多羅尾伴内 :七つの顔をもつ男

多羅尾伴内 :七つの顔をもつ男

「七つの顔の男」と呼ばれた変装の名人で老探偵・多羅尾伴内こと藤村大造が、その名を紙袋順平に託す。二代目多羅尾伴内となった紙袋順平が、正義と真実の使徒として名推理を働かせる作品。片岡知恵蔵主演の映画の原作は比佐芳武。本シリーズには小池一夫が原作に加わり、作画を石森章太郎が担当した。

正式名称
多羅尾伴内 :七つの顔をもつ男
原作者
比佐芳武
作画
原作
ジャンル
推理・ミステリー
レーベル
道草文庫(スタジオ・シップ)
巻数
全4巻
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概要・あらすじ

「七つの顔の男」として活躍した名探偵・多羅尾伴内こと藤村大造は、自分の後継者として紙袋順平を得る。二代目といくつか協力して事件を解決した後、一代目は殺し屋の凶弾に倒れて命を落とす。二代目藤村大造の名も継いで、正義と真実の使徒として、多くの犯罪を解決に導いていく。

登場人物・キャラクター

藤村 大造

七つの顔をもつ男として活躍した探偵。白髪は後退しており、歯も何本かなくなっている老人。年老いて住処を失い、家財道具を唯一の財産であるロールスロイスに詰め込んで、ツアー企画を旅行社に売りながら、細々と探偵を続けてきたという。限界が近いため、跡継ぎを探していた。紙袋順平に心酔して強引に二代目を継がせる。 ただ、「ある時は片目の運転手、ある時は外国航路の船員~、しかしてその実体は正義と真実の使徒」という決めゼリフは自己顕示欲そのものだと紙袋から禁じられた。暴力団の抗争に絡んで、密造銃の取引を妨害しようとする抗争相手の雇った殺し屋の確保を二代目たちと画策したが、目論見が外れて殺害されてしまう。

紙袋 順平

古びた教会・広場の家に住む青年。敷地と畑を開放し、居場所のない人間が暮らせる「みんなの広場」にしている。深夜営業のスーパーマーケットなども経営。不良グループも教会に来るが、人の道を外れないように規約を守らせている。不良グループのリーダー白鷺百代を愛している。 ガンマニアでJ.S.C.(ジャパン・シューティング・クラブ)の拳銃試射ツアーに参加して、その言動が藤村大造に気に入られる。藤村からの執拗な二代目襲名要請を拒否したが、百代の偽装誘拐の罠にかかって襲名。だが、「ある時は片目の運転手~しかしその実体は正義と真実の使徒」の決めゼリフだけは、自己顕示でしかないと拒絶。 一代目の使用も封じた。だが、一代目の壮絶な死に全てを継承。以降、藤村大造の名前と、彼の決めゼリフも使うようになる。

白鷺 百代

チリチリパーマの髪の少女。千人の子分を抱える関東スケバン連合の総番。紙袋順平とは好き合っていて、結婚はしていないものの広場の家で同居している。料理もうまく、家事はしっかりこなす。順平が多羅尾伴内を襲名したため、関東スケバン連合の総番として迷惑をかけないために別れる覚悟を固めている。 学校にも通っているらしい。

金田一 撃

オールバックの髪の生え際がVの字で、一房まとまって後ろ肉向きに立っている。鼻は四角く顎が割れていてメガネをかけた警視庁の警部。多羅尾伴内に殺人現場をうろうろされるのが気に入らない。文句を言いつつも、その働きを認めている。

鬼沢 源次郎

いつも帽子をかぶって、サングラスにマスクをしていて素顔を知る人はいない。人を殺すのが3度の飯より好きな血も涙もない殺し屋。帽子の中に殺した人間の数を黒いハートで描いているという。九州の暴力団児玉組に雇われ、東京の暴力団明和会による九州野島組への密造銃輸送の阻止と明和会の明神親分の抹殺を依頼された。 児玉組に入った、女子高生を利用した密造銃輸送の情報から、新幹線で移動中の明神を拉致。銃の輸送を中止させようと、銃で左脚を吹き飛ばし、さらに左腕も撃ち抜いた。だが、その明神は一代目の変装で、警官隊の増援を待つ時間稼ぎをしていた。 一代目の命と引き換えに逮捕された。

宇田川 一太

オールバックで脳天の髪がやや明るい色をしている警視庁の若い刑事。金田一撃警部の下で働いている。父も刑事で一代目の親友だったという。そのため、多羅尾伴内を尊敬しており、その発言をいちいちメモしている。多羅尾伴内が好きすぎるため、金田一から同行することを許されている。

美津

ショートボブに切れ長の目をした女子高生。額に蛇の髪飾りをしていてクレオパトラを思わせる容貌。関西スケバン連合の総番。生きたマムシを毒も抜かずにペットにしている。酒で酔わせているとのこと。関東スケバン連合との抗争を止めに来た紙袋順平が気に入り、白鷺百代と恋のライバルとなる。

多羅尾 伴内

丸顔で丸い鼻に顎まで伸ばした口髭で丸いメガネの中年男性。かつて「片目の魔王」や「33の足跡」「21の指紋」といった事件で活躍した名探偵。変装が得意で、丸顔の中年男性も変装のひとつ。片目の運転手、外国航路の船員、大富豪、キザな中年紳士が定番の変装。二丁拳銃を操り、真実を暴く。

集団・組織

関東スケバン連合

『多羅尾伴内 :七つの顔をもつ男』に登場する組織。千人のスケバンが配下の巨大組織。総番は白鷺百代。関西スケバン連合と対立している。カブトムシの養殖で稼いでいる関西スケバン連合が販路拡大と飼育場確保のために、東京の多摩フィールド・アスレチック買収に動いて一触即発となった。紙袋順平が間に入り、フィールド・アスレチックを虫の広場として、関西スケバン連合が事業主体となって、管理を関東スケバン連合に任せ、収益を分けることで決着。

場所

広場の家

広大な敷地を持つ古びた教会。紙袋順平の父である牧師が、訪れる人が自由に使ってよいと開放した。敷地には畑や牧場もある。広場にはティーピーと呼ばれるテントが並んでいて、そこに寝泊まりする人も多い。教会内部には10条の規約が貼られていて、誤った道に進まないよう戒めている。祭壇には紙袋順平の父の写真が掲げられいて、一代目の写真も死後に掲げられた。

クレジット

原作

比佐芳武

書誌情報

多羅尾伴内 全4巻 スタジオ・シップ〈道草文庫〉 完結

第1巻

(1997年12月発行、 978-4883157662)

第2巻

(1997年12月発行、 978-4883157679)

第3巻

(1997年12月発行、 978-4883157686)

第4巻

(1997年12月発行、 978-4883157693)

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