絶望ベイビー

第1巻

高校に入学して3か月、地味な性格の藤咲香澄は友達が一人もできずにいた。そんな中、同じクラスに日本有数の大企業「石動グループ」の後継者、石動瀧千が転校して来る。瀧千は香澄に一目惚れし、アプローチや告白を通り越して、勝手に彼女扱いを始めてしまう。戸惑う香澄だったが、さゆみが所属する女子グループから嫌がらせを受けた際、堂々と立ち向かえと瀧千に背中を押してもらってからは、彼に対して好意を抱くようになる。しかし、瀧千が香澄を好きになったのは、大好きな朝ドラのヒロインに似ていたからと、彼から聞かされた香澄はショックを受け、瀧千を避けるようになる。そんなある日、香澄は学校を休んだ瀧千の様子を見に行くために家を訪問する。そこで香澄は瀧千から、世話係のじいが倒れたと聞かされる。

第2巻

石動瀧千は藤咲香澄にアプローチをするものの、香澄からはよい反応が返ってこない。香澄に自分を好きになってもらおうと、勉強や運動を完璧にこなす瀧千に対し、香澄はますます自分とは住む世界が違うと、瀧千を拒んでしまう。そのような状況の中、香澄達の通う高校では文化祭が催された。瀧千といっしょに文化祭を回っていた香澄は、途中でトイレに立ち寄った際、さゆみら女子グループから再度激しい嫌がらせを受ける。しかし、以前に瀧千に言われた言葉を思い出した香澄は、反撃を試みるのだった。この一件から瀧千が自分にとって大切な存在であると認識した香澄は、瀧千のアプローチをついに受け入れ、晴れて恋人同士となる。だが幸せな日々が訪れたかと思いきや、ある日、瀧千は兄の石動高信によって監禁されてしまう。じいから情報を得た香澄は、瀧千を取り返すために行動を開始する。