月彦の幸せだけれど地獄の日々
みかん農家の令嬢・花畑実柑が、夜ノ井グループの御曹司・夜ノ井月彦の見合いをドタキャンしたことから物語が始まる。逃亡した実柑が公園で彼氏の名前を叫びながらヤケ酒をしていると、そこに見合い相手の月彦が現れる。仕事人間の月彦は合理的ではない考え方を嫌悪しており、「愛はこの世で一番大事」と言い張る実柑に暴言を浴びせる。そんな月彦に悪態をつきながらも、引き寄せられるようにさまざまな場所で二人は出会うようになる。そんなある日、ひょんなことから体の関係を持った実柑は、月彦に好意を抱くようになる。最初は恋愛に一途な実柑に苛立ちを覚えていた月彦だったが、彼女と共に時間を過ごすうちに、いつしか実柑を追いかける立場に変わっていく。これまで自分の好きなように生きてきた月彦だったが、真逆の価値観を持つ実柑に恋したことで、めくるめく幸せな地獄が始まる。
愛を信じない御曹司×愛に一途な超天然令嬢
月彦は夜ノ井グループの御曹司で、完全無欠のハイスペック男子。だが、恋愛よりも仕事の方が楽しいと公言する仕事人間で、これまでの恋愛経験が皆無に等しい。一方の実柑は大きなみかん農家の令嬢で、超がつくほどの天然でマイペースな性格の持ち主。実柑は大好きな人と結婚することを夢見ており、政略結婚など考えられず、愛を何よりも大切にしていた。一方で「愛だの恋だのくだらない」と断言する月彦は、「愛はこの世で一番大事」と恥ずかしげもなく口にする実柑に呆れ果て、最初は相手にしていなかった。そんな中、月彦はひょんなことから実柑と体の関係を持ち、最初はセフレのつもりだったが、いつしか彼女のことが気になって仕方がなくなってしまう。
登場人物・キャラクター
夜ノ井 月彦 (よのい つきひこ)
夜ノ井ホールディングスの御曹司で、系列の食品会社「ムーンフード」の社長を務めている。以前より会長の祖父からお見合いを勧められていたが、仕事が楽しいからと断っていた。そんな中、祖父から懇願されたお見合いの席で、相手の花畑実柑からドタキャンされてしまう。常識のない行動に苛立ち、実柑を探し出して「愛だの恋だのくだらない」と言い放つも、彼女とくされ縁の仲となる。愛など必要ないと断言しており、事あるごとに「愛はこの世で一番大事」と連呼する実柑とは価値観が真逆で犬猿の仲。そんなある日、泥酔した実柑と体の関係を持ち、彼女から一途なアプローチを受けるようになる。最初は拒絶していたものの、いつの間にか自由奔放な実柑のペースに巻き込まれ、彼女に初めての恋心を抱くようになる。破天荒な実柑に振り回されつつも、彼女を溺愛している。
花畑 実柑 (はなばたけ みかん)
大きなみかん農家の令嬢。祖父に騙されて夜ノ井月彦とのお見合いに連れ出されるが、好きな人がいるからと逃げ出し、愛のない結婚はしたくないと家出する。この行動が月彦の逆鱗に触れ、酷い言葉を浴びせられる。最悪の出会い方をした月彦のことを誇り高き悪魔と表現するようになるが、時間の経過とともに彼の冷たい言動の中に優しさがあることに気づき、恋心を寄せるようになる。ひょんなことから体の関係を持って以降は、ストレートなアプローチを開始する。最初は月彦から相手にされていなかったが、めげずに気持ちを伝え続けた結果、月彦から受け入れられるようになる。しかし、子どものように無邪気で天真爛漫のため、一般常識では考えられない言動で、月彦を振り回している。また、当初は月彦にアプローチを繰り返していたが、時間の経過とともに立場が逆転して彼から溺愛されるようになる。その後、親族の強引な根回しもあり、月彦が社長を務める夜ノ井ホールディングス系列の食品会社「ムーンフード」で働くことになる。
書誌情報
夜ノ井月彦の幸せな地獄 4巻 小学館〈フラワーコミックス〉
第1巻
(2023-02-09発行、 978-4098720248)
第2巻
(2023-05-10発行、 978-4098721115)
第3巻
(2023-10-10発行、 978-4098724529)
第4巻
(2024-03-08発行、 978-4098725229)
夜ノ井月彦の幸せな地獄 5巻 小学館〈フラワーコミックス α〉
第5巻
(2024-08-09発行、 978-4098727322)