金田一少年の事件簿

高校生の金田一一が遭遇する難事件を、幼馴染の七瀬美雪や、剣持勇警部、明智健悟警視などの協力の元、名探偵と呼ばれた祖父譲りの推理力で解いていくミステリ漫画。作品は、犯人当てに読者参加が可能な、フェアなミステリを意識して作られており、事件の解決編前には、ミステリ用語で言う所のQ.E.D.ポイントとして、「謎は解けた!」などのハジメの台詞が入り、証拠が出揃った事が明言される。作品を注意深く読めば、その時点まで描かれた事から、事件の真相を、読者自身が推理できる仕掛けとなっている。長編では、クローズド・サークル状況での連続殺人物である事が多い。証拠と論理による犯人の絞り込みが、物語のクライマックスであるが、その過程、動機、方法、関係者間のミッシング・リンクなどの方に話の焦点が置かれる事もある。犯人には、「怪人名」という二つ名が付くのも本作の特徴。1995年(平成7年)第19回講談社漫画賞少年部門受賞。case2巻までは金成陽三郎が原作。それ以降は天樹征丸が原作・原案。

概要・あらすじ

高校生の金田一一は、なぜか、行く先々で殺人事件に巻き込まれてしまう。だが、幼馴染の七瀬美雪などの友人や、自身に危険が及ぶ事への対処として、また持ち前の正義感から、事件を名探偵と呼ばれた祖父譲りの推理力で解決していく。その過程で、剣持勇警部、明智健悟警視など、警察関係者とも出会い、事件を解決する事で信頼関係を築く。

身近な人間が犯人として逮捕されたり、殺害されたりと、苦い思いも繰り返すが、一度事件が起これば、再び事件解決に全力を注いでいく。地獄の傀儡師高遠遙一登場後、殺人鬼である彼を宿敵と見定め、果てしない対決に身を乗り出した。

登場人物・キャラクター

金田一 一

私立不動高校2年生。名探偵と呼ばれた祖父「金田一耕助」を持つ、素人探偵。年相応にスケベで、いい加減な性格に見えるが、根は真面目で正義感が強い。人懐っこい性格からか同世代の友人が多い。太い眉がトレードマーク。ミステリー研究会と演劇部に所属。運動音痴で、学業成績も留年寸前の悪さだが、洞察力、推理力に長け、IQ180を誇る。 祖父に教えられたマジックの知識と技術や、スリの手腕を持ち、時に事件解決に役立たせるが、同時にちょっとした邪心から悪用する事もある。些細な違和感を感じ取る直感的な能力を持つが、探偵としては、基本的には状況証拠を丹念に積み重ねていくタイプ。止むを得ない事情を持つ犯人に対しては、罪を憎んで人を憎まず的な対処をする事が多い。 幼馴染の七瀬美雪とは相思相愛だが、お互い素直にはなれず「友達以上、恋人未満」の関係性が続いている。決め台詞は、「謎は解けた!」、「犯人はこの中にいる!」或いは「ジッチャンの名にかけて!」。東京都不動山市在住。童貞。誕生日は8月5日、身長170cm、体重58kg、血液型B型。

七瀬 美雪

私立不動高校2年生。金田一一の近所に住む幼馴染。黒髪ロングヘアの美少女。真面目で面倒見のいい性格で、学業成績も良く、生徒会長を務める程の、才色兼備な優等生。連載当初は、大人しい守られるタイプのヒロインだったが、後半に行くに従いアクティブになり、ハジメに対するツッコミなどが過激になると同時に、ワトソン的役割も強くなって行く。 ミステリー研究会で部長を務める。また演劇部にも所属。ハジメとは相思相愛だが、お互い素直にはなれず、「友達以上、恋人未満」の関係性が続いている。誕生日は11月24日、身長160cm、体重48kg、血液型A型、スリーサイズB88W58H89。

剣持 勇

警視庁刑事部捜査一課所属の警部。48歳。叩き上げで、登場当時は金田一一の事を疎んじていたが、事件を通じ彼の能力を認め、良き理解者となる。警察官としての誇りを持つ、熱血漢で人情に厚い。熱意とは裏腹に、洞察力、推理力に極めて乏しい事もあり、複雑な事件の解決能力は今ひとつ。反面、柔道が得意で黒帯五段の腕前で、犯人の捕縛力には極めて優れる。 年若いハジメに対して、物心両面に渡って後見人的な役割をする事もある。和枝という妻、三人の子供、母が家族に居る。グルメな一面も持つ。身長182cm、体重80kg、血液型O型。

明智 健悟

警視庁刑事部捜査一課所属の警視。キャリア組。28歳。あらゆる知識に長け、長身、容姿端麗なエリートだが、自信過剰で能力に劣る物を見下しがちな性格。ただし、信念に燃える側面も持ち、自身が納得さえすれば融通も利き、止むを得ない事情を持つ犯人に対しては温情を掛ける事もある。スポーツ、芸術、テーブルゲームなどが趣味。 セスナや、ジャンボジェットの操縦技術を持つ。語学にも長け四ヶ国語以上を操る。私立秀央高校出身。警視総監賞の最年少受賞者。ロサンゼルス市警での勤務経験あり。金田一一とは、性格の違いもあり犬猿の中。ただし、お互いの能力は認めており、信頼関係も強い。眼鏡着用。独身。趣味感覚が一般人とズレている為、その優れた能力への畏敬と同時に、変人としても扱われている。 身長180cm、体重70kg、血液型AB型。

速水 玲香

17歳。14歳でデビューした人気アイドルタレント。芯が強く勝ち気な性格だが、親しい人間には年相応の弱さも見せる。ウェーブ気味のセミロングヘアーが特徴。「雪夜叉伝説殺人事件」にて登場。容疑を掛けられていた所を、金田一一に助けられ、好意を持つ。幼い頃に母が病死したらしく、速水雄一郎に育てられる。 何かを首に巻き付ける事にトラウマを持つ。七瀬美雪とは、恋のライバルにして、良き友人。複数回に渡って登場するが、登場毎に何らかの災難にあう。身長157cm、体重36kg、血液型O型、スリーサイズB83W55H84。

高遠 遙一

23歳。前髪を分けた、目つきの鋭い細面の青年。自らを「犯罪芸術家」と称し、「地獄の傀儡師」を名乗る殺人鬼。マジックの技能を持つ。私立秀央高校出身。「魔術列車殺人事件」で登場後、シリーズを通じて金田一一の宿敵となる。登場時の事件で、天才マジシャンだった母、近宮玲子を陥れ、死亡させた人物達へ復讐を遂げ、一旦は逮捕されるが脱獄する。 脱獄後は、天性の勘を頼りに、復讐心を持つ者を見つけ、計画を授けるなどの殺人教唆を行うようになる。愉快犯的に犯行を繰り返すが、自らの行動に、独特のポリシーを持ち、ターゲットに対しては、極めて冷酷だが、約束や恩に関しては、義理堅い面も見せる。また、計画の実行にジャマにならない者にも、危害をおよばさない。 授けた計画から逸脱した人間には、自らの手で死を与える事もある。事件を起こす場合は、何らかの方法でハジメを呼び出す傾向を持つ。ハジメとの関係を、「光と闇の双子」「平行線」と例え、事件を挟んで対極に立つ存在であると同時に、事件を欲する点では同類としても見ている。 去り際には「Good Luck」などの英語の台詞を言う事が多い。事件に関わらない時は、マジシャンとして子供達に、自らを題材にした人形劇やマジックショーを見せている。異母妹が居る。体重50kg。

佐木 竜太

私立不動高校1年生。佐木竜二の兄。眼鏡を掛けた細身の少年。金田一一の後輩。ミステリー研究会に所属。「佐木映像会社」の息子で、趣味でビデオカメラ「キャモン・ビデオアイ」を常に携帯し、不思議なものや、事件を記録し続ける。物陰や隙間等からビデオカメラ越しに覗いていたり、気配を消して他人に忍び寄るなど、少々不気味な奇行が目立つ。 「異人館ホテル殺人事件」で、犯人の仕掛けたトリックに気が付いてしまい、口封じの為に殺害される。その後、同ポジションの弟が登場したため、回想などでは佐木1号と呼ばれる。ハジメの夢に幽霊姿で登場し、身の危険などの警告を暗黙的に伝える事もある。血液型AB型。

佐木 竜二

私立不動中学3年生。佐木竜太の弟。佐木竜太の死後、同じポジションである記録係を兼ねた、余り特殊能力を持たない読者目線に近い存在の人材として登場した。容姿も大体同じだが、物静かだった兄と比べると単純で明るい。年相応にスケベで、金田一一と悪乗りする事もある。ビデオカメラを愛し、8mmカメラマニアに、カメラを捨てられた時は激怒した。 勝手に「金田一はじめ探偵事務所」のWEBページを作成し、依頼を受け始めた事もあった。血液型AB型。

金田一 二三

金田一一の母方の従妹。9歳で小学3年生。髪型は上結びのツインテール。顔つきは、ハジメに良く似ている。家業の手伝いをしていた為か、年の割にはしっかりしている。外面は極めて良いが、本性は狡賢く生意気。何かとませているが、耳年増なだけで根は純真。未熟ではあるが探偵の才能を持ち、ハジメの助言を得てではあるが、殺人事件を解決した事もある。 誕生日は10月3日、身長124cm、体重25kg、血液型O型。

村上 草太

私立不動高校2年生。金田一一の中学時代からの同級生。ハジメと七瀬美雪の共通の友人。ミステリー研究会所属。常識人で真面目な性格であるが、若干ストーカーじみた発言をした事もあった。ハジメとは良く一緒に遊びに行く仲。塾を紹介した事もあった。美雪に好意を寄せるが、美雪の心はハジメの方を向いている事は良く理解している。 親が弁護士であるため、自身も弁護士を目指している。出身は千葉県身長170.6cm。

いつき 陽介

フリールポライター。登場時30歳前半。いつき陽介はペンネーム。本名は樹村信介。正論を振りかざし、人当たりが悪いが、一度信頼した人間への信は厚い。本人は一匹狼を気取るが、実際は多くの人からの人望を集める。水難にあいがちな運まわりの結果、水や船に対する重度のトラウマを抱えている。金田一一や七瀬美雪の理解者の一人で、ハジメが殺人容疑を掛けられ逃亡した時は、彼を全面的にサポートした。 独身。最上葉月と言う女性と交際していた過去があるが、悲恋に終わった。現在は、知人の娘である都築瑞穂を引き取り二人暮しをしている。誕生日は10月3日、身長176cm、体重65kg、血液型B型。

真壁 誠

私立不動高校3年生。推理大賞を獲った事もある現役高校生推理作家。好色でワカメの様な髪型をしている。ミステリー研究会所属。推理能力や女性関係で敗北した、金田一一に対して恨みを抱き、事あるごとに厭味を言う。高校生推理作家と言う事になっているが、実際は、鷹島友代という女子生徒がゴーストライターを務めている。 本人は、友代を利用しているつもりでいるが、実際は彼の方が利用されている。しかし、彼はその事に気が付いていない。

怪盗紳士

狙った獲物を鮮やかに盗んでいく神出鬼没の怪盗。絵画などの芸術作品をターゲットとするが、金塊を盗んだ事もあった。芸術作品の場合は、そのモチーフに悪戯的な改変を加え、元の形を消して、「モチーフごと」盗みさってしまう。基本的に一人で盗みに入るが、大勢の部下を持ち、盗品の搬出や脱出の手助けをさせる。 「紳士」という名前だが、正体は、スタイルの良いロングヘアの女性。変装の達人であり、美術雑誌記者「醍醐真紀」の姿を良く利用する。あくまで盗みが専門であり、殺人などは行わないが、盗みによる被害総額は50億を下らないといわれる。金田一一に、煮え湯を飲まされる事もあるが、それ以上に、彼を出し抜きやり込めている、作中唯一の人物。

太刀川 都

金田一一の中学時代の旧友。「雪影村殺人事件」に登場。雪影高校2年。元気で明るい正統派田舎娘。ショートカットにカチューシャ姿で、丸眼鏡を掛けている。文才があると自称し、推理作家を志望している。ハジメより背が高い。同級生の死を切欠に、ハジメと再会した。 再会後に起きた事件では、七瀬美雪の替わりに、ワトソンポジションを務める。ハジメに懸想していたが、再び言い出せないままに別れる事となった。

クレジット

原案

書誌情報

金田一少年の事件簿 :オペラ座館・第三の殺人 全2巻 講談社〈講談社コミックス〉 完結

第1巻

(2006年3月発行、 978-4063636482)

第2巻 オペラ座館・第三の殺人

(2006年3月発行、 978-4063636499)

金田一少年の事件簿 :血溜之間殺人事件 : 不動高校学園祭殺人事件 全1巻 講談社〈講談社コミックス〉 完結

第1巻 血溜之間殺人事件 不動高校学園祭殺人事件

(2008年8月発行、 978-4063840322)

金田一少年の事件簿 :剣持警部の殺人 全2巻 講談社〈講談社コミックス〉 完結

第1巻

(2009年10月発行、 978-4063842029)

第2巻 剣持警部の殺人

(2009年10月発行、 978-4063842036)

金田一少年の事件簿 :黒魔術殺人事件 全1巻 講談社〈講談社コミックス〉 完結

第1巻 黒魔術殺人事件

(2008年8月発行、 978-4063840315)

金田一少年の事件簿 :獄門塾殺人事件 全2巻 講談社〈講談社コミックス〉 完結

第1巻

(2006年11月発行、 978-4063637557)

第2巻 獄門塾殺人事件

(2006年11月発行、 978-4063637564)

金田一少年の事件簿 :雪霊伝説殺人事件 全2巻 講談社〈講談社コミックス〉 完結

第1巻

(2007年7月発行、 978-4063638608)

第2巻 雪霊伝説殺人事件

(2007年7月発行、 978-4063638615)

金田一少年の事件簿 :錬金術殺人事件 全2巻 講談社〈講談社コミックス〉 完結

第1巻

(2010年11月発行、 978-4063844054)

第2巻 錬金術殺人事件

(2010年11月発行、 978-4063844061)

金田一少年の事件簿 :吸血鬼伝説殺人事件 全1巻 講談社〈講談社コミックス〉 完結

第1巻 吸血鬼伝説殺人事件

(2004年12月発行、 978-4063634686)

金田一少年の事件簿 :20周年記念シリーズ 全5巻 講談社〈講談社コミックスマガジン〉 完結

第1巻

(2012年6月発行、 978-4063846973)

第2巻

(2012年10月発行、 978-4063847567)

第3巻

(2012年12月発行、 978-4063847901)

第4巻

(2013年3月発行、 978-4063848304)

第5巻

(2013年6月発行、 978-4063848830)

金田一少年の事件簿 :ゲームの館殺人事件 全1巻 講談社〈講談社コミックスマガジン〉 完結

第1巻 ゲームの館殺人事件

(2011年8月発行、 978-4063845440)

金田一少年の事件簿R(リターンズ) 既刊12巻 講談社〈講談社コミックスマガジン〉 連載中

第1巻

(2014年3月発行、 978-4063950397)

第2巻

(2014年7月発行、 978-4063951325)

第3巻

(2014年9月発行、 978-4063951998)

第4巻

(2014年12月発行、 978-4063952711)

第5巻

(2015年4月発行、 978-4063953695)

第6巻

(2015年7月発行、 978-4063954203)

第7巻

(2015年9月発行、 978-4063954838)

第8巻

(2016年1月発行、 978-4063955859)

第9巻

(2016年3月17日発行、 978-4063956184)

第10巻

(2016年8月17日発行、 978-4063957402)

第11巻

(2016年11月17日発行、 978-4063957983)

第12巻

(2017年4月17日発行、 978-4063959178)

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