概要・あらすじ
祖母・夏目レイコが残した「友人帳」を手にしたことが切っ掛けで、様々な妖怪と関わる事になった夏目貴志。友人や大切な人が増え、妖怪との関わりにもすっかり馴染みだした彼にとって、その力ゆえに周囲から理解されなかった過去とどう向き合うのか。
そして、妖怪を冷酷に扱う的場一門の存在と向き合い、夏目は何を思うのか。
登場人物・キャラクター
夏目 貴志 (なつめ たかし)
幼くして両親を亡くして親戚中をたらい回しにされ、妖怪が見える力のために気味悪がられていたため、人と深く関わることを恐れがちな高校生だが、友人帳をきっかけに様々な妖怪や人と関わることで、その絆を大事に守りたいと思うようになっていく。 祖母・夏目レイコゆずりの強い妖力を持ち、パンチだけで妖怪を退散させてしまうことも。
夏目レイコ (なつめ れいこ)
若くして亡くなった夏目貴志の祖母で、その美貌と高い妖力で妖怪達から一目置かれていたが、逆に人からは嫌われていたらしい。妖怪達に勝負を仕掛けては名前を奪って、友人帳を作りあげた。若い頃の容姿は夏目貴志に似ているらしく、レイコの死を知らない妖怪が夏目をレイコと間違えることもある。
藤原夫妻 (ふじわらふさい)
夫の滋とその妻である塔子からなる一組の夫婦。親戚中をたらい回しにされていた夏目貴志をひきとり、まだ遠慮が見える彼を温かく見守る心優しい二人で、夏目の父方の親戚にあたる。夏目も二人を大事に思っており、妖怪による害が及びそうになると何をおいても守るべく奮闘する。
西村 悟 (にしむら さとる)
夏目貴志のクラスメートで、ノリが良くちょっとミーハーな性格。北本篤史と同様に、夏目にとって大事な友人の一人。
柊 (ひいらぎ)
一つ目の鬼のような面を付けた女性型の妖怪で、名取周一の式として仕え慕っている。口調は辛辣ながらも夏目貴志のことも気に掛けており、彼の力になることも。
名取 周一 (なとり しゅういち)
人気俳優として世間に知られているが、実は妖祓いの家に生まれた祓い人。夏目貴志と同様に妖怪を見ることができるため、彼の理解者として力になることが多い。皮膚にヤモリの形をしたアザのような妖怪が憑いており、左足以外の部分を常に動き回っている。
北本 篤史 (きたもと あつし)
夏目貴志のクラスメートで、人を見る目があるしっかり者。夏目にとって、妖怪のことを抜きで付きあいができる大事な友人の一人。
多軌 透 (たき とおる)
夏目貴志と同学年の女の子で、祖父から教わった「姿写しの陣」を地面に描くことで、そこに入った妖怪の姿を見ることができる。そのためにある事件に巻き込まれるが、夏目とニャンコ先生に助けられたことで、彼の力を知る良き理解者の一人となる。 かわいいものに出会うと心乱れる性格で、ニャンコ先生を見つけると抱きしめずにはいられないほどの大ファン。
笹田 純 (ささだ じゅん)
夏目のクラスの学級委員長で優等生の眼鏡っ娘。ある出来事をきっかけに、夏目貴志には妖怪が見えるのではないかと思い、何かと行動を共にしたがる。
田沼 要 (たぬま かなめ)
夏目貴志の同級生で、地元のお寺の息子。その環境のせいか、夏目ほどではないが妖怪の存在を感じとる力を持っている。それがきっかけで夏目の秘密を知り、彼にとって同じ気持ちを分かち合える初めての友人となる。
的場 静司 (まとば せいじ)
妖祓い・的場一門の頭首。普段は穏やかで愛想よく見えるが、人にも妖怪にも容赦が無く、仕事の遂行のためなら自分の式に犠牲が出ても構わないと考えている。着物姿に番傘を差していることが多く、髪で隠れている右目は眼帯で更に隠されている。
子狐 (こぎつね)
母親を亡くし天涯孤独な狐の妖怪の子ども。他の妖怪にいじめられている所を夏目貴志に助けられて以来、彼を慕っている。力が弱く自力で人間に化けることができないが、時折夏目に会いに人里まで来ることも。
七瀬 (ななせ)
妖祓い・的場一門の秘書を務める初老の女性。妖怪を危険なものと考えており、自分に使える式となった妖怪も手ひどく扱う冷酷な一面も。
ニャンコ先生 (にゃんこせんせい)
本来は優美で雄々しい姿の「斑(まだら)」という獣型の妖怪だったが、長年招き猫に封じ込められていたために、太った三毛猫の姿に馴染んでしまう。友人帳を奪うために夏目を襲うが、夏目が死んだら友人帳を貰うという約束をした事で彼の用心棒になる。 いざと言う時は斑の姿に戻り戦うが、普段は夏目の飼い猫として呑んだり食ったりの日々を送っている。
クレジット
原作
夏目友人帳 (なつめゆうじんちょう)
夏目貴志が用心棒の妖怪斑(ニャンコ先生)と共に、祖母のレイコが遺した友人帳をめぐる事件に振り回されていく物語。友人帳に関わった妖怪たちの思いが時に叙情的に、時に人間ドラマとして語られるのも魅力となって... 関連ページ:夏目友人帳