概要・あらすじ
人類誕生以前の太古の地球を舞台に、大自然の激しい変動と向き合い、進化や絶滅を繰り返しながら生き抜いてきた、逞しくそして愉快な動物たちの物語。クマの冬眠はなぜ始まったのか? ウマが早く走れるのはなぜなのか? 厳しい生存競争を生き抜くために発達していった固有の能力を探っていく。
登場人物・キャラクター
マカイドロゥス
『原獣事典』に登場する動物。約200万年前の北米大陸西部で当時の最大で最強の肉食類。後のサーベルタイガーの初期のもの。最強だが、力任せで足が遅いのでいつも狩りに苦労している。
アグリオテリウム
『原獣事典』に登場する動物。約200万年前の北アメリカで生息したクマ属の初期のもの。イヌ科からクマ科への進化の過程にあり、哺乳類が大型化に向かう時期の生物。まだ冬眠がうまくいかなくて苦労している。
マンムーサス・トロゴンテリィ
『原獣事典』に登場する動物。約50万年前のヨーロッパ中部に生息した。肩高4,5メートル、かつて存在したゾウ類のなかで最大で、ステップマンモスといわれる。毛長マンモスの先祖にあたる。
フォロラルコス
『原獣事典』に登場する動物。約2000万年前の南アメリカに生息。パタゴニアの草原には存在しなかった大型の食肉類のかわりの役割をはたした。510万年前の鮮新世になると、北アメリカに侵入するほど繁栄した。
プリオヒップス
『原獣事典』に登場する動物。約1000万年前の北アメリカの草原に生息。1本指の脚を最初にもったウマ類で(第3指の中指だけが発達したもの)、ウマの祖先にあたる。走る能力を開花させていった。
メガテリウム
『原獣事典』に登場する動物。約100万年前の南アメリカの森林地帯に生息。地上棲のオオナマケモノのメガテリウムは、貧歯目(ひんしもく)では最大の動物で、体長6メートルにも及ぶ。きわめて愚鈍で、夜行性である。
パレオマストドン
『原獣事典』に登場する動物。約3500万年前の北アフリカのエジプトに生息。マストドン類の最初のもので、肩高わずか1.2~1.5メートルしかなく、最小の長鼻類のひとつである。インドゾウの直系の先祖にあたる。
プロトケトゥス
『原獣事典』に登場する動物。約4000万年前の北アフリカ、エジプトの海に生息。体長1.5メートル、もっとも初期のクジラ類でハクジラ類の先祖にあたる。海で遊泳生活を営むが、その呼吸法はアザラシやアシカに近い。
キノディクチス
『原獣事典』に登場する動物。約3800万年前の北アメリカに生息。小型のイヌ・イタチのようなもので夜行性。その後の食肉類のすべての系統の出発点にもっとも近い動物。
パレオトラグス
『原獣事典』に登場する動物。約1200万年前のユーラシア、アフリカに分布。森林で生活するキリンの祖先的動物である。肩高1.7メートルほどで、キリンほど大きくはなく、その体型は現存のオカピに似ている。
プロガノケリス
『原獣事典』に登場する動物。約2億年前の北アメリカに生息。これまで知られている最古のカメ。カメ類のあらゆる基本的特性を既に備えていたが、首をひき入れる能力はまだ獲得していない。
メソサイオン
『原獣事典』に登場する動物。約3000万年前の北アフリカ、ユーラシアに生息。イヌの原始的なもので、胴長で脚は短いが、脚の骨格から、走り回るというイヌ本来の特徴が発達していった。
ラマピテクス
『原獣事典』に登場する動物。約1200万年前のアフリカに生息。身長1.2メートル、体重36kgほどのラマピテクスは、人類直系の先祖であり、不完全ではあるが、直立歩行をはじめた最初の霊長類ヒト科である。
場所
太古の地球 (たいこのちきゅう)
恐竜の生息した約2億5000年前の中生代三畳紀から、人類直系の先祖の誕生する6500万年前より始まる新世代を舞台としている。