず、一般人に苦戦する程度の能力しか持っていない。