名探偵Mr.カタギリ

名探偵Mr.カタギリ

私立探偵の青年の縦横無尽な活躍と、さまざまな状況下での人間関係や謎を描くミステリー作品。コミックスでは、各話のあいだにおまけコーナーとして、主人公による推理講座が設けられている。「週刊少年マガジン」1986年第44号から1988年第17号にかけて不定期に掲載された。

正式名称
名探偵Mr.カタギリ
ふりがな
めいたんていみすたーかたぎり
作者
ジャンル
推理・ミステリー
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概要・あらすじ

綺麗な女性に目がない片桐正人は、私立探偵を生業とする青年。美女に頼まれると断れない性格が災いしてか、時に犯罪の片棒を担がされそうになったり、さらには自ら犯罪に手を染めたりと、どんな仕事でも請け負ってしまう。弱者を食い物にしようとする強請(ゆすり)だろうと、ドームに仕掛けられた爆弾の処理だろうと、どんな依頼もその卓越した技術と発想力で解決へと導いていく片桐だった。

ある日、舞い込んだ依頼の裏には、天才的犯罪者として知られる教授の姿があった。これまで一度として悪事の証拠を残さなかった教授を相手に、片桐は渾身の知恵比べを挑む。

登場人物・キャラクター

片桐 正人 (かたぎり まさと)

前髪を横分けにしたハンサムな青年私立探偵。年齢は22歳。身長175cm、体重64kg。変装と腹話術の天才で、マスターのメイクの腕が加われば、女性にも違和感なく変装できる。また縄抜けも得意としている。好みの女性を見かけると声を掛けずにいられない軟派な性格で、時にストーカーまがいの行動を取ってしまうことがある。依頼された案件を達成するためなら、犯罪の片棒を担ぐこともあるが、基本的に悪事を働くことはない。 探偵を名乗ってはいるものの、純粋な推理よりは相手を欺いて裏をかくような仕掛け作りを得意とするため、マスターや菊池なみ子からは詐欺師扱いされることがある。

マスター

喫茶店「綺麗」の主人。富士額の短髪と口髭が特徴の男性。年齢は28歳。喫茶店を経営するかたわら、片桐正人の仕事の相棒としても活動している。その内容は、変装しての現地潜入や逃走手段の確保など多岐にわたる。特にメイク技術は卓越しており、自分だけでなく他人を変装させることもできる。相棒としての仕事料はもらっていないが、片桐がツケで飲み食いすることが多いため、その分の金額はしばしば回収している。

菊池 なみこ (きくち なみこ)

とある会社の専務令嬢。黒い長髪にヘアバンドを付けた女子高校生。ヴァイオリンを習っているが、その腕前は未熟。学校の美術教師に彫刻のモデルを頼まれた際、裸の写真を撮影されて脅迫を受けるようになり、片桐正人に助けを求めた。片桐とマスターの協力で写真のネガを奪還、教師の悪事を暴くことに成功すると、以降は2人がいる喫茶店「綺麗」に頻繁に通うようになる。 片桐とは何度も2人で出掛けており、異性として気になっているものの、その軟派な性格に悩んでもいる。

小野寺 蘭 (おのでら らん)

女詐欺師の美少女。パーマがかった茶髪のショートカットの髪型をした19歳。結婚詐欺などを中心に詐欺を働く。盗品を売りさばくために、ブラックマーケットにも出入りしている。コレクターが所有する高価な金魚を盗み出そうと、片桐正人に偽の依頼を持ち込むが、真相を見抜いた片桐に逆に出し抜かれてしまう。その後、片桐に執着するようになり、隙あらば復讐しようとしている。

教授 (ぷろふぇっさー)

天才的犯罪者の男性。オールバックの白髪にモノクルをかけ、すらりとした体型と紳士的な物腰をしている。迷宮入りした複数の事件の容疑者でありながら、決定的証拠を残さず、1つの逮捕歴もないという。配当金目当てに騎手の子供を誘拐し、八百長を要求するが、あと一歩のところを片桐正人の計略によって阻止され、生涯唯一の敗北を喫した。 それ以降、片桐へのリターンマッチを計画している。

坪内 栄 (つぼうち さかえ)

悪徳画商の男性。蛙のような顔をした恰幅の良い中年。贋作を売りつけては大金を騙し取っている。とある女性に真作を売ると見せかけて、贋作を売ったことで悪事が露見し、片桐正人に狙われることになった。身分を偽って近づいて来た片桐を詐欺師だと見抜き、一時は警察に引き渡した。実はその警察もマスターの変装した姿であり、証拠品の提出という形で結果的に真作を回収されてしまう。

高野 美浦 (たかの みほ)

長髪を1つの三つ編みにまとめた少女。年齢は18歳。藤見雄太郎が経営する病院で、妹が違法な移植手術の犠牲になったため、その仇討ちを片桐正人に依頼した。藤見の悪事を暴くため、病院に看護師として潜入するなど積極的な性格。事件解決後は妹とともに喫茶店「綺麗」を訪れるようになり、菊池なみ子とも親しくなる。

藤見 雄太郎 (ふじみ ゆうたろう)

藤見病院の院長の男性。口ひげをたくわえた白髪の中年。理事長である弟の藤見春樹と共謀して、健康な患者からも無理やりに腎臓を摘出し、アメリカの臓器売買人に流しては私腹を肥やしていた。高野美浦の依頼によって潜入した片桐正人を捕らえ、腎臓を回収しようとするが、裏をかかれて弟の春樹の身体を傷つけてしまうことになった。

尾崎 和音 (おざき かずね)

天才ヴァイオリニストの青年。前髪を七三分けにした爽やかな雰囲気。悪徳ブローカーが参加する競売で出品されたストラディヴァリウスを確実に競り落とすため、片桐正人に依頼をもちかける。その真の狙いは、依頼中の事故を装ってストラディヴァリウスと保険金を一挙に得ることだった。競売から帰宅途中の片桐を変装して強襲し、ストラディヴァリウスを奪うが、ヴァイオリニスト特有の痣(あざ)から片桐に正体を見破られた。

星野 ひとみ (ほしの ひとみ)

現役のアイドルの若い女性。整った顔立ちと長髪、太い眉をしている。出演する映画の撮影中、監督が転落事故で重傷を負い、その容疑者にされる。無実を証明するための調査を片桐正人に依頼するが、その狙いは真犯人である婚約者の俳優と共謀して、お互いのアリバイをねつ造することだった。真相に気づいた片桐の追及を躱(かわ)せず、共犯者として逮捕された。

小森 義家 (こもり よしいえ)

20年前に逮捕された大怪盗の男性。禿げ上がった頭頂部に、長い眉毛と口髭が特徴の老人。大胆不敵かつ神出鬼没な手口から「こうもり男爵」とも呼ばれた。出所の間近、小森義家の孫の依頼を受けて刑務所に忍び込んだ片桐正人と、騙し合いの勝負を展開。この際、片桐に出し抜かれたことをきっかけに、彼に一目を置くようになった。金庫破りの天才で、かつて難攻不落とされた大金庫をも突破した経験がある。

森脇 智恵 (もりわき ともえ)

有名なファッションデザイナーの女性。前髪を短く切りそろえ、茶髪にパーマをかけている。森脇柾の母親。CGを取り入れたデザイン手法で人気を博し、ニューヨークやパリといった大都市でのファッションショーを開催するまでになった。ところが突如としてハッカーから、真作デザインの流出をネタに脅迫を受けるようなった。その犯人を特定するため、片桐正人に調査を依頼する。

森脇 柾 (もりわき まさき)

森脇智恵の小学6年生の息子。大きな瞳をした黒髪の少年。天才的な頭脳の持ち主で、ゲーム感覚でハッキングを行うことがあるが、根は子供らしく素直な性格。仕事に忙殺され、自分の話を聞いてくれない母親に不満を抱いている。家では1人でいることが多いため、話し相手として「ハロー」という名前のオウムを飼育している。

高倉 伸彦 (たかくら のぶひこ)

結婚詐欺の常習犯の男性。涼しげな顔立ちをした美青年。経歴を偽って富裕層の娘をそそのかしては駆け落ちし、親元からの送金を横取りしていた。依頼を受け、その正体を暴こうとした片桐正人により、ターゲットの前での自白を誘導され、逮捕された。経歴を詐称する際に元パイロットという肩書きをよく利用しており、航空機の操縦にはそれなりの知識がある。

早乙女 かほり (さおとめ かほり)

美術大学の1年生の女性。ショートボブの髪型をしている。裕福な家柄だが父親は他界しており、後妻である義理の母とメイドと一緒に暮らしている。かつては姉も同居していたが、1人の男性を巡って三角関係になり、その男性が早乙女かほりを選んだため、姉は失踪してしまった。最近になって、姉が串刺しになるという不吉な夢を繰り返し見るようになり、不安を抑えきれずに片桐正人に相談した。

八雲 菜摘 (やぐも なつみ)

大手銀行に勤めている女性。黒髪で眼鏡をかけている。街で声をかけてきた男に睡眠薬を飲まされ、猥褻な映像を撮影されてしまう。そのテープを取り戻すために、架空口座に3000万円の入金をしてしまった。罪の意識から自殺を図ったところを、通りがかった片桐正人と菊池なみこに介抱され、すべてを解決するために、脅迫相手の男をも巻き込んだ銀行強盗を提案される。

神崎 (かんざき)

製薬会社の研究員の男性。大きな黒縁の眼鏡をかけている。所属していた研究所で自分が軽んじられていることに腹を立て、ガンの特効薬に関する研究データを盗み出し、ライバル会社に持ち込んだ。研究元のチームに先んじて学会で発表するため、スーパーコンピュータによる研究データの解析を急ぐが、依頼により潜入した片桐正人に邪魔をされてしまう。

上野 昌剛 (うえの まさたけ)

芸能プロダクションの社長を務める男性。七三にわけた髪に眼鏡をかけ、団子鼻をしている。年齢は40歳。タレントとしてスカウトした女性に、レッスン料や衣装代と称して金銭を要求し、私腹を肥やしていた。ある日、被害女性の弟に自宅で立てこもり事件を起こされ、身代金として3000万円を要求される。取り戻すことを前提に一時的に身代金を支払った上野だったが、犯人側に協力した片桐正人によって持ち逃げされてしまった。

安藤 里佳子 (あんどう りかこ)

長い黒髪の女子高校生。頭の左右にリボンを付けている。考古学が趣味の父親と秩父山中を歩いていた際、非常に珍しいアンモナイトの化石を発見する。しかし、鑑定を依頼した考古学者に化石を横取りされてしまう。父親の無念を晴らすため、化石が展示されている美術館で告発を試みたが、誰からも信用されなかった。警備員に連れ出されそうになったところを、片桐正人に助けられ、正式な依頼者となる。

平良 (たいら)

捕鯨船の元乗組員の男性。優しげな目元をしたオールバックの老人。沖縄生まれの沖縄育ち。30年前、金銭目的の強盗に娘を殺されて以来、捜査が打ち切られてからも独自に犯人を追っていた。犯人の目星はつけられたものの、すでに物的証拠は皆無であったため、犯人の自白を誘導するための状況作りを片桐正人に依頼。犯人が乗船するクルーズの船長として、片桐と行動を起こした。

松井 潤 (まつい じゅん)

元テニス選手の男性。パーマがかった黒髪に、眉のない大きな目が特徴。かつては日本一の実力の持ち主だった。とあるテニストーナメントで発生した八百長疑惑により、テニス界を永久追放された。保身のために自分を身代わりにしたテニス協会の会長を恨み、その失墜を目論んでテニス会場に爆弾を仕掛けるが、居合わせた片桐正人によって阻止される。

淀川 進 (よどがわ すすむ)

生物学者の中年男性。後ろに流した黒い長髪と彫りの深い顔が特徴。遺産を乗っ取るため、アナフィラキシーショックを利用して妻を秘密裏に殺害。義理の娘をも殺そうとするが、事前に依頼を受けて護衛していた片桐正人によって失敗となる。急いでブラジルに高飛びしようとするが、片桐の作戦によって自身もアナフィラキシーショックの脅威にさらされ、犯行を自白した。

早川 絵美 (はやかわ えみ)

フィギュアスケート選手の美少女。ウェーブがかった長い茶髪と磨き上げられたスタイルをしている。オリンピックの代表選抜で最有力とされる実力者。年齢は17歳。選考会の1か月前から、車に轢かれそうになったり、道具に悪戯をされたりと不審な出来事が続いたため、片桐正人にボディーガードを依頼する。しかし選考会の1週間前、転落事故に遭い、12か所の骨折と頭部挫傷により全身不随となってしまった。

黒田 輝 (くろだ ひかる)

元プロゴルファーの中年男性。縮れた黒髪と広い額が特徴。イカサマによってゴルフ界を追放された後、素人相手に賭けゴルフを仕掛けては、イカサマで金銭を奪っていた。ある日、金銭を取り返してほしいという依頼を受けた片桐正人と勝負を行うことになり、コースを回る。互いにイカサマを行ったためスコアが互角になり、純粋な飛距離勝負を提案するが、片桐の機転の前に敗北した。

場所

綺麗 (きれい)

マスターが経営している喫茶店。片桐正人がよく訪れている。コーヒーや紅茶だけでなく、カレーライスやピラフといった食事も提供しているが、売り上げは芳しくない。結果として、半ば片桐のたまり場になっている節があり、片桐の名刺の連絡先もここの電話番号になっている。潜入調査用の道具作りや、罠への対策を行う場所にもなっており、片桐はその雰囲気こそが、客足を遠ざける大きな要因であると考えている。

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