概要・あらすじ
天保6年(1835年)年11月、土佐の郷士の家に生まれた坂本龍馬は、日本一の剣客を目ざして江戸に上る。ペリーの黒船来航や大老井伊直弼暗殺など、日本中が騒然とする中で脱藩、佐久間象山の思想や勝海舟の先進的な考えを受け開眼する。急展開する世情をうけて坂本龍馬は、薩長連合、亀山社中の結成、船中八策の考案など、未来を見据えた政策や事業を成し遂げていく。
登場人物・キャラクター
坂本 龍馬 (さかもと りょうま)
実在の歴史上の人物、坂本龍馬がモデル。天保6年(1835年)年11月、土佐の郷士の家に生まれる。日本一の剣客を目ざして江戸に上り北辰一刀流千葉道場(通称小千葉)に入門し、頭角を現す。日本中が騒然とする中で、血気にはやる面々とは一線を画しながら日本の行く末を模索し、勝海舟の先進的な考えを受け開眼する。 薩長連合の仲介、亀山社中の結成、船中八策の考案、大政奉還など、未来を見据えた政策や事業を成し遂げていく。
坂本 乙女 (さかもと おとめ)
実在の歴史上の人物、坂本乙女がモデル。龍馬(坂本龍馬)の3歳上の姉。大柄な女性で、武芸にも秀でており「お仁王様」と呼ばれていた。母の坂本幸が亡くなった後は、母代わりとなる。幼少の頃泣き虫だった龍馬を厳しく鍛え、父から不用者といわれていた龍馬に大きな期待をかけていた。
桂 小五郎 (かつら こごろう)
実在の歴史上の人物、木戸孝允がモデル。「木鶏」と名乗って北辰一刀流千葉道場(通称小千葉)に道場破りに現れ、坂本龍馬と互角の勝負をする。後に倒幕の志士となり、高杉晋作と共に長州藩の実権を握る。坂本龍馬の仲介によって薩摩藩の西郷隆盛らと会談し、薩長連合を成立させた。
岡上 新輔 (おかのうえ しんすけ)
実在の歴史上の人物、岡上樹庵がモデル。土佐藩の典医。坂本乙女と結婚し、坂本龍馬の義兄となる。帰郷した龍馬に、今後は諸藩が開国と攘夷の2派に分かれることを予言し、諸藩の情勢を知る必要を説く。龍馬は彼を嫌っていたが、将来を見据えた話に感服する。
河田 小龍 (かわだ しょうりょう)
実在の歴史上の人物、河田小龍がモデル。土佐藩に住む狩野派の画家。岡上新輔の紹介で坂本龍馬と会う。ジョン万次郎から西洋の事情を聞き、自ら考案した富国策を龍馬に説く。
梅田 梅太郎 (うめだ うめたろう)
北辰一刀流千葉道場(通称小千葉)で坂本龍馬と共に剣を学んでいる。血の気が多く、国難を憂い小千葉を去るが、押し込み強盗などをして食いつないでいた。後に勤王思想に目覚め、京都で志士として活動を始め中心人物となる。しかし密偵として使っていた妹の梅田竹乃が、井伊直弼の懐刀、長野主膳の妾となったことから、同志達から命を狙われ、坂本龍馬を頼って土佐に流れてくる。
武市 半平太 (たけち はんぺいた)
実在の歴史上の人物、武市半平太がモデル。土佐藩の郷士。江戸で長州の久坂玄瑞・桂小五郎・高杉晋作、薩摩の樺山三円らと交わり、勤王思想に目覚める。倒幕のために土佐勤王党を結成し、親戚筋の坂本龍馬も加盟させる。藩は不用と考える龍馬らに対し、土佐藩を挙げて勤王で統一させることを重視する。 土佐藩の重臣、吉田東洋が暗殺して藩論を転換させた後、京都で門人の岡田以蔵らを使って開国派の公卿や武士を次々に暗殺する。
千葉 重太郎 (ちば じゅうたろう)
実在の歴史上の人物、千葉重太郎がモデル。父の千葉定吉の跡を継ぎ、北辰一刀流千葉道場(通称小千葉)の道場主となる。共に剣を学んだ坂本龍馬と親しく、彼が 土佐藩を脱藩すると道場で匿った。幕臣の勝海舟が西洋にかぶれていると怒り、龍馬と共に斬りに向かう。
千葉 佐那 (ちば さな)
実在の歴史上の人物、千葉さな子がモデル。北辰一刀流千葉道場(通称小千葉)の道場主、千葉定吉の娘。父の門弟である坂本龍馬に恋をしている。土佐藩を脱藩した龍馬を兄の千葉重太郎と共に道場で匿った。
勝 海舟 (かつ かいしゅう)
実在の歴史上の人物、勝海舟がモデル。江戸幕府の海軍奉行並を務める幕臣。アメリカに渡った経験があり、諸国と日本の国力の差を痛感している。自らを斬りに来た千葉重太郎と坂本龍馬に日本のとるべき道を説き、坂本龍馬を心服させる。海防や貿易を重視し、 江戸幕府に神戸海軍操練所の設置を建言し、その塾頭に龍馬を据えた。
楢崎 龍 (ならさき りょう)
実在の歴史上の人物、楢崎龍がモデル。京都の医師、楢崎将作の娘。梅田梅太郎を追って京都を訪れた坂本龍馬と出会う。父の楢崎将作が安政の大獄で捕らえられ病死した後、家は没落するが、再会した龍馬の世話で宿屋の寺田屋で働くようになる。その後、龍馬の妻となった。
西郷 隆盛 (さいごう たかもり)
実在の歴史上の人物、西郷隆盛がモデル。薩摩藩の実力者で長州征伐軍の参謀となる。勝海舟、坂本龍馬との会談の後、武力を使うことなく長州を恭順させる。その後、龍馬の仲介によって長州の桂小五郎らと会い薩長連合を成立させた。
後藤 象二郎 (ごとう しょうじろう)
実在の歴史上の人物、後藤象二郎がモデル。土佐藩の藩士で参政の要職にある。叔父の吉田東洋を暗殺した土佐勤王党の武市半平太らを処刑する。薩摩・長州が力を増す中で土佐藩の遅れを痛感し、坂本龍馬に協力を要請。龍馬の発案した大政奉還を実現させるために奔走する。