概要・あらすじ
地球を死の星へと変えてしまった人類は宇宙に移住を始めた。地球(テラ)を守るため、コンピュータによる徹底した生命管理が行われており、子どもは試験管から産まれ、血縁のない両親に育てられる。14歳になると成人検査によって洗脳され、他の場所へ移住させられているが、その過程で産まれる超能力者はミュウと呼ばれ殺されてしまう。
逃亡したミュウたちは集いいつか地球へ帰ることを望んでいた。
登場人物・キャラクター
ジョミー・マーキス・シン
育英都市アタラクシア出身で、潜在的に能力を持つミュウ。過去の記憶を消し洗脳する成人検査の最中にミュウたちに助けられ、新しい長ソルジャー・シンとなる。その強いESP能力で仲間たちを率いて、コンピュータが支配し、人類がミュウを迫害する地球(テラ)を目指す。
キース・アニアン
宇宙ステーションE-1077 在住。ステーション高い知能を持ち、最高機密機関の一端に配属されるメンバーズ・エリートに選出された。ジョミー・マーキス・シンの最大のライバルで、ミュウの前に立ちはだかる。フィシスの卵子から産まれ、彼女と同じ記憶を持つ遺伝子上の実子。
ソルジャー・ブルー
ミュウの中でもっとも長寿で、その長を務めていたが、自分の寿命を悟り、次の長としてジョミー・マーキス・シンを見出す。ジョミー・マーキス・シンにすべての記憶と彼の意思を託し亡くなった。
トォニィ
惑星ナスカで、母体から産まれた初めての子ども。3歳の時、事件により昏睡状態に陥るが、目覚めたときには12歳の肉体に成長し、その後も著しい成長を続けた。強力なESP能力を持ち、ジョミー・マーキス・シンを尊敬しグラン・パと呼んでいる。アルテラと想い合っている。
フィシス
床まで届く長い金髪を持つ美少女。盲目のミュウで、予知能力に優れた占い師。占いはターフルを使って行われソルジャー・ブルーに続いてジョミー・マーキス・シンに未来の提言を行っている。
ジョナ・マツカ
ミュウであることを隠して人間社会で暮らしていたが、キース・アニアンに見抜かれ、彼の片腕として働くことになる。控えめで大人しい性格で、キース・アニアンに虐げられていたが、トォニィに襲われたキース・アニアンをかばって死亡する。
セキ・レイ・シロエ
育英都市エネルゲイア出身で、キース・アニアンと同じステーションに在住していた。キース・アニアンに激しいライバル意識を燃やし、彼の出生にまつわる真実を調べ上げ、保安部に捕えられた。
サム・ヒューストン
ジョミー・マーキス・シンの幼なじみで、アタラクシアではガキ大将だった。ステーションではキース・アニアンの親友。ジョミー・マーキス・シンを思い出したことで記憶を消され、そのショックで幼児退行を起こした。
スウェナ
キース・アニアンの同級生で、エリートコースに所属する少女。宙港の技士と恋に落ち、エリートコースから外れて普通人(コモン)としての生活を習得するため、ステーションから去った。
リオ
ジョミー・マーキス・シンが初めて接したミュウで、後に片腕となる。大人しく誠実な性格で、言語障害を持つため、テレパシーで会話する。
キャプテン・ハーレイ
宇宙船の船長で、ソルジャー・ブルーと共に地球へ戻る準備をしてきたミュウの長老の1人。一般的には若く見えるミュウだが、外見は壮年の男性。ジョミー・マーキス・シンを支え、右腕として活躍する。
ゼル機関長
宇宙船の機関長で、ソルジャー・ブルーと共に地球へ戻る準備をしてきたミュウの長老の1人。ジョミー・マーキス・シンを次期ソルジャーにすることを反対していた。一般的には若く見えるミュウだが、外見は長老と呼ぶにふさわしい老人の姿をしている。
エラ女史
ソルジャー・ブルーと共に地球へ戻る準備をしてきた長老の一人。ミュウの長老の中で唯一の女性だが、骨太で中性的な外見をしている。
アルフレート
フィシスに仕えるアンドロイド。
カリナ
本人たっての希望によりミュウの中では初めて妊娠・出産をした女性。惑星ナスカでトォニィを産む。ジョミー・マーキス・シンを敬愛している。
アルテラ
惑星ナスカで妊娠により母親の胎内から産まれたミュウの1人。戦いを嫌い、ジョミー・マーキス・シンに不信感を抱いている。強力な思念派が使える。トォニィと想い合っている。
タキオン
惑星ナスカで妊娠により母親の胎内から産まれたミュウの1人。高い知能と強力な知念派を持つ。
ツェーレン
惑星ナスカで妊娠により母親の胎内から産まれたミュウの1人。
ペスタチオ
惑星ナスカで妊娠により母親の胎内から産まれたミュウの1人。強力なESP能力を持つ。
なきネズミ
『地球へ…』に登場する動物。火星で捕獲飼育される新種の小動物。ごくわずかながら感応力を持ち、それを中継することができる。見た目は、タヌキに似た顔で、リスのようなしっぽを持つ。
集団・組織
ミュウ
『地球へ…』に登場する人種。超能力を持つ人を指す。ミュウは迫害の対象で、成人検査で能力が発覚した子どもは抹殺されてしまう。
場所
アタラクシア
『地球へ…』の舞台のひとつ。目覚めの日を迎える子供たちを育てるための育英都市で、主人公ジョミー・マーキス・シンが14歳になるまで両親と暮らしていた。都市のはずれにある山を超えた向こう側に行くことは禁止されているが、その先は平野が続いている。
ナスカ
『地球へ…』の舞台のひとつ。ミュウたちが占領した惑星。赤くて大きな太陽がふたつある星。ここで妊娠により母親の胎内から7人のミュウが産まれた。
その他キーワード
コンピュータ・テラ
『地球へ…』に登場するマグマの流れを変えることが出来るコンピュータ。グランドマザーが破壊されたときに現れる。
グランドマザー
『地球へ…』に登場するコンピュータ。地球で全人類を統治している。
テラズ・ナンバー5
『地球へ…』に登場するコンピュータで、世界に9機あるテラズ・ナンバーのひとつ。ガラス球の頭部を持つ埴輪のような形をしている。育成都市アタラクシアで成人検査を担当する。テレパシー能力を持つ。
マザー・イライザ
『地球へ…』に登場する巨大コンピュータ。E-1077 ステーションのマザーコンピュータで、エリートたちの精神分析、カウンセリングを行い、洗脳している。
目覚めの日
『地球へ…』に登場する設定。子どもたちはみな成人検査の日まで養父母に育てられる。検査後、それぞれの能力に合わせて社会の中に散っていくが、その日のことを指す。
成人検査
『地球へ…』に登場する設定。子どもたちはみな養父母に育てられ、ある日成人検査を受けて記憶をコントロールされ、養父母の元から旅立っていく。