四季崎姉妹はあばかれたい

四季崎姉妹はあばかれたい

探偵業を営む山田太郎は、バナナの皮で足を滑らせて転倒して帰らぬ人となるが、同日同時刻に家の階段から落ちて意識不明となった四季崎つくしの体の中に山田の魂が入り、転生することになる。つくしとして日常を送ることになった山田は、彼の事故に疑問を抱き、真相を探るために弟を溺愛する三人の姉たち、四季崎ゆり、四季崎もみじ、四季崎ひなぎくと共に生活しながら捜査を始める。転生した探偵が、一人の少年の遺志に報いるため、距離が異常な近さでアプローチしてくる姉たちからの誘惑に翻弄されながら、真相解明に奔走する姿を描いた謎解きエロコメディ。「週刊ヤングジャンプ」2022年1号から掲載の作品。

正式名称
四季崎姉妹はあばかれたい
ふりがな
しきさきしまいはあばかれたい
作者
ジャンル
転生
 
ハーレム
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社)
巻数
既刊5巻
関連商品
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あらすじ

転生

探偵業を営む山田太郎は、有能な探偵として業界では有名だったが、かなりドジでそそっかしい一面があり、同僚からは尊敬され、慕われながらもつねに心配もされる立場にあった。7月24日、そんな同僚たちからの心配が現実のものとなってしまう。山田はその日、請け負っていた事件が解決したことで、同僚と打ち上げしたあと、その翌日に変わり果てた姿で発見される。死因はバナナの皮で足を滑らせ転倒したことによるもの。突然の信じられない死に方に、同僚たちは動揺を隠せない。そんな中、病院のベッドの上でこの報道を目にした少年、四季崎つくしがいた。つくしは同じく7月24日に自宅の階段から落下し、病院に運ばれたまま丸一日意識のない状態が続いていたが、ようやく目を覚ましたところだった。見覚えのない相手から聞き覚えのない名前で呼び起こされ、つくしが手鏡で自分の姿を確認すると、そこにはまだ幼さが残る見知らぬ少年の顔が映し出されていた。状況を把握することができずに混乱する中、テレビから自分の訃報が流れていることに気づく。そこで山田は、自分が前日にバナナの皮で足を滑らせて死亡した事実を知ることになる。そして山田の魂が、つくしという少年の体内に入り、転生したのだと理解する。山田は冷静さを取り戻しながら、探偵としての力をフルに活用して現状の把握に努める。そして山田は、自分がつくしではないことを感づかれないように平静を装いつつ、つくしの人格や三人の姉、四季崎ゆり四季崎もみじ四季崎ひなぎくとの日頃の関係性などを探り始める。というのも山田の推理によれば、つくしは三人の姉の誰かに殺害された可能性が高く、山田はそれを体に残ったつくしの魂の断片から敏感に感じ取ったからだった。そして、無念を晴らしてほしいというつくしの魂の叫びを受け取った山田は、彼の死の真相解明に向けて動き出す。

ハーレム

バナナの皮で足を滑らせて死亡した山田太郎は、四季崎つくしに転生して三人の姉、四季崎ゆり四季崎もみじ四季崎ひなぎくと暮らし始めた。つくしの記憶がまったくない山田は、つくしの死の真相を暴くため、三姉妹それぞれと密に接触し、殺害に至る動機や事件当日のアリバイについて探ることにする。だが、家族としてつねに距離感が近く、無防備でエロティックな姉たちに囲まれた日々は、女性経験に乏しい山田にとって刺激が強すぎた。姉たちの豊満な胸が集中の妨げになり、探偵としての思考能力を存分に発揮することができない状況が続く。それでも調査を続けていると、三人それぞれに不審な点があることが明らかになる。粘り強く調査を続けていくうちに、もみじについては無実を確信するも、ゆりとひなぎくについては依然として疑わしい点が解明されないまま。さらに、クラスメイトで幼なじみのあかりの出現により、つくしのスマートフォンの存在が明らかになる。しかし、入院以来スマートフォンの行方(ゆくえ)はわからないままになっており、その捜索を開始するが、その間も山田はつねに危険ととなり合わせの日常を過ごすことになる。そんな状況の中、山田はつくしとして三人の姉たちから異常なほど距離感の近い猛烈なアプローチを受け続け、理性を保つのに必死となる。そして、ゆりから突然渡されたつくしのスマートフォンを手にした山田は、これまでの調査とスマートフォンの中身から、重大な事実に気づくのだった。

登場人物・キャラクター

山田 太郎 (やまだ たろう)

「山田探偵事務所」で探偵業を営む男性。年齢は29歳。業界では有能な探偵として知られており、同じ事務所の同僚からも師匠として慕われていた。基本的に仕事人間で、「依頼主の心に安息を」を信条に日々仕事に取り組んでいた。だが、仕事以外は無頓着で、無精ひげにボサボサの髪型をしている。ただ唯一、仕事終わりに食べるラーメンが大好物。なんでも器用にこなすように見えて、実はかなりの天然。食事をすればシャツを汚したり水をこぼしたり、歩けば電柱にぶつかったりと、仕事以外はかなり心もとない。そのため、同僚たちからはいつかバナナの皮に足を滑らせて死ぬのではないかと、冗談紛れに心配されることもあった。そんな周囲の心配が実現する形となり、7月25日、頭から血を流して死亡しているのが発見された。前日、同僚たちとの打ち上げの帰り道に、路上にあったバナナの皮で足を滑らせたことが原因と見られている。それを知ったのは病院のベッドの上で、目が覚めると自分は四季崎つくしになっていた。山田太郎が亡くなったのと同じ日の同時刻に階段から落下したつくしの肉体に、山田の魂が入ったのではないかと推測した。さらに、つくしの肉体にわずかに残ったつくし本人の魂の断片から、無念を晴らして欲しいというメッセージを受け取り、つくしが亡くなった原因を突き止めようと調査を始める。不自然な状況から、つくしは三姉妹の四季崎ゆり、四季崎もみじ、四季崎ひなぎくの誰かに殺害された可能性が高いと考えている。女性経験が乏しいため、三人とは家族として距離感が近くなりがちなうえ、何かと無防備に巨乳をくっつけてくるため、なかなか推理がまとまらずに苦慮している。

四季崎 つくし (しきさき つくし)

四季崎ゆり、四季崎もみじ、四季崎ひなぎくの弟。年齢は14歳。7月24日に行われた14歳の誕生日会のあと、階段から落下してケガを負った。深夜に発見され病院に運ばれたが、丸一日意識不明の状態となる。翌日、目を覚ますが、四季崎つくしであったはずの自分の肉体には山田太郎の魂が入っており、つくし本人はその際に亡くなったと考えられている。三姉妹からは日常的に溺愛されているが、つくしが事故に遭った際の不自然な状況を山田に気づかせるかのように、自分が事故にあったのではなく殺されそうになったことを魂で山田に訴えかけた。ちなみに、階段から落下したことによる目立った外傷は、側頭部打撲と左前腕骨幹部骨折のみで、不自然と思わざるを得ない状況にあった。自宅の部屋はもみじと相部屋で、三姉妹からは「つっくん」と呼ばれている。ひそかに思いを寄せる相手がいるらしい。

四季崎 ゆり (しきさき ゆり)

四季崎家の長女で、四季崎つくしの姉。山田太郎の見立てによれば、年齢は25歳前後。腰まで伸びたストレートのロングヘアにしている。巨乳の持ち主で、背中には大きめの傷跡がある。両親を亡くし、現在はつくしと妹の四季崎もみじ、四季崎ひなぎくと四人で暮らしている。母性が強いしっかり者ながら低血圧気味で、朝起きたばかりの時はぼーっとしている。事故が起きた7月24日は仕事が終わって帰宅し、部屋でのんびりしようとしていたところ、もみじの叫び声が聞こえたと証言している。つくしが救急車で運ばれたあとは、つくしをもみじに任せ、ひなぎくと共に病院へと向かった。つくしに対しては、日頃から過剰すぎるほどの愛情を注いでいる。また、自宅の自室のドアには世界屈指の高性能錠が取りつけられている。実は東大卒のキャリア組の警察官で、女性ながら史上最年少で警視に昇進したエリート中のエリート。犯罪行為に並々ならぬ憎悪と抜群の推理力の持ち主で、犯罪者は即断罪して徹底的に冷徹に接する。その美貌から「警視庁のいばら姫」との異名を持ち、庁内にファンクラブも存在するほどの人気がある。

四季崎 もみじ (しきさき もみじ)

四季崎家の次女で、四季崎つくしの姉。山田太郎の見立てによれば、年齢は20歳前後。ショートボブヘアで、森ガール風のファッションを身にまとっている。食欲旺盛で食べた物の栄養すべてが、胸に蓄えられているかのような巨乳の持ち主。両親を亡くし、現在はつくしと姉の四季崎ゆり、妹の四季崎ひなぎくと四人で暮らしている。事故が起きた7月24日、階段下で倒れていたつくしを最初に見つけた第一発見者。その後、救急車で病院に運ばれたつくしに付き添った。事故当時は台所でラーメンを食べていたが、廊下の方から大きな物音がしたため扉を開けたところ、倒れているつくしを発見したと証言している。しかし、これは虚偽の証言であることがのちに判明する。実は趣味で漫画を描いており、事故当時はつくしに原稿作業を手伝ってもらっていた。メイドの恋物語の執筆に必要な卑猥(ひわい)な格好をしていたこともあり、羞恥心からウソをついてしまう。つくしに対しては姉弟愛を超えた倒錯した愛情を抱いている。いつも小声で存在感は薄いが、つくしがゆりと話している時は話を遮るかのように食い気味に割り込んでくることが多い。麺類が好き。

四季崎 ひなぎく (しきさき ひなぎく)

四季崎家の三女で、四季崎つくしの姉。山田太郎の見立てによれば、年齢は17歳前後。二人の姉と同様に巨乳で、抜群のプロポーションに均整の取れた無駄のない筋肉を誇る。まるで一流の競技選手のような肉体で、金髪で軽薄な印象の見た目とのギャップが激しい。両親を亡くし、現在はつくしと姉の四季崎ゆり、四季崎もみじと四人で暮らしている。大雑把な性格ながら、野性的に勘が鋭い。階段から落下してケガを負ってからのつくしに対して、今までと違う違和感のようなものを感じている。事故が起きた7月24日は、テレビで人気のドラマ「恋よ乙かれさまでした」を見ていたと証言しているが、のちにつくしとケンカしたことが明るみになり、まだ隠し事がある様子。つくしが救急車で運ばれたあとは、ゆりと共に病院に向かった。つくしに対しては、過剰すぎるほどの愛情を注いでいる。また、中学時代は競泳選手として名をはせ、その美貌からファッションモデルとしても活躍していた。

あかり

四季崎つくしと同じ中学校に通うクラスメイトの女子。つくしとは幼なじみで、四季崎ゆり、四季崎もみじ、四季崎ひなぎくとも親しい関係。現在は水泳部に所属しており、部活のOBであるひなぎくをリスペクトしている。明朗活発なスポーツ少女ながら、口癖が昭和レトロ風で使う言葉も古臭い。つくしのことを人畜無害と表現していたが、最近エロに目覚めたという事実を知り、わかりやすくショックを受ける。

書誌情報

四季崎姉妹はあばかれたい 5巻 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉

第1巻

(2022-04-19発行、 978-4088922768)

第2巻

(2022-07-19発行、 978-4088923758)

第3巻

(2022-10-19発行、 978-4088924656)

第4巻

(2023-02-17発行、 978-4088925714)

第5巻

(2023-06-19発行、 978-4088926599)

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