概要・あらすじ
高校3年生の双葉咲太郎には、ある悩みがあった。それは、高校1年生になった妹の双葉いくみとの関係について。幼い頃は仲の良かった二人だが、いくみが中学生になったころから急に咲太郎の事を避けるようになり、今ではほとんど口をきいてくれなくなっていた。毎日のように無視されて面白くない咲太郎だったが、かといって関係を改善する方法もわからずにいる。普段から無口で無表情ないくみが何を考えているのかすら、もはや咲太郎にはわからないのだった。そんなある日、咲太郎は、自宅の居間に放置されていたデスクトップパソコンに、いくみが携帯電話で検索したキーワード履歴が同期されているのを発見する。つい気になって履歴を見てしまう咲太郎。すると検索欄には、なぜか「地球温暖化 オゾン層 見たい」や「地球温暖化 止める」など、地球温暖化についてのキーワードがひたすら並んでいるのだった。翌日、咲太郎は学校で、いくみが空を眺めたり、呼吸を止めたりしているのを見かける。そしてそれらの行動が、オゾン層を見ようとしたり、二酸化炭素を減らして温暖化を止めようとしているのだと気づくのだった。それ以降、咲太郎はいくみの検索履歴をチェックし、妹の謎の行動の意味を突き止めようとする事が趣味になってしまうのだった。